テーマ:映画監督列伝(D・クローネンバーグ)

第七官界転生―「ウィリアム・S・バロウズ/路上の司祭」 William S. Burroughs

幻視を水中深くに潜行することに例えれば、肺の中の酸素が欠乏するにつれ現れる死の走馬灯は、彼が見る幻影の全てに似ているだろう。もし一時でも顔を水の上に出すことが叶うなら、酸素の流入によってほんの一瞬戻ってくる明瞭なる意識こそ、彼にとってのささやかな現実に他ならない。 抗しがたい誘惑を以って彼を誘う幻想世界は永遠の命を得、我が身に苦痛…
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イースタン・プロミス Eastern Promises & The Young Americans

早く書いておかないといけませんねえ…。肝心の感想記事ではないのですよ、ごめんししゃい。 イースタン・プロミス [DVD]Happinet(SB)(D) 2013-09-03 Amazonアソシエイト by 「イースタン・プロミス Eastern Promises」(2007年製作) 監督:デヴィッド・クローネンバーグ D…
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クローネンバーグのシネマへの伝言―「それぞれのシネマTo Each His Own Cinema」

2007年、カンヌ国際映画祭は誕生して60回目の開催を迎えた。この記念すべき区切りを祝うため、ジル・ジャコブは、カンヌにゆかりの深い世界中の映画監督たちに3分間の短編製作を依頼した。 ―あなたにとって“映画館”とは何か、自由なイマジネーションで、3分の短編映画を撮って欲しい…― そうして集まった、名だたる映画監督からの33編…
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幻覚は精神に宿る腫瘍である―「ヴィデオドローム Videodrome」

1977年に「ラビッド Rabid」で劇場用長編映画デビューを果たしてから、クローネンバーグはしばらくトロント土着時代とも呼ぶべき作品を製作しています。ハリウッドのメジャースタジオの仕事ではなく、インディペンデントに独創的なホラー映画を作っていたんですね。いずれも寒々としたトロントの冬を舞台にしたもの。また、メジャーの規制がないぶん、か…
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暴力は人をいかに変容するか―「ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス」Part2

この映画を観た観客に聞きたいね。“暴力に加担した気分はどうだい?”って。―カンヌ映画祭記者会見より、監督のコメント 私財をつぎ込んだ前作「スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする Spider」(2002年)は、批評家筋からの受けは良かったものの、興業的に成功したとは言いがたい作品となってしまいました。クローネンバーグ監督は、今後新しい…
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「ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス A History of Violence」 Part 1

暴力の歴史は未来永劫続くのか。 「ヒストリー・オブ・バイオレンス A History of Violence」(2005年製作) 監督:デヴィッド・クローネンバーグ David Cronenberg 製作:クリス・ベンダー&デヴィッド・クローネンバーグ&J・C・スピンク 製作総指揮:ケント・オルターマン&ケイル・ボイター&ジ…
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肉体と異世界の融合―デイヴィッド・クローネンバーグDavid Cronenberg

我が敬愛する異能の映画作家デヴィッド・クローネンバーグ David Cronenberg。“プリンス・オブ・ホラー”と呼ばれていたのは、既に遠い遠い過去のこと。2002年の心理サスペンス作品「スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする Spider」を一つの契機にして、以降、取り扱うジャンルを新規開拓しながら息長く創作活動を続けています。 興…
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クローネンバーグは女優の敵か?Cronenberg vs. Actress

クローネンバーグという人は、自作の主演俳優とは緊密に過ぎるほどの協力関係を結びます。 キャラクターの造形に深みを持たせるためですが、それ以上に、クローネンバーグ監督作品の主人公とはすなわち彼のアルターエゴなのです。つまり主演俳優は、ただ単にその作品の主役に扮するだけではなく、監督の人格の一側面をスクリーン上で生きることになるわけで…
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潜行する自我―「戦慄の絆 Dead Ringers」

デイヴィッド・クローネンバーグ監督のキャリア上、欠くとこの出来ない重要な位置を占めるサイコ・スリラー作品「戦慄の絆」。1988年に製作・公開されたこの作品のデジタル・リマスター版が、2008年4月25日に新たに発売されることになりました。 これはきっと、新作「イースタン・プロミセズ」で主演のヴィゴがオスカーにノミネートされた効果だと勝…
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不幸な愛の物語-「M.バタフライ M. Butterfly」

