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zoom RSS もう始まっちゃったよテルライド―The 43rd Telluride Film Festival!

<<   作成日時 : 2016/09/03 10:42   >>

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【注意】テルライド映画祭は開催期間が非常に短いため、見逃しや取りこぼしがないように公式サイト Telluride Film Festivalの上映スケジュールを頭に叩き込んでくださいね(笑)。


第43回テルライド映画祭 The 43rd Telluride Film Festival

9月2日(現地時間。日本時間では今日の日付)から9月5日(現地時間。日本時間で6日)まで、3日半の開催です。お目当の作品がある方は大急ぎでテルライドへGO!!


今年公開された長編映画(メイン・プログラム) The new feature films to play in its main program


"アライヴァル ARRIVAL" dir. Denis Villeneuve (2016) USA

ARRIVAL International Trailer 2 (2016)

私が今最も期待している中堅どころの映画作家のうちの1人、ドゥニ・ヴィルヌーヴ Denis Villeneuve監督による、期待し過ぎて胃に穴が開きそうな新作SF映画「アライヴァル ARRIVAL」。テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語 Story of Your Life」を長編映画に仕立て直したものです。私も原作を読んで感銘を受けたクチなのですが、この短いお話に一体どのようなアレンジが施されているか、気になって仕方がありません。脚色を担当したエリック・ハイセラー Eric Heissererのフィルモグラフィーの中で知っている作品がホラー系の映画だけだったので、ストーリーに若干の不安がありましたが、現在開催中のヴェネツィア国際映画祭 Venice International Film Festivalでのプレミア上映の手ごたえは上々だったようで、かなり高い評価も出ています。やれやれ。これでちょっと一安心です。北米では11月11日から封切られる予定だそうです。それまでは、こちらの期待値を上げまくるトレーラーを見て辛抱いたしましょう。日本でもできるだけ早く公開してください。お願いします。
エイミー・アダムズ姐さん、ジェレミー・レナー兄貴、フォレスト・ウィテカーおじさん等、曲者芸達者俳優たちが共演します。そして、今、同世代の映画監督の中でも演出力が抜きんでて冴え渡っていると思われる、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の、SFという未知のカテゴリへの挑戦も見てみたい。

"THE B-SIDE: ELSA DORFMAN’S PORTRAIT PHOTOGRAPHY" dir. Errol Morris (2016) USA
"BLEED FOR THIS" dir. Ben Younger (2016) USA
"CALIFORNIA TYPEWRITER" dir. Doug Nichol (2016) USA
"CHASING TRANE" dir. John Scheinfeld (2016) USA
"THE END OF EDEN" dir. Angus Macqueen (2016) UK

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"FINDING OSCAR" dir. Ryan Suffern (2016) USA

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実は、テルライド映画祭で初めてお披露目されるドキュメンタリーです。あのフランク・マーシャル Frank Marshallとスティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg監督が製作総指揮を務めたということで話題になっています。Deadline Hollywoodのこのページに今作のトレーラー Trailerが掲載されています。是非、皆さんもご覧になってみてください。私はこのトレーラーを見ただけで涙が出てきました。
確かにアメリカという国家は厄介です。ですが、自分たちが犯した過ちに対して、それと向かい合って受け入れようと努力できる余地が、まだこの国には残されています。私は、例え自分が偽善者だと罵られようと、それは私たち皆が失ってはいけない最後の聖域だと思っています。なぜなら、それは私たち自身が持つ“良心”だからです。

"FIRE AT SEA" dir. Gianfranco Rosi (2016) Italy/France
"FRANTZ" dir. Francois Ozon (2016) France
"GENTLEMAN RISSIENT" dir. Benoit Jacquot, Pascal Merigeau, Guy Seligmann (2016) France
"GRADUATION" dir. Cristian Mungiu (2016) Romania/France/Belgium
"INTO THE INFERNO" dir. Werner Herzog (2016) U.K./Austria
"THE IVORY GAME" dir. Kief Davidson, Richard Ladkani (2016) Austria/USA
"LA LA LAND" dir. Damien Chazelle (2016) USA
"LOST IN PARIS" dir. Fiona Gordon, Dominique Abel (2016) France/Belgium
"MANCHESTER BY THE SEA" dir. Kenneth Lonergan (2016) USA
"MAUDIE" dir. Aisling Walsh (2016) Canada/Ireland

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"MEN: A LOVE STORY" dir. Mimi Chakarova (2016) USA

"What is love?"

