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zoom RSS 「天国の門 Heaven's Gate」が再び開かれるとき。

<<   作成日時 : 2013/03/05 21:20   >>

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とある映画評論家が“まるで災害のようだ”と斬って捨てた(この暴言は絶対に許さん)という、マイケル・チミノ監督の「天国の門 Heaven's Gate」。

興行的な惨敗に加え、本来200分以上の長尺で公開されるはずだったフィルムが、長すぎるからとズタボロに切り刻まれたことで、作品にじっくり対峙するチャンスさえも奪われてしまった「天国の門」。これが、昨年のヴェネチア国際映画祭で実に33年ぶりに、監督の意図していた通りのノーカット版でリバイバル公開されました。その後、このノーカット版「天国の門」はヨーロッパで高い評価を獲得したそうです。

ではまず、昨年のヴェネチア国際映画祭での「天国の門」リバイバル上映の記事を再掲します。あらかじめ警告しておきますが、興奮のあまり自分でも何を書いているのか分からんぐらい混乱した記事です(笑)。…ごめんなさい。


〜〜〜〜「天国の門 Heaven's Gate」、ヴェネチアで33年ぶりに開く。〜〜〜〜

誰か私をリドに連れてってー(絶叫)!

マイケル・チミノ監督は2012年8月30日、ヴェネチア国際映画祭のディレクターであるアルベルト・バルベラから、アメリカのフィルムメーカーでありながら、世界的な規模でその作品が認められた功績を称えられ、ペルソル2012賞を授与されました。

画像

「ディア・ハンター」や「天国の門」を製作していた当時はもっと太っていたのですが、現在はまるで別人のごとき変貌振りです。でもお元気そうでなによりでした(涙)。チミノ監督の嬉しそうな笑顔を見られただけで、胸がいっぱいです…。あかん、貰い泣きした。

そして、監督の“呪われた一作”とまで言われた「天国の門 Heaven's Gate」(1980年製作、クリス・クリストファーソン、クリストファー・ウォーケン、ジョン・ハート主演)が、今回なんとデジタル・リマスタリングを施され、ノーカットの219分版でベネチア映画祭で上映されたのです。

映画祭では基本的にコンペ作品に注目が集まりがちなのですが、実はコンペ以外にも興味深い催しが行われています。チミノ監督のデジタル・リマスター&ノーカット版「天国の門」は、クラシック作品をもう一度見直そうという企画の一環として、Sala Perla (Palazzo del Casinò)で30日の午後2時半から上映されたそうです。

マジかよ!オレも観たかったよ!!

アホなプロデューサー連中に、ズタズタにされた短縮版じゃなくてさ!オリジナルのノーカット版を観たかったよ(咆哮)!!!!

映画は長けりゃいいっちゅうもんでもありませんが、中には、「天国の門」のように、作品が必要とする上映時間を尊重してあげないと、そのテーマはおろか、ストーリーすらさっぱり分からなくなるようなタイプの映画も確かにあるんですよね。

デジタル・リマスターでの作品の“再生”作業に、監督は当初乗り気ではなかった(また批判されると思ったとか)そうですが、チミノ監督が当初作りたいと思っていたオリジナルに完全に沿う形で“再生”する条件を提示され、リマスタリングを許可した経緯があるそうです。

…そんなこと聞かされたら、余計見たくなるじゃんか。

バルベラに指摘されずとも、「天国の門」がアメリカ史のある意味“闇の部分”を鋭くえぐった西部劇であることはよく分かっております。でも、切り刻まれた短縮版では、監督が作品にこめた主張が伝わってこないのです。この作品が33年間もの間否定され続けてきた原因の一つは、“長すぎるから”とフィルムを勝手にカットした罪にあるのでは?ストーリーの流れなどを考慮してハサミを入れるならともかく、今ある短縮版を観る限り、そんなデリケートな気遣いがこの作品になされたとは思えません。残念ながら。短縮版を見て、「天国の門」をわかったような口振りでけなす人は日本にも多いですが、そんな人々の熱に浮かされたような批判を耳にするたびに、正直、胸が痛みます。

私自身は、映画のフィルムを監督の許可無く勝手にカットする行為を、“映画を殺す”行為だと呼んでいます。その出来映えがどうであれ、監督が編集室に一歩も入ることを許されない状況なんて、監督にとっては、わが子をむざむざ断頭台に送るような心境ではないかとお察しします。この“映画を殺す”罪によって葬られた映画は、過去にたくさんあるのですが、私が最も許し難く思うのは、オーソン・ウェルズ監督の「偉大なるアンバーソン家の人々」とこの「天国の門」ですね。

日本でも、これを機会に“マイケル・チミノ回顧展”とかやらないかなあ!そんでもって、「天国の門」もオリジナルの219分で上映しちゃわないかなあ!!

誰か日本でマイケル・チミノ回顧展をやらないか?

回顧展が無理なら、せめて「天国の門」完全版のDVDとブルーレイを発売しないか?


「天国の門 Heaven's Gate」
監督:マイケル・チミノ
製作:ジョアーン・ケアリ
脚本:マイケル・チミノ
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
編集:ジェラルド・グリーンバーグ&ウィリアム・レイノルズ
音楽:デヴィッド・マンスフィールド
出演:クリス・クリストファーソン(ジェームズ・エイブリル)
クリストファー・ウォーケン(ネイサン・D・チャンピオン)
ジョン・ハート(ビリー・アーバイン)
イザベル・ユペール(エラ・ワトソン)
ジェフ・ブリッジス(ジョン・L・ブリッジス)
サム・ウォーターストン(フランク・カントン)
ブラッド・ドゥーリフ(エグルストン)
ジョセフ・コットン(ドクター)
ジェフリー・ルイス(トラッパー・フレッド)
リチャード・メイサー(カリー)
テリー・オクィン(ミナーディ)
ミッキー・ローク(ニック・レイ)
ロニー・ホーキンス(ウォルコット少佐)
ポール・コスロ(チャーリー・レザック)
トム・ヌーナン(ジェイク)他。
天国の門 [DVD]
20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
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…↑これが“ノーカット完全版”に変わるように、念じております。



日本で劇場公開の可能性は無いかなあ…と、半ば諦めの気持ちで上記のような記事を昨年書いていたのですが、しかし!ここへきて、日本でも“天国の門”が再び開かれるかもしれないという希望が出てまいりました。もちろん、実現はまだ先の話でしょうが、“スクリーンで美しく修復された天国の門が開くかもしれない”というその事実だけで、私はもう胸がいっぱいであります。30年以上の長きに渡って誤解され、不当に放置された映画が、やっと本来あるべき姿を取り戻せるかもしれない。しかもここ日本で。きちんとした日本語字幕つきで。たとえ、自分がスクリーン上映の場に立ち会えなくても構いません。実際に上映されれば、次はDVDやBlu-ray発売への道も開けます。そうすれば、自分の手元で「天国の門」を大切に守っていけますし。

天国の門の向こう側は、どうか暖かい光が溢れていますように。今はそれだけを祈っております。


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