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zoom RSS フランケンシュタイン Frankensteinと猿の惑星 Planet of the Apes

<<   作成日時 : 2014/11/02 16:07   >>

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セリエAのナポリvs.ローマの試合、凄かったですね(笑)。頑張れナポリ。わたくし館長も、ここ数日間、頭が割れるんじゃないかと不安になるほど酷かった頭痛に勝利を収めつつありますよ。


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……頭痛は少し治まったんですが、まだ気分が悪いっす…… 頭蓋骨に、フランケンシュタイン博士のクリーチャーのよろしく、無数のひび割れができている感じ。

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頭痛は全ての感覚を麻痺させ、正常な思考を奪います。しかしながら、頭痛に耐えて見たナショナル・シアター・ライヴ再上映「フランケンシュタイン Frankenstein」は、映画と演劇の最良の部分の幸福な結婚のごとき素晴らしい2時間を私に与えてくれました。

メアリ・シェリーが生涯をかけて完成させた原作、及びその“現代における解釈版”であるダニー・ボイル演出版感想はこちら。暇で死にそうな方はどうぞ。

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実は今回この作品を観ている間中、映画「猿の惑星:創世記」の続編「猿の惑星:ライジング Dawn of the Planet of the Apes」を観た後の、砂を噛むような無力感ていうんですか、諦念感のようなものをずっと感じておりました。新解釈版の「猿の惑星」もこの「フランケンシュタイン」も結局のところ、同じテーマを掲げ、同じ結論に到達しているんじゃないかと。

ヴィクターの生み出したクリーチャーは進化を続け、“新しい種族”を構成するたった一人の生き物となります。この地球上に、彼と同じ成り立ちの生き物は他に存在しません。でも、クリーチャー自らが慟哭したように、彼をこの地球上に誕生させた人間は、絶対に彼を同じ仲間だとは認めません。クリーチャーはともすれば人間を凌駕するパワーを持ち、知性面でも人間を超える程洗練されているにもかかわらず。クリーチャーがどんなに努力して人間に近づいても、人間は彼を受け入れないのです。

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「猿の惑星」でも同様に、猿インフルエンザ・ウィルスによって滅亡しかかっているにもかかわらず、人間はやっぱり自分達を凌駕する種に成長した猿達を受け入れられません。その一方で、急速に進化してきたはずの猿達が、今度は彼らより愚かな種に成り下がった人間と同じような気質に染まっていきますね。進化すればするほどに猿達もまたある面では人間同様に“堕落”し始めていくわけです。これは面白い現象ですが、私自身、もし仮に「猿の惑星」のようなことが現実に起こったとしたら、人間そっくりに進化した猿は、一方でまた人間そっくりに堕落しつつ、人間そっくりに繁栄した後は人間そっくりに滅亡していくのではないかと思いますよ。

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ヴィクターのクリーチャーも「猿の惑星」の猿達と同じく、知性を獲得して人間に近づけば近づくほど人間のように欲望を持って堕落し、怒りの命ずるまま何人も殺害してしまいます。つまり、猿達もクリーチャーも、人間に近づき過ぎたばかりに自らが人間と化し、人間の優れた部分も穢れた部分もそのまま引き継いで、挙句の果てに同じ過ちを繰り返してしまうのですね。
本当に人間っていう奴は、どこまで罪深い種族なのでしょうかね。滅亡した後も結局、別の種にその罪深いカルマを背負わせちまうんですからさ。従って、人間滅亡後の猿達もヴィクター亡き後のクリーチャーも、人間化した時点で未来の運命は定まってしまったようなものなのです。

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それまでどんなに人間とは異なる歩みを続けてきたにせよ、人間と交わった時点で、如何なる生き物も皆等しく“人間的進化と滅亡”の運命の車輪に囚われ、逃れられません。「フランケンシュタイン」でも「猿の惑星」シリーズでも、人間ではない生き物達の姿を通じて、人間がいかに進化してその過程でどれだけの尊いものを犠牲にし、堕落して滅亡していくのかという、人類全体の一大走馬灯を私達は見せられているのです。


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「ナショナル・シアター・ライブ:フランケンシュタイン National Theatre Live: FRANKENSTEIN」(2011年)
舞台演出:ダニー・ボイル
脚色:ニック・ディアー
原作:メアリー・シェリー
出演:ベネディクト・カンバーバッチ(フランケンシュタイン博士、クリーチャー)
ジョニー・リー・ミラー(クリーチャー、フランケンシュタイン博士)
ナオミ・ハリス(エリザベス)他。

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「猿の惑星:新世紀(ライジング) Dawn of the Planet of the Apes」(2014年)
監督:マット・リーヴス
製作:ピーター・チャーニン他。
製作総指揮:マーク・ボンバック&トーマス・M・ハメル
キャラクター創造:リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァー
脚本:リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァー&マーク・ボンバック
撮影:マイケル・セレシン
プロダクションデザイン:ジェームズ・チンランド
衣装デザイン:メリッサ・ブルーニング
編集:ウィリアム・ホイ&スタン・サルファス
出演:アンディ・サーキス(シーザー)
ジェイソン・クラーク(マルコム)
ゲイリー・オールドマン(ドレイファス)
ケリー・ラッセル(エリー)
トビー・ケベル(コバ)
ニック・サーストン(ブルーアイズ)
ジュディ・グリア(コーネリア)
コディ・スミット=マクフィー(アレクサンダー)他。


【結論】
人間は、如何なる種とも共存することができない、攻撃的で狭量で無慈悲で傲岸不遜な種である。



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