Mimi Chakarova監督は、約10年間のジャーナリストとしての活動ののち、性奴隷として売られていった若い女性たちを取材したドキュメンタリー映画"The Price of Sex"を製作し、高い評価を受けました。その彼女が今度は視点を180度変化させ、アメリカに住む、人種も年齢も生活背景も人生模様もすべて異なる様々な境遇にいる男性たちに、“愛とは何か?”という究極の質問をぶつけていきます。…誰もがその解答を求めていますが、いまだかつて誰も正解を探し当てたことはありませんよね…。彼らは、彼ら自身の過去の経験をからめながら、女性を愛するという行為についての答えを探そうとします。それらの多彩な証言から、現代アメリカ社会における男性性について、女性と男性の役割についての歴史的考察を導いていくのですね。愛情の形という、大変デリケートな題材を、よりによって典型的マッチョたるアメリカ人男性の心の奥底から掘り起こして見せたこのドキュメンタリー作品、私はとても興味をひかれます。

"MOONLIGHT" dir. Barry Jenkins (2016) USA

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"MY JOURNEY THROUGH FRENCH CINEMA" dir. Bertrand Tavernier (2016) France

ベルトラン・タヴェルニエ Bertrand Tavernier監督は、現在活動する映画監督の中でも稀有な豊穣なる映画体験を積んだ、インテリジェンスと映画への限りない愛情と情熱に溢れた人物であります。彼と比肩しうる存在は、おそらくマーティン・スコセッシ監督ぐらいしかいないでしょうね。
私自身は、映画作家としての彼の長い長いフィルモグラフィーの中でも特に、「田舎の日曜日 Un dimanche a la campagne」(1984年)、「ラウンド・ミッドナイト Round Midnight」(1986年)、「ひとりぼっちの狩人たち L'Appat」(1995年)、「レセ・パセ 自由への通行許可証 Laissez-passer」(2002年)が好きでしてね。タヴェルニエ監督は、どんなに沈鬱で残酷な題材を扱っても、反吐が出るほどの悪人というのは登場しないんですよ。彼の物語の中では、誰もが良心のかけらを何処かしらに持ち、救済の可能性を示されているわけです。それが、昨今流行の、救いも何もないどす黒い映画に慣れた観客に物足りなさを感じさせるかもしれません。ですが、映画は別の世界のものだと理解している観客は、彼の作品の中に絶えず流れているある種の純粋さ、古き良き時代への敬意と慕情、人間の善意を信じたいができないという痛みに、一時の慰めを得られることでしょう。
この作品は、そんなタヴェルニエ監督が、自身の祖国にして映画製作の本拠地でもあるフランスの映画の歴史について、彼自身の体験談を絡めながら持てる知識と愛情と情熱を総動員して紐解く、ある意味では究極の“フランス映画読本”であります。これは面白そうですわ。

"NERUDA" dir. Pablo Larrain (2016) Chile/Argentina/France/Spain
"NORMAN: THE MODERATE RISE AND TRAGIC FALL OF A NEW YORK FIXER" dir. Joseph Cedar (2016) U.S./Israel
"SNAPSHOTS: EYES ON THE WORLD", three nonfiction short films including "EXTREMIS" (dir. Dan Krauss 2016 USA), "REFUGEE" (dir. Joyce Chen, Emily Moore 2016 USA), "THE WHITE HELMETS" (dir. Orlando von Einsiedel 2016 UK)

"ハドソン川の奇跡 SULLY" dir. Clint Eastwood (2016) USA

Sully - Official Trailer [HD]