クローネンバーグの新作と聞いただけで、観客はある種の期待を寄せてしまいます。かくいう私もそうです。それが、「M.バタフライ M.Butterfly」がきちんと評価してもらえない一番の原因ではないでしょうか。 この作品に対するいろいろな方のレビューを読みましたが、否定的な評価が圧倒的でした。日本で公開された当初、観た私の印象も実は「…
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記憶をつむぐ蜘蛛の糸―「スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする Spider」

1988年、英国の幻想、ホラー小説家パトリック・マグラァ Patrick McGrath(“ニュー・ゴシック”の旗手、1950年2月7日生まれ(65歳)、英国ロンドン出身)はある小説を発表しました。 一人の男が子供の頃に恐ろしい事件に直面し、長じた後その記憶をたどるというストーリーです。小説は一貫して男の一人称で語られます。しかし…
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オーネット・コールマン死去―R.I.P. Ornette Coleman

ビル・リー Bill Lee「ねえ、マグワンプ、今月の11日にオーネット・コールマンが亡くなったそうなんだ。85歳だったって。ジャズを新しい領域に導いた、真の先駆者だった…。ボクらの映画『裸のランチ Naked Lunch』でめっちゃクールな演奏を聴かせてくれているよ。覚えてる?」 マグワンプ mugwump「もちろん!『裸のラン…
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星空の下の暗黒寓話ー「マップ・トゥ・ザ・スターズMaps to the Stars」

今年最後の豆酢館的〆めの映画は、12月20日から日本で公開されているウチの師匠ことデヴィッド・クローネンバーグ監督の「マップ・トゥ・ザ・スターズ Maps to the Stars」でした! 結論からハッキリ書きますと、いや、これは良い作品ですよ!!!!あの懐かしい「デッドゾーン Dead Zone」や「イースタン・プロミ…
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摩天楼に星は積もりぬ―The 52nd NY Film Festival (NY映画祭)

現地時間で10月12日に、長かった映画の祭典、第52回ニューヨーク映画祭も閉幕しました。クロージング上映作品に選ばれていたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の大注目の新作「Birdman or The Unexpected Virtue of Ignorance (バードマン、あるいは、知らぬが仏の予期せぬ善行)」…正式タイ…
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クローネンバーグとダルデンヌ兄弟 Cronenberg et Dardenne.

現在NYでは、映画好きの映画好きによる映画好きのためのお祭りNY映画祭(NY Film Festival)が開催中。今年は、労働者階級のための映画を撮り続ける、気骨あるフィルムメーカー、ダルデンヌ兄弟の力強い新作「Two Days, One Night」と、ウチの師匠ことデヴィッド・クローネンバーグ監督による、これまた霊気たっぷりの異形…
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TIFF14 choose 'TIG' & 'Maps to the "ALL" Stars'.

2014年度トロント国際映画祭(TIFF14)における“Maps to the Stars”プレス・カンファレンスとプレミア、レッド・カーペットでの画像、TIFFのまとめと“Maps to the Stars”おさらいを追記しました。 Your Grolsch People's Choice Award for 2014 go…
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人は未来を変えられるか-「デッドゾーン The Dead Zone」

その未来は、彼にしか見えない… 「デッドゾーン The Dead Zone」(1983年製作) 監督:デイヴィッド・クローネンバーグ 製作:デブラ・ヒル 製作総指揮:ディーノ・デ・ラウレンティス 原作:スティーヴン・キング「デッドゾーン」 脚本:ジェフリー・ボーム&デイヴィッド・クローネンバーグ 撮影:マーク・アーウィ…
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Wild stars in "Maps to The Stars"! Cannes FF 2014

追記したーーーーーーー! “I think I have made nothing else but comedies – divine comedies! …暗い映画ばかり撮ってないで、たまにはコメディでも作ってみたら?と言われることがある。妙な話だ。僕はこれまでのキャリアの中で、どこからどう見てもコメディにしか見…
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いつの日か、クローネンバーグに食い尽くされよう。―師匠の処女小説『Consumed』

consume 【動詞】 【他動詞】 1a〈…を〉消費する,使い尽くす. b〔+目的語+in+(代)名詞〕〔…に〕〈…を〉費やす. c〔+目的語(+away)〕〈…を〉浪費する. 2〔+目的語(+away)〕〈火炎が〉〈…を〉焼き尽くす. 3〈人が〉〈…を〉食い[飲み]尽くす. 4〈しっと・憎悪などが〉〈人の〉心に食い入る…
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Cronenberg師匠の『Maps to The Stars』2014年度カンヌ国際映画祭出品へ。

