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zoom RSS マチュー・アマルリック Mathieu Amalricは蝶の夢を見る

<<   作成日時 : 2016/07/13 15:46   >>

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2010年度カンヌ国際映画祭において、最優秀監督賞をゲットしてしまったマチュー・アマルリック。本来は、クセのある性格俳優として、フランス国内だけではなく国際的にも活躍する名優ですが、監督としてもその個性を評価されました。

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彼が通算4本目に撮った監督作品が『On Tour』ですね。内容については以前ちょろっと触れたとおり、現役ストリッパーたちによる、ステレオタイプのストリップの概念を打ち破る起死回生のショー立ち上げの物語。

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演技経験はないながら、“本物”ならではの迫力で画面を圧倒してくれそうな女性たち。

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劇中、出演もかねているマチューですが、名優の彼をして、どうかするとその存在感を霞ませてしまうほど、女性たちが元気いっぱいに輝いているように見えますよ。

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“目指したのは無秩序 chaos”

“本作はコレットの『L'envers du Music-Hall』という本を読んだことがきっかけでした。コレットは行く先々でスキャンダラスなことを起こします。ですから映画『Tournée』では、彼女の世界に通じるような出来事を期待しました。無秩序や反抗、特定のメッセージ性のまったくない政治を作り出したかったのです”―カンヌにて上映会後の記者会見から抜粋

マチュー・アマルリック Mathieu Amalric

1965年10月25日生まれ
フランス、オー=ド=セーヌ県出身

●フィルモグラフィー Filmography (監督 as Director)

1997年『Mange ta soupe』
2001年『Le Stade de Wimbledon』
2003年『La Chose publique』
2010年「さすらいの女神たち Tournée / On Tour」
2014年「青の寝室 La Chambre bleue」

非常にいたたまれないことに、私自身はこれまでに製作されたマチューの監督作は未見。しかし、2010年のカンヌを賑わわせた『Tournée / On Tour』は、その後日本でも無事に公開され、更にその4年後にマチューが手掛けた監督作品「青の寝室 La Chambre bleue」は、ニューヨーク映画祭でもフィーチャーされました。両方の作品を観てみて改めて、俳優業と監督業を両立させるキャリアの築き方について考えさせられました。彼ならではの強烈な個性を感じさせるような映画を、また撮ってほしい。昨今の映画界の状況を鑑みるに、低予算の独立系の映画を製作するのは一層困難になっていくと思います。しかし、俳優の世界と監督の世界の双方を自由に行き来できるような人材が活躍できる余地も、今後の映画界に残っていて欲しいと願うばかりです。

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「潜水服は蝶の夢を見る Le scaphandre et le papillon」(2007年)
監督:ジュリアン・シュナーベル
脚本:ロナルド・ハーウッド
製作:キャスリーン・ケネディ&ジョン・キリク
製作総指揮:ジム・レムリー&ピエール・グルンステイン
音楽:ポール・カンテロン
撮影:ヤヌス・カミンスキー
編集:ジュリエット・ウェルフラン
出演:マチュー・アマルリック Mathieu Amalric
エマニュエル・セニエ
マリ=ジョゼ・クローズ
アンヌ・コンシニ
マックス・フォン・シドー

俳優としての彼に関しては、「潜水服は蝶の夢を見る」で改めてその多彩な個性に感じ入った次第。この作品自体も、まあ賛否両論分かれるにしても、私自身は非常に好きな部類に入る映画です。確かに今作の主人公というのは、元々自堕落なフシもあるごくごく普通の男。間違っても大それたことができるタマじゃありません。全身の筋肉が硬化してゆく難病に罹って初めて、己の人生を猛省と共に振り返るわけで、その偶然がなければ、たぶん死ぬまで変わらなかったと思うんですよね。でも、そんな聖人君子じゃないところがいかにもリアルで、私たちに近しいものを感じるのです。
そこら辺にいそうな普通の男が、多くのものを失ってはじめて、“生きる”意味を達観する…。ベタっちゃあベタなテーマに帰結してしまいますが、この作品におけるマチュー渾身の“動けない”演技は、“歩い”たり“走っ”たり…といったなんでもない動作の素晴らしさ、様々なしがらみで不自由を強いられがちな退屈極まりない日常生活に、どれだけ無限の可能性が秘められているかを、逆説的に知らしめてくれますね。ただただ時間を無為にやり過ごしているような毎日の中で、知らず、私たちは生きるものにとって最高の自由を謳歌しているわけです。そのことに気づくことができるのは、たぶんごく一部の人だけなのでしょう。

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お。セルジュ・ゲンズブール Serge Gainsbourgみたい。ちょっと意識してますよね、本人も(笑)。

そりゃもうフランス人にとってはセクシー=セルジュ・ゲンズブールというぐらい、ゲンズブール神話は絶対的。よく考えてみれば、あの素顔はたいしてハンサムでもない、むしろ小汚い部類に入る(笑)ダレダレなおっさんの、一体どこに惹かれて名だたる美女が群がってくるのか(笑)、不思議でなりません。
ですがまあ、このマチューにしても、どちらかといえば“男としてちょっとダメ”な部分に、女性は母性本能込みの捩れたセクシーさを感じてしまうのでしょう。どんぐり目玉の可愛い彼の写真を見ていると、子供っぽい雰囲気とただれたような官能性が不思議に同居するその魅力に、しばし囚われてしまいます。


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