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zoom RSS ナショナル・シアター・ライヴ日程―National Theatre Live Japan 2014

<<   作成日時 : 2014/03/18 00:11   >>

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追記しました。

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毎年星の数ほど上演される英国製演劇の中から、選りすぐられた質の高い作品を日本にいながらにして観賞できるシアター・ライヴ上映。日本でも、2月に全国のTOHOシネマズ系列の映画館で試験的に上映され(演目はダニー・ボイル監督の「フランケンシュタイン Frankenstein」)好評を得たことから、4月よりいよいよ正式に日本でのライブ上映が決定しました。

やっとです。

長かったですね。

他のアジア圏の国じゃ1月から始まってますけどね。

...んなこたぁどーでもいい(ちゃぶ台どんっ)!

要は、英国のナショナル・シアター・ライヴを日本でもシネマ歌舞伎、METライヴビューイング同様、定着させること。それが一番重要な使命であります。

なんにしてもな、8月上映予定の「リア王 King Lear」(サム・メンデス監督、サイモン・ラッセル・ビール主演)を観るまでは、わしゃ絶対に死なんぞ(鼻息)!!!

ナショナル・シアター・ライヴの公式サイトも、やっと3月14日から正式稼動。


ナショナル・シアター・ライヴ 2014 日程

(全国のTOHOシネマズ系列の映画館で上映)

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‘コリオレイナス Coriolanus’(ジョシー・ローク監督 トム・ヒドルストン主演、マーク・ゲイティス共演)
4月25日(金) - 4月30日(水)
'Coriolanus' directed by Josie Rourke, starring Tom Hiddleston as Coriolanus and Mark Gatiss as Menenius. Screened in Japan from 25th April, 2014 - 30th April, 2014.
シェイクスピアが書いた最後の悲劇、それがこの「コリオレイナス」です。生粋の軍人あがりの英雄コリオレイナスは、勝利、名誉や地位への欲求に非常に正直な、ある意味単純で純粋な男。また、多少マザコンの気もあり…(苦笑)。そんな男ですから、老練な政治家たちの策略にまんまと翻弄され、あっという間に行き場を失ってしまう様子が、怒りと痛みと悲しみと、現実の政治世界でも起こりうる矛盾への風刺たっぷりに描かれます。
正直言って、戯曲を読んでもお芝居を見ても、決して楽しい作品ではありません。他のシェイクスピア作品に比べ、「コリオレイナス」の上演回数が少なめなのも、内容の暗さと救いようのなさのせいだと私は思っています。コリオレイナスという主人公の造型が、己の欲求に忠実であるという意味で純粋に過ぎ、他者との関わりにおいて軋轢を引き起こしやすく、共感し辛いことも影響しているでしょうね。日本で観られる範囲内で「コリオレイナス」の物語の雰囲気を知るには、かつてレイフ・ファインズが自身のメガホンで映画化した「英雄の証明」があるぐらいか。

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これも、シェイクスピアの原作の背景を現代に移し変えた翻案です。演出が淡々としているために派手さがない分、全体の印象は地味ですが、これは原作のイメージをかなり正確に捉えた内容ではないでしょうか。日本では、洋画のタイトルは多くの場合妙な言葉に置き換えられてしまいますが、今作の“英雄の証明”という邦題、ある意味この物語のテーマの一つを言い当てていて面白いと思っています。真の“英雄”とは一体どのような生き様を指すのか。“英雄”から“逆賊”への境界線は、一体誰がどのようにして何を基準にして引くのか。私自身は、今作はシェイクスピアの戯曲の中で最も政治的色合いの濃いストーリーであり、現代社会の有様を言い当てた、先見の妙溢れる作品だと考えています。そこへ、人間の業の深淵を見つめ続けた作家らしく、良きにつけ悪しきにつけ、人間の精神のあらゆる側面を白日の下に晒すようなエピソードが、丹念に織り込まれています。シェイクスピアは未来を見通す力を持っていたと思いますが、そのことが最も実感できる作品でしょう。
いろいろな意味で上演するのは難しい作品だと思います。ヒドルストンとローク監督がこの先鋭的な物語をどのようにステージ上に移植したのか、興味は深まります。

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‘ザ・オーディエンス The Audience’(スティーヴン・ダルドリー監督 デイム・ヘレン・ミレン主演)
6月27日(金) - 7月2日(水)
'The Audience' directed by Stephen David Daldry CBE, starring Dame Helen Mirren DBE. Screened in Japan from 27th June, 2014 - 2nd July , 2014.

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‘リア王 King Lear’(サム・メンデス監督 サイモン・ラッセル・ビール主演)
8月22日(金) - 8月27日(水)
'King Lear' directed by Sam Mendes, starring Simon Russell Beale. Screened in Japan from 22nd August, 2014 - 27th August, 2014.

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‘ハムレット Hamlet’(ニコラス・ハイトナー監督 ロリー・キニアー主演)
10月3日(金) - 10月8日(水)
'Hamlet' directed by Nicholas Hytner, starring Rory Kinnear (..beloved as Mr.Bill Tanner!). Screened in Japan from 3rd November, 2014 - 8th November, 2014.
ダニエル・クレイグの007シリーズで、MI6の幕僚主任(Chief of Staff)ビル・タナー氏として登場していたロリー・キニアーの、渾身の熱演が見られる舞台です。監督が「英国万歳! The Madness of King George」 (1994年)
「クルーシブル The Crucible」 (1996年)といった映画作品でも知られる演出家ニコラス・ハイトナーなので、大変楽しみな作品となっていますね。

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‘オセロ Othello’(ニコラス・ハイトナー監督 エイドリアン・レスター主演、ロリー・キニアー共演)
12月12日(金) - 12月17日(水)
'Othello' directed by Nicholas Hytner, starring Adrian Lester (..beloved as Mickey Stone of 'Hustle') and Rory Kinnear. Screened in Japan from 12th December, 2014 - 17th December, 2014.

映画「クィーン」でオスカーを獲得したデイム・ヘレン・ミレンが再び同じ役に挑んだ「ザ・オーディエンス」(脚本は「クィーン」と同じくピーター・モーガン)という例外はあれど、今年のラインナップは基本的にシェイクスピアもので占められています。嬉しいですねえ。私が子供の頃、英国で上演されたシェイクスピア舞台をテレビで放映していた(NHKです)ものですが、その良き時代が終わって以来、日本では長い間、本場英国のシェイクスピア劇を観る機会が失われていました。しかし今回数十年ぶりに、映画館での観賞という形で再びシェイクスピアへの道が開かれたわけで、14歳ですべてのシェイクスピア戯曲(邦訳)を読み終わっていた私としては、こんなに喜ばしいことはありません。

少しでも興味をもたれたら、ぜひ映画館へ足を運んでみてくださいね。

“百聞は一見にしかず”というではありませんか。


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