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zoom RSS …やっぱりきたよ…「ゼロ・グラヴィティ Gravity」

<<   作成日時 : 2013/10/07 12:36   >>

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既に複数のメディアで報じられていますが、アメリカで10月4日に劇場公開されたアルフォンソ・キュアロン監督(「トゥモロー・ワールド Children of Men」)の新作「Gravity」(日本では「ゼロ・グラヴィティ』のタイトルで12月13日に公開)が、事前の評判にたがわぬ興行成績(オープニング興行成績5560万ドル)をおさめたそうです。

“Gravity” Official Main Trailer (2013)


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「セロ・グラヴィティ Gravity」(2013年)
監督:アルフォンソ・キュアロン
脚本:アルフォンソ・キュアロン&ホナス・キュアロン
製作:アルフォンソ・キュアロン&デヴィッド・ハイマン
製作総指揮:スティーヴン・ジョーンズ
出演:ジョージ・クルーニー(マット・コワルスキー)
サンドラ・ブロック(ライアン・ストーン医師)
エド・ハリス(ミッション・コントロールの声)
音楽:スティーヴン・プライス
撮影:エマニュエル・ルベツキ&マイケル・セレシン
編集:マーク・サンガー&アルフォンソ・キュアロン

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ライアン・ストーン医師は、優れた医療技術を買われて、スペース・シャトルに乗って宇宙で行われるミッションに初めて参加した。彼女が乗るシャトルの船長はマット・コワルスキー。彼はベテランの宇宙飛行士で、実は引退を目前に控えている。ライアンとのシャトル・ミッションが彼の最後の仕事だった。地球とのつながりは、シャトルの動きを地上で監視するコントローラーの声のみという環境で、広い宇宙でのミッションに緊張するライアン。彼女に宇宙の美しさを見せようと、マットは彼女を宇宙遊泳に誘う。ところが、彼らが船外に出ている間に、宇宙をさまようゴミがシャトルに激突。シャトルは破壊されてしまうのだった。



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…ついこの間のことなんですが、電車を乗り継いで「2001年宇宙の旅 2001:A Space Odessey」のリバイバル上映に行ってきたんですわ。あの作品の後半部分、ボウマン船長と“自我”を持ってしまったスーパー・コンピューターHALとの息詰るような心理戦と、決死の覚悟で宇宙船内に帰還、HALとの戦いに勝利したボウマンが、そこではじめて己の真の使命を知った瞬間の、あのなんともいえない表情…。「ゼロ・グラヴィティ」のトレーラーを見ると、なぜか強烈にボウマンのことを思い出します。

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HALの策略によってクルー達全員を殺害されてしまったボウマンは、結局、木星に向かう母船の中にたった一人で取り残されたことになるわけで。既に後戻りすることもできない状況の中、誰にも助けを頼むわけにもいかず、自分1人だけでミッションを遂行しようと悲壮な決意を固めるんですよ。スタンリー・キューブリック監督の映画版のほうでは、そのあたりのボウマンの葛藤や苦悩が全て省かれてしまっているので分かりづらいんですが、原案をキューブリック監督と一緒に練り上げたアーサー・C・クラークの小説版では、木星到着を間近に控えたボウマンが、これから遭遇するかもしれない知的生命体について思いを巡らせる描写があります。
絶望するほど広い広い宇宙の闇の中で、何百年も前に不可思議な物体モノリスを地球と月に埋め込むことのできた高度な科学力を持つ生命体とは、一体どんな姿かたちをしているのか。あるいは、どのような思考回路を持っているのか。ボウマンは、相手が何者であっても、1人で未知の存在に対峙せねばなりません。彼が心許ないほど小さな作業艇に乗り込んで、木星のモノリスに向かっていったときの心理状態は如何なるものだったか。知りたいような、知るのが怖いような、複雑な心境に陥りますね。

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モノリスとは、どんな次元もどんな時間もどんな空間も飛び越えてしまう“スターゲイト”だったと考えるのが、今現在の一般的な解釈です。全てを超越して、どこだかわからない空間に入っていったボウマン。もはや彼は、他の人類の手の届かない存在になってしまいました。


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予想外の事故により、広い広い宇宙の闇に取り残されたライアンは、どうやってその状況を切り抜けるのでしょうか。

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広い宇宙から見る地球は、例えようもなく美しいです。

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しかし、正真正銘孤立無援の中で、頼れる装備がないどころか酸素もなくなってくる絶体絶命の状況下では、その輝く輪郭も遠い遠い存在に感じられるほど、この星の美しさは却って無慈悲でありましょう。

極限状態に置かれた人間は一体どう行動するのか。宇宙空間を上手く使ったサスペンスフルなSFドラマは、ベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭でもお披露目され、大変な評判を呼びました。キュアロン監督独特の緩急自在、空間を3次元的に捉えた立体的な演出、デジタル撮影による美しい映像、その美しい映像の中で展開される恐ろしいほど絶望的なサスペンス描写、意外なところにあった“生き延びる唯一の方法”を生み出したプロットの面白さ(キュアロン監督と彼の息子ホナスの共同脚本)、そして、孤独な戦いに挑むライアンを熱演したサンドラ・ブロックの演技、彼女を支えるジョージ・クルーニーの男気。…そういった、映画を構成する様々な要素が理想的にかみ合った作品として、今作はSFというジャンル映画であるにも拘らず、第70回ベネチア国際映画祭や第38回トロント国際映画祭などで高い評価を得ました。

また各映画サイトによると、既に公開されているヨーロッパ方面の主要映画市場の一部(ロシア、ドイツ、イタリア、スペイン等々)でも、軒並み高いオープニング興行成績を記録しているとか。まだまだこれから封切られるビッグ・マーケットもありますので、今作はやはり最終的に大きなヒットを記録することになると思いますよ。今作が今日びの映画産業の一つの要である“3D上映”、“IMAX上映”向けに製作されたことも、この興行成績に影響しているといわれています。ジェームズ・キャメロン監督が賞賛するように、「ゼロ・グラヴィティ」は、技術的な意味でも作品の内容、扱うテーマといった意味合いでも、今後のSF映画の道筋を変えるほどのポテンシャルを秘めているのでしょう。

…閉所恐怖症の私でも、公開が待ち遠しい作品の一つです。

しかし、この作品もそうですけど、他にジェイク・ギレンホールとヒュー・ジャックマン氏が共演したドラマ「Prisoner」への賛辞や、「フォレスト・ガンプ 一期一会」のようなニュアンスを持つベン・スティーラー主演作品「The Secret Life of Walter Mitty」のここへきての高評価など、2013年度のアカデミー賞をゴールとする賞レースも混戦模様が予想されますね。


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