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zoom RSS 「フューチャー・イズ・ワイルド The Future is Wild」

<<   作成日時 : 2016/07/26 17:02   >>

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映画という芸術媒体における3Dの意義を、根底から覆す結果となった「アバター Avatar」(2009年、ジェームズ・キャメロン James Cameron監督)。今や、近年の映画史を語る上で避けては通れない重要な作品となりましたね。私もパリにいた時に映画館で初めて今作を観賞したのですが、その際、真っ先に思いついたのが、以前旧ブログでも書いたことがある「フューチャー・イズ・ワイルド The Future is Wild」というテレビ番組。ジェームズ・キャメロン監督も、「アバター」の世界観作りに絶対参考にしたに違いないと睨んでいますよ(笑)。

実は、うちの子豆たちも幼かったころにハマりにハマっておりました。子豆2号なんぞ、今でもたまに見直したくなる程心酔。英国BBC放送が製作した、未来の生物達の生態を予測して紹介する科学番組です。2004年1月、NHKで国内放映もされ、日本でも大きな話題となりました。科学的な見地から判断すれば、これは確かに、素っ頓狂極まりない空想科学世界のお話しになってしまうのですが、内容がとにかく面白かった。ドラマチックと表現しても良いかもしれません。


フューチャーイズワイルド DVD-BOX
NHKエンタープライズ
2004-08-27
教養

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「フューチャーイズワイルド 1億年後 しゃく熱の世界」
「フューチャーイズワイルド 500万年後 氷の世界」
「フューチャーイズワイルド 2億年後 超巨大大陸の出現」の全3タイトル。

1990年、太田出版から、「アフターマン After Man: A Zoology of the Future」(スコットランド出身の地質学者兼ライターであるドゥーガル・ディクソン Dougal Dixon著)という、人類滅亡後の遠い未来(5000万年後)の生き物を大胆に予想した空想科学書が出版されたことがありました(2004年再刊)。原書の方は1981年に出版され、議論を巻き起こしました。日本でも当時、この本はかなりの反響を呼んだのですが、CG全盛の時代になって、未来予想図をさらに精密に美しく描けるようになりました。その結果生まれたのが、この「フューチャー・イズ・ワイルド The Future is Wild」ですね。
子豆2号がこのDVD並びに関連書籍に夢中になっていた時期には、毎日毎日、やれリーフグライダーがどうした、スリックリボンがこうした、挙句の果てには“ボク、テラバイトね!”と叫びつつ走り回ったり…(DVDをご覧いただければ意味がわかるかと思われます・笑)。絵本を読む代わりに書籍版「フューチャー・イズ・ワイルド」を読まされていた始末です。幼少時代がこんなんだったせいで(笑)、今現在の子豆ズは大変ユニークな人間に順調に成長中です。

現在の地球上に生息する生物のデータや、過去の地球環境の変化等のデータを、それぞれの分野の専門家が綿密に調査し、500万年後の地球、1億年後の地球、2億年後の地球が、一体どうなっているのかをCGで再現していく番組です。その頃の地球には既に人類の姿はなく、代わって軟体動物や昆虫などが脅威の進化を遂げているであろうと予測され、それら未来の生物の生態予想図が実に大胆に恐ろしいほどリアルに展開していきます。


500万年後の地球は氷に閉ざされた世界。
大量絶滅の後、北ヨーロッパ氷原にわずかに生き残った哺乳類の子孫スノーストーカーやガネットホエールは、生き残りを賭けて巨大化し牙を剥く。

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また、水が干上がってできた地中海盆地には、トカゲの子孫クリプタイルが走り回る。密林が消滅したアマゾン平原では、身長2メートルを超える飛べない鳥カラキラーが疾走する。緑を失った北アメリカ砂漠には、昼間しか活動できないこうもりの子孫デスグリーナーが飛ぶ。


1億年後の地球は一転して暖かい世界。
ジャングル化したベンガル沼地には、地上で子育てするタコ、スワンパスが毒を吐き、カメから進化した地上最大の草食生物トラトンがのし歩く。