そして、個人的にダークホース中のダークホースがこれ。クリント・イーストウッド Clint Eastwood監督がトム・ハンクス Tom Hanks主演の問題作です。民間航空会社USエアウェイズに所属していたベテランパイロット、チェズレイ・サレンバーガー三世 Chesley Burnett "Sully" Sullenberger III (1951年1月23日生まれ)は、機長として操縦かんを握っていた、乗客乗員総勢155人が乗った旅客機が両エンジン停止状態に陥った際、冷静な判断でハドソン川への不時着水を無事に成功させました。機体に破損もなく、着水後はクルーたちと連携して迅速に救助活動を行ったこともあり、犠牲者は1人も出ませんでした。彼は一躍“ヒーロー”となり、このハドソン川不時着水事故は“ハドソン川の奇跡 Miracle on the Hudsonとまで呼ばれました。ところが、事故調査の過程で、機体をハドソン川に着水させる必要はなかったのではないかという疑惑が生まれ、一転してサレンバーガー監督の“判断ミス”を訴える声が高まってしまいます。この疑問点については、後に何度もシュミレーションが繰り返され、機長らの判断の方が適切であったことが証明されました。

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イーストウッド監督は、サレンバーガー機長がヒーローから被疑者扱いされることになった、この混迷した事故調査に焦点を当てました。アメリカ社会における正義と悪の曖昧な境界線と、その曖昧さに振り回される多くの人々の心理状態にメスを入れた作品になっているようですね。日本でも9月24日から劇場公開予定です。

"THINGS TO COME" dir. Mia Hansen-Love (2016) France/Germany
"THROUGH THE WALL" dir. Rama Burshtein (2016) U.S./Israel
"TONI ERDMANN" dir. Maren Ade (2016) Germany/Austria
"UNA" dir. Benedict Andrews (2016) UK
"WAKEFIELD" dir. Robin Swicord (2016) USA


そして、今年のテルライド映画祭のゲスト・ディレクターであるフォルカー・シュレンドルフ Volker Schlondorff監督が直々に選んだリバイバル作品は、以下の通り。

リバイバル作品 The revival programs

"THE BAREFOOT CONTESSA" dir. Joseph Mankiewicz (1954) USA
"THE FIRE WITHIN" dir. Louis Malle (1963) France
"I WAS NINETEEN" dir. Konrad Wolf (1968) East Germany
"IT WAS THE MONTH OF MAY" dir. Marlen Khutsiev (1970) U.S.S.R.
"LES ENFANTS TERRIBLES" dir. Jean-Pierre Melville (1950) France
"SPIES" dir. Fritz Lang (1928) Germany
"THE PAGNOL TRILOGY" (MARIUS dir. Alexander Korda 1931 France), (FANNY dir. Marc Allegret 1932 France), (CESAR dir. Marcel Pagnol 1936 France)
"VARIETY" dir. Ewald Andre Dupont (1925) Germany, screened with the Alloy Orchestra.


映画のバックステージもの、あるいはアーティストその人にスポットライトをあてた作品は、以下の通り。

The backlot programs

"BEAUTIES OF THE NIGHT" dir. Maria Jose Cuevas (2016) Mexico
"BERNADETTE LAFONT, AND GOD CREATED THE FREE WOMAN" dir. Esther Hoffenberg (2016) France
"BRIGHT LIGHTS" dir. Alexis Bloom, Fisher Stevens (2016) USA
"COOL CATS" dir. Janus Koster-Rasmussen (2015) Denmark
"THE FAMILY WHISTLE" dir. Michele Salfi Russo (2016) USA/Italy
"A FANATIC HEART - BOB GELDOF ON WB YEATS" dir. Gerry Hoban (2016) Ireland
"GULAG" dir. Angus Macqueen (2000) UK
"I CALLED HIM MORGAN" dir. Kasper Collin (2016) Sweden/USA
"JERRY LEWIS: THE MAN BEHIND THE CLOWN" dir. Gregory Monro (2016) France
"MIFUNE: THE LAST SAMURAI" dir. Steven Okazaki (2015) USA


…取り急ぎ、取りこぼした作品の中で、気になった作品をご紹介してみました。それではまた。


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