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zoom RSS 雨を見たかい?―Have You Ever Seen the Rain?

<<   作成日時 : 2015/07/23 20:43   >>

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かつて、サンフランシスコを活動拠点にしながらも、泥臭いサザン・ロック(スワンプ・ロック)とフォーク・ロックをベースにした、実に個性的な音楽性を持つバンドがありました。

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(Creedence Clearwater Revival、通称CCR)という、舌をかみそうな長〜い名前のバンドです。

“雨”ときくと、まっさきに思いつく歌はなんだと問われれば、私はこのナンバーを挙げますね。


“Have You Ever Seen The Rain? ”performed by Creedence Clearwater Revival



1959年にジョン・フォガティとスチュ・クック、ダグ・クリフォードの3人で結成されたブルー・ベルベッツというバンドは、ジョン1人が作詞・作曲、リードボーカルまで担当…と、バンド形態をとってはいても、実質上ジョンのソロ・プロジェクトのようなものでした。後にジョンの実兄トム・フォガティが加入し4人体制となった彼らは、1967年にサンフランシスコを拠点とするレコード・レーベル、ファンタジー・レコードと契約。バンド名も改めてデビューにこぎつけます。翌年1968年に再び改名し、現在知られる“クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル”という、当時全盛期であったヒッピー・ムーヴメントにモロに影響されたバンド名に落ち着きました。
この改名で運勢が開けたか(笑)、同年、泥臭いサザン・ロックの名曲をカバーした「スージーQ」がスマッシュ・ヒットを記録。1969年から70年にかけて、「プラウド・メアリー」「ダウン・オン・ザ・コーナー」「雨を見たかい」「バッド・ムーン・ライジング」「トラヴェリン・バンド」といった楽曲を次々にヒットさせ、バンドは大きな注目を集めます。ところが、前述したように、元々CCRはフロントマンであるジョン・フォガティの独裁バンド。つまり、バンドの人気が高まれば高まるほど、1人で脚光を浴びるジョンと、他3名のメンバーの間に生じる格差が埋め難くなっていきました。
1971年には早くも実兄トムがバンドを離脱。今更のように己のワンマンっぷりを反省したジョンは、次のアルバム「マルディ・グラ」では他のメンバーの作品を収録したり、ボーカルを他のメンバーに譲ったりして“バンドらしさ”に配慮したものの、セールスは伸び悩み、結局バンドはそのまま解散しました。
心機一転、ソロ活動を開始したジョンは、1973年に「ブルー・リッヂ・レインジャーズ」を、1975年には「ジョン・フォガティ」をリリース。しかし、ファンタジー・レーベルが楽曲の著作権を巡ってジョンに対して訴訟を起こしたため、この後長い間、彼は著作権問題の裁判に悩まされることになってしまいます。シンプルに音楽を作ってライブをやりたくとも、ビジネスに振り回されざるを得ない状況が嫌になったジョンは、音楽業界と音楽活動から距離を置きました。
10年ぶりにリリースした「センターフィールド」(1985年)は、アメリカ人の心のふるさと的な音楽を待ち焦がれていた多くのリスナーに支持され、成功を収めます。相変わらずのジョン・フォガティ節が健在であることを証明してみせました。1990年にはトムがエイズで他界するという不幸を経験しますが、1997年の「ブルームーン・スワンプ」では、若手ミュージシャン達を押しのけてなんとグラミー賞を受賞。長くかかった訴訟問題が解決し、2007年にはファンタジーから「リバイバル」をリリースしています。


“Have You Ever Seen The Rain?” ―words by John Fogerty

Someone told me long ago
There's a calm before the storm
I know; It's been comin' for some time

When it's over, so they say,
It'll rain a sunny day
I know, Shinin' down like water

I want to(歌詞カードによってはwon't) know, Have you ever seen the rain?
I want to(歌詞カードによってはwon't) know, Have you ever seen the rain?
Comin' down on a sunny day?

Yesterday, and days before,
Sun is cold and rain is hard,
I know, Been that way for all my time.

'Til forever, on it goes
Through the circle, fast and slow,
I know, It can't stop, I wonder.

*I want to know, Have you ever seen the rain?
I want to know, Have you ever seen the rain?
Comin' down on a sunny day?

*repeat


随分昔、誰かに聞いたんだ
嵐の前にはごく静かなときがあるって
わかってたよ。ここしばらく、そんな雰囲気だったからね
で、そいつが終わったら
晴れた空から雨が落ちてくるんだ
わかってる。水のようにキラキラ落ちてくるんだろ
なあ、そんな雨を君は見たことがあるかい?
知りたいんだ、君がそんな雨を見たことがあるのかって
晴れ渡った日に降る雨を

昨日も、そのまたもっと前も
太陽はちっとも輝かず雨が叩きつけるばかり
ああ、わかってる。俺の人生ときたらいつもそんな風だ
そんなことが永遠に続くんだよ
時には速くなったり、また遅くなったりするけど
ずっと円を描き続けるように、終わらないんだ
どうしてもね

なあ、そんな雨を君は見たことがあるかい?
知りたいんだ、君がそんな雨を見たことがあるのかって
晴れ渡った日に降る奇妙な雨を


―豆酢の勝手な訳詩ですので、あてにしないように(笑)

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CCRの“雨を見たかい”は、発表された1971年当時はビルボード・チャートでも最高位8位と、そんなに大ヒットしたわけではありませんでした。しかし後年になって、ロッド・スチュアートやジョーン・ジェット、ラモーンズ、日本でも桑田佳祐や田中一郎とスーパーノマッドなどといったミュージシャン達が好んでカバーすることで広く知られるようになったのですね。日本では確かCMソングにもなっていたはず。ですから、このナンバーのサビのフレーズを覚えておられる方も多いでしょう。

この“雨を見たかい”が名曲となった背景には、どうとでも解釈できる意味深な歌詞があったせいだともよく言われますね。事実、この歌詞の“晴れ渡った日に降る雨 Comin' down on a sunny day?”と言う奇妙なフレーズは、アメリカ軍がベトナム戦争時に敵地に投下したナパーム弾による絨毯爆撃作戦の暗喩だと広く伝えられています。当時アメリカの世論でも、国土を焼け野原にするこの無慈悲な攻撃は、賛否両論の的となっていました。ですから余計に、この“晴れ渡った日に突如降り注ぐ雨”から、ナパーム弾の投下を連想しやすかったのかもしれません。
ベトナム戦争によって、これまで一度も敗戦を経験したことのなかったアメリカ国家全体が、苛立ち、疲労し、酷くナーバスになっていたことが窺えますね。映画や音楽といった芸術は、時代の空気に影響されやすいもの。映画界でも従来のモラルや常識のありように疑問を呈する、自己批判的な作品が多く製作されました。音楽もまた然りでありまして、聴衆がこの楽曲に、彼ら自身の持つ感傷や怒りを投影してしまっても、致し方ない面もあるでしょう。

まあ尤も、これは半ば都市伝説化した解釈だともいえまして、ジョン自身は後年、この歌詞の意味するところを、解散に追い込まれつつあったCCRというバンドそのものの状態を例えたものだと説明しています。ヒット曲を飛ばし、好調の波に乗っていたかにみえたバンドが、実は内部から崩壊しかかっていたという矛盾と皮肉を、この歌詞に込めたのだと。

…ですが。

今の時代にこの歌詞を読むと、また違った解釈も可能だと思いませんか?

私自身は、今自分たちが置かれた恐ろしい状況を思うにつけ、この歌詞を読むたびに身の毛のよだつ気がいたします。

…皆さんはいかがですか?


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