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浅瀬の続く大浅海では、巨大ウミウシ、リーフグライダーが優雅に泳ぎ、何種類ものクラゲが合体した巨大コロニー、オーシャンファントムが帆船のように浮かぶ。
標高の高い死の谷グレートプラトーには、クモの家畜となって暮らす地球最後の哺乳類ポグルが細々と生きながらえる。密林化した南極森林では、口から酸を吐き出す鳥スピットファイヤーバードなどの鳥類が空を制し、4匹チームで鳥を襲うスピットファイヤービートルなどの昆虫が罠を張る。


2億年後の地球は、超巨大大陸第2パンゲアが広がる世界。
雨が多く、うっそうと茂った北部森林では、陸に上がった8トンもの巨大イカメガスクイドがのし歩き、同じくイカの子孫のスクイボンが最高の知性を持って木の上に暮らす。大陸中央に広がる砂漠では、砂の塔に高度な都市社会を築いたシロアリ、テラバイツが君臨し、背中に植物を共生させているゴカイの子孫ガーデンワームが地上を這う。

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レインシャドー砂漠では、全身をうろこで覆われたカタツムリ、デザートホッパーが1本足で飛び跳ねる。
第2パンゲアを囲う果てしない地球海では、絶滅した魚類に代わって大量発生した甲殻類の子孫シルバースイマーが海を支配し、海を追われた魚類の生き残りオーシャンフリッシュはひれを翼に進化させて空を滑空する…。


いかがですか。まるでSFの世界です。しかしこの番組のすごいところは、ここに挙げられた生物進化説のすべてが、いい加減な想像の産物ではないという点です。世界中の名だたる生物学者たちが、地球上のあらゆる生物の生態を真面目に検証した結果なんですね。未来生物が精巧なCGで再現される中、どうしてこのような生物が途方もない進化を遂げたのか、実に科学的な裏づけでもって解説されています。ですからこれらの話も、全くの夢物語と笑い飛ばせないほど大きな説得力を持ち得ているのです。
また、登場する科学者達は、ある意味彼らが考え出した未来生物よりずっと興味深い存在です。未来生物の成り立ちと生態を説明する彼らの表情は、それはもう生き生きと輝いており、まるで宝物を発見した子供のよう。この番組が子供のみならず大人の真剣な鑑賞に耐えうる内容になったのは、彼ら科学者達の熱い情熱に拠るところが大きいでしょう。

日本語版「フューチャー・イズ・ワイルド」参考サイトはこちら。このサイトに飛びますと、いきなりメガスクイドがお出迎えしてくれます(笑)。


番組終了後、熱心なファンの要望の声が高まり、番組がDVD化されることになりました。国内版もBOXで発売されております。また、豊富なカラー写真満載の解説本、果てはフィギュアまで出る始末(笑)。ちょっとしたブームになりましたが、SFに興味のない方でも楽しめる内容だと思います。ぜひご覧になってみてください。

ただ…ひとつだけ恐ろしいことが。

それは、番組に登場する科学者達のいずれもが、我々人類の末裔が生き残る確立はゼロだと断言している点ですね。果たして私たちの子供に明るい未来はあるのか、親としてはなんとも複雑な思いに駆られるところです…。


フューチャー・イズ・ワイルド
ダイヤモンド社
ドゥーガル・ディクソン

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「フューチャー・イズ・ワイルド」書籍版。番組に登場した未来生物のビジュアルとその解説を載せた本です。考えてみれば、これもいわゆる“トンデモ科学本”にカテゴライズされるものなのでしょうが、しかし抜群に面白い。どこにあるかもわからない遠い宇宙の生き物を想像するよりかは、よほど身近な題材ですし、なにかしら科学的根拠があるということも大きなポイントですよね。まあその真偽はともかく、美しい図版を眺めているだけでも楽しく、以前は子豆2号も、毎日仔細に眺めては番組のナレーションを暗唱しておりました(笑)。


フューチャー・イズ・ワイルド完全図解ーーThe WILD WORLD of the FUTURE
ダイヤモンド社
クレアー パイ

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そしてこちらが、「フューチャー・イズ・ワイルド」の完全図解版書籍。
500万年後、1億年後、2億年後の地球に生きているであろう生物の特徴と生態を、フルカラーの図版で解説したものです。それらの生き物がなぜそのような進化を遂げたのか、彼らの織り成す食物連鎖がどうなっているのか、たやすく理解できるよう工夫されています。そうですね、見た目の楽しさは、上記した書籍よりこちらの方が上回っているかもしれません。


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