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zoom RSS ゴリラだってパン屋をやりたい― 「ゴリラのパンやさん」

<<   作成日時 : 2017/01/24 19:28   >>

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他人に偏見を持っちゃいけないとは言うけれど…。これが難しいことなんだよねえ。

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ゴリラのパンやさん (こどものくに傑作絵本)
金の星社
白井 三香子

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「ゴリラのパンやさん」(金の星社発行)
白井三香子作、渡辺あきお絵

秋の終わり、ゴリラさんが小さくて素敵なパン屋を丘の上に開きました。彼はとても熱心で、おいしいパンを焼くにはどうしたらいいか、いつも研究に余念がありません。
はりきってかまどに向かうゴリラに、さっそくめんどりさんがパンを買いにやってきました。おいしそうな焼き立てパンの匂いにつられてきたのです。
「こっこっこっこっ、くださいな」
かまどをのぞきこんでいたゴリラは、あわてて言いました。
「へーい、らっしゃーい!」

突然大きな声でどなった彼に、びっくり仰天しためんどりたち。パンも買わずにあわてふためいて逃げていきました。… 呆然とした彼は、ちゃんと店番をしてなきゃな、と反省しきり。

次にお店にやってきたのは、ひつじさんです。
「めえめえめえ、くださいな」
「おいしいパンのつくり方」の本を読みつつ、店番をしていたゴリラは、待ってましたとばかりに大きな声で言いました。
「いらっしゃーい!」
いきなり振り向いた彼に、またもやびっくり仰天したひつじ。なにもかわずに逃げていってしまいました。…あーあ、今度はちゃんと愛想よくしなきゃな、と反省しきり。

次はたぬきさんがお店にやってきました。今度こそ!ゴリラは思いっきりの笑顔でこう言いました。
「いらっしゃーい!」
でも、ゴリラの口の中にある大きくてするどい歯を見ると、たぬきもあわてて逃げていきます。

結局パンはひとつも売れず、疲れきったゴリラはその夜、売れ残りのパンを食べながら考え込みました。

翌日、うさぎの子供達がパンを買いにやってきました。すると、カウンターから、かわいらしいさるの指人形がひょっこり顔を出しました。
「いらっしゃーい!」
うさぎたちは大喜びで、パンを注文しました。
「チョコパンと、アンパンと、ドーナツと、クリームパンね」
そこへいばりんぼうのきつねがやってきて、先に買わせろと横入りをしたのです。さるの指人形はすかさず、順番を守りなさいと注意しました。
すると怒ったきつねが、指人形をポカリと殴りつけたのです!その瞬間…
「こらあ!」
カウンターの下に隠れていたゴリラが立ち上がり、大声をあげました。きつねは飛び上がって驚くと、一目散に逃げていきました。
「… しまった」
彼は急いでカウンターの下に隠れました。すると、その様子をずっと見守っていたうさぎたちが、カウンターの下をそっとのぞいて言いました。
「ゴリラのおじさん、パンちょうだいな」

それから毎日子うさぎたちはパンを買いに来てくれました。噂を伝え聞いた森の仲間達も、一人、また一人とゴリラのお店に訪れてくれるようになりました。
今ではゴリラのパン屋さんは、毎日店の前に行列が出来るほど繁盛しているということです。

…あのきつねはどうしたかって?彼はその後、ゴリラと子うさぎ達にごめんなさいを言うことができました。毎日ゴリラのパン屋さんでパンを買っては、みんなで指人形で遊んでいるそうですよ。

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人間は、生まれや育ってきた環境などで、容易に価値観を決められてしまいます。そして、一度自分の中にできあがった価値観は、そう簡単には覆せない。加えて人間は、自分とは異質なもの、未知なものに対して、非常に大きな警戒心を抱きます。以上のことが積み重なり、異質の文化や宗教、生活習慣に対して差別の意識が育っていくのです。
これは、大人になるに従って、大きくかつ頑強になる困った意識ですね。一方、子供のまだ未発達の精神土壌では、見たまま、感じたままの世界観がすべてです。誰になにを教わるでなく、自分達が『良い』『おもしろい』と直感で感じるものがすべて。
ですから、偏見の意識に悩まされ、ときに対象の本質を見失うこともある大人と違い、子供達は実に素直に『良い』と思うものを受け入れ、正しく評価するのですね。このお話に出てきた子うさぎ達が、澄んだ目線を持つ子供の象徴として描かれています。

私達大人は、つい偏見や差別の意識を持ち出してしまうことに反省しつつ、ぜひとも曇りのない子供の目線を忘れないようにしないといけませんね。それから子供達にも、そのことを充分伝えていかなければ。親の義務ですね。



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“そうだあぁあぁあぁっ!ゴリラだからって差別すんなぁーっ!!俺たちはただ美味しいパン屋さんをやりたいだけなんだあぁあぁあぁーっ!!!”
2017年3月25日に日本公開予定の「キングコング:髑髏島の巨神 Kong: Skull Island」より、最新のコングさんの魂の叫びをお届けしました。

確かにこの映画には、コングをはじめ様々な巨大モンスターたちが登場して大暴れします。ですが、地球上でもっとも恐ろしくて悪質な“モンスター”は、私たち人間であることを忘れちゃいけませんね…。

「キングコング:髑髏島の巨神 Kong: Skull Island」日本版公式サイト Japanese official site


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