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zoom RSS 「親指スター・ウォーズ Thumb Wars: The Phantom Cuticle」

<<   作成日時 : 2014/05/04 18:30   >>

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J.J. エイブラムス監督による「スター・ウォーズ」サーガ新たなる出発点となる「スター・ウォーズZ」の日本公開が、2015年12月18日に決定。旧作シリーズからの熱心なファンの方々にとっても、はたまたそうでない方々にとっても、気になるトピックでありましょう。その記念すべきニュースを寿ぐため(笑)、当館でもこの記事を挙げておこうと思います。…熱心なスター・ウォーズ信者に撃ち殺されそうな記事ですが(大笑)。


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「親指スター・ウォーズ Thumb Wars: The Phantom Cuticle」(1999年製作)
監督:スティーヴ・オーデカーク
製作:ポール・マーシャル
製作総指揮:スティーヴ・オーデカーク
脚本:スティーヴ・オーデカーク
特殊効果:デイブ・メレル
技術監督:ブライアン・トーマス
出演:スティーヴ・オーデカーク(ローグ・グラウンドランナー)
ロス・スチャーファー(ハンド・デュエット)
アンドレア・フィアーズ(アホヤ姫)
ロブ・ポールセン(ウビ=ドゥビ・ベノビ)
マーク・デカーロ(ダーク・ベイダー)他。

ご存知、偉大なるB級映画「スター・ウォーズ」のパロディ映画です。これご覧になった方おられます?

最近、コメディ映画をもっと観ようと、いろいろ触手を伸ばしているところです。しかし、よくできた上質のコメディ映画ってなかなかありませんね。シリアスなドラマよりも、おもしろいコメディ映画を作る方が難しいとは良く言われますが、まさしくその通り。近年製作されるコメディで、感心する出来のものにはなかなかめぐりあえません。お笑いとはいえ、上質を目指すためには、土台たるストーリーがしっかりできていなければならないということを痛感させられます。
さて、この作品。親指の指紋の上に人間の目と口の映像をくっつけ、それを人形に見立てて演技させるという、一風代わった芸風のパロディ映画です。一時話題になったのでご存知の方もおられましょうが、実際に観たという方は案外少ないのでは(笑)。「スター・ウォーズ」旧3部作全てのお話をまとめて27分に縮め、お下劣なエロギャグ満載で製作されたもの。DVDには、本編終了後にメイキングもついていていました。

まあ内容は改めてご紹介するまでもないですね。本家「スター・ウォーズ」のストーリーを大体ご存知でしたら、理解できるギャグです。主人公ルーク・スカイウォーカーはローグ・グラウンドランナーに、ハン・ソロはハンド・デュエットに、レイア姫はアホヤ姫(英語ではPrincess Bunhead)に、オビ=ワン・ケノービはウビ=ドゥビ・ベノビに、ダース・ベイダーはダーク・ベイダー(英語ではBlack Helmet Man)に名前を変えられています。ローグはなんかあるとすぐビービー泣き喚くおたんこなすで、ウビ=ドゥビ・ベノビはちょいホモっ気のある変な親父。ハンド・デュエットは常に半分おしりのはみ出した服を着ている男で、アホヤ姫を救う気などこれっぽっちもない。アホヤ姫はその名の通りあんぽんたんで、いつも鼻毛が伸びているのを気にしています。ダーク・ベイダーは、部下にまで英国訛りの英語をバカにされる始末。 C-3POとR2D2はデキている…(ため息)。ローグはフォースの訓練を受けるけれど、彼にはフォースのフォの字もなし。それでも帝国軍の船の自爆スィッチのあるところまで、まっすぐ一直線の“溝”をすべっていき、無事船破壊に成功するのですからたいしたものです。
親指世界というからには、宇宙船も全て指の形や拳骨の形をしており、ハンド・デュエットのご自慢の船は“てのひら号”。小道具も全て手に関連したもので統一されているのですね。では指の爪はなにかというと、ダーク・ベイダーとウビ=ドゥビ・ベノビはその爪から“フォース”をにゅうーっと出し、戦うわけです。ビジュアルにすると、相当間が抜けているというか、そうかよく考えたなと感心するべきか迷うところです。
ローグはダーク・ベイダーと戦うのがイヤで逃げようとしますが、あっというまにとっつかまります。そこでダーク・ベイダーはあの有名なセリフ…「私はお前の○○なのだ」と言うのですが、これがまた…パパではなくてママだったという…。それに、ピンクのふりふりエプロン姿のベイダーを倒すのは他の宇宙船。ローグはびいびい泣いてるだけなんですよ。

この作品、たとえパロディだとしても、あの神経質なルーカスがよく怒りませんでしたね。まあアメリカには伝統的に、きついジョーク付きのパロディ映画を作る土壌がありますから。オリジナルの映画が有名であればあるほど、こういった種類のパロディも為される確率が高くなるわけで、これも一種の“有名税”なんでしょうね。
ギャグは下品だしお話もチープなんですが、不思議なことにオリジナルのエッセンスをきちんと伝えているんですよね。あの壮大な3部作って、よく考えたら27分ぐらいで語れてしまうぐらいの内容だったんだろうかと思わず唸ってしまうほど(笑)。お話のつじつまはちゃんと合っていますもの。この種のパロディには、オリジナルをどれだけ理解できているかが問われると思うのですが、そうした意味では、クリエイターのオーデカーク氏は熱烈な「スター・ウォーズ」のファンなのでしょうね。たかが27分の親指アニメといえど、SFXは異様に凝っているし、小道具や大道具のビジュアルも、オリジナルのうまいパロディになっていてよくできているんです。スタッフも相当な「スター・ウォーズ」マニアなのでしょう。オリジナル作品への親愛なるリスペクトがそこかしこに感じられますね。だからこそルーカスも訴えなかったんでしょう(笑)。
しかし、こういった内輪受け的な笑いが、果たして一般の人々に通じるかどうかは疑問です。それこそ本編を知らなければ笑えない部分が多いですしね。この作品に限らず、パロディ映画というものは、偉大なるオリジナルがあって初めて成り立つもの。偉大な映画に寄生して、あわよくばおいしいとこだけ横取りしていくという、まっことあさましき根性のもとにできた憎まれっ子なわけです。ではありますが、1本の映画が当たればたちまち柳の下のドジョウを狙って亜流作品がいくつも製作され、続編までもあっというまにできてしまう映画界に於いて、実は一番難しい立ち位置にいるのがこの“パロディ映画”というジャンルなのではないでしょうか。
オリジナル作品を知らない観客にも笑ってもらうために、亜流作品を製作する何倍もの労力を注いでひとつひとつの場面を組み立てていく。ともすれば、本家オリジナル作品を製作するよりも多大な努力と計算がなければ、本当におもしろい、よくできた“パロディ映画”はできないのかもしれませんね。
この作品では、いかにもアメリカらしい下品でバカげた笑いの下に、そうした涙ぐましい努力の跡が垣間見れるのです。アメリカでシリーズ化されていくほど人気を博したわけも、その辺にあるのでしょうかしら。

じゃあ、「親指タイタニック」は観ますか?と問われれば…。…えーと、遠慮しておきます(笑)。パロディ映画ばかり観るのは疲れるんですよ。製作するほうはもっと大変でしょうねえ。



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