既にあちこちの映画サイトで報じられた後なのですが、当館用にメモしておきますね。2014年度、第67回目を数えるヨーロッパ最大の映画のお祭り、カンヌ国際映画祭の各部門への招待作品が発表され、4月17日に記者会見も行われました。 コンペティション部門 Official Competition Opening Film …
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破壊と愛情の最果て-「クラッシュ Crash」(David Cronenberg)

スピルバーグ Spielbergとクローネンバーグ Cronenberg。 方やファンタジー、SFの分野において映画史に残る大ヒット作を連発。人間ドラマにおいても優れた作品をものにし、オスカーをも勝ち得る。もう片方は、いまだインディペンデントに作品を作り続けるアンダーグラウンドの雄。作品はすべて賛否両論の嵐をまきおこす。オスカーに…
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師匠のバーチャル博物館サイトDavid Cronenberg: Virtual Exhibition

カナダのTIFF Bell Lightboxで行われていたデヴィッド・クローネンバーグ師匠の回顧展David Cronenberg: Evolutionに関連し、40年以上にわたる師匠のキャリアを総括するサイトが、トロント国際映画祭(TIFF)の公式サイト内に特別にオープンいたしました。“David Cronenberg: Virtu…
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クローネンバーグ監督生誕記念日。Happy birthday, Dir Cronenberg!

毎年3月15日はカナダはトロントが生んだ鬼才、デヴィッド・クローネンバーグ監督生誕日ということで、カナダではこの日は祝日に指定されています。…もちろん、冗談ですよ。 師匠、お誕生日おめでとうございます。…どうかいつまでもお元気で、崖っぷちを全力疾走するがごときの勇気あるキャリアに邁進してくださいませ。 わたくし、…
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師匠を称えよの巻―Cronenberg at The Canadian Screen Awards

わが師匠、デヴィッド・クローネンバーグ師匠が、3月9日(カナダ現地時間)に行われた2014年度カナダ・スクリーン・アワード(The Canadian Screen Awards 2014)で、生涯功労賞(CBC Lifetime Achievement)を授与されました。「シーヴァーズ」や「ラビッド」といった低予算ながら斬新で面白いホラ…
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David Cronenberg: Evolution from "Fantastique"

デヴィッド・クローネンバーグ監督の回顧展“David Cronenberg: Evolution”企画が、トロント国際映画祭(TIFF)のCEOであるピアース・ハンドリングと同じくTIFFのアート・ディレクターであるノア・コーワン両氏によって、昨年のTIFF開催前に発表されました。この回顧展は現在、TIFFのBell Lightboxで…
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奇人のためいき―「camera」(short film by David Cronenberg)

この作品は元々、25周年を迎えたトロント国際映画祭のアニバーサリーとして2000年に製作されたものです。日本では、2001年4月に東京で行われた「カナダ映画祭」のアニメ・短編のプログラムにて上映されました。 その後作品は、1999年から2001年にかけて製作されたショートフィルムを集めたコンピレーションDVD「short6」に収録され…
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シネマで(余計な)一言劇場…ジェレミー・アイアンズ氏編

我がデヴィッド・クローネンバーグ師匠の回顧展が、トロント国際映画祭のディレクターの主導で、まずは地元トロントにて開催中であります。なんとか、日本でも開催していただきたい、いやむしろ、師匠の忠実なるファンが大勢生息する(笑)ここ日本でこそ、師匠回顧展は華やかに催されるべきであると、わたくしなぞは考える次第であります。 そこで、あまり…
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"David Cronenberg: Evolution" has started! by TIFF

さてさて。 2013年度のトロント国際映画祭(Toronto International Film Festival以下、TIFFと略)直前、トロント出身の映画監督デヴィッド・クローネンバーグ David Cronenbeeg(愛称は“ウチの師匠”)の孤高のキャリアをリスペクトする、TIFF初の独自企画による回顧展“David C…
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復活の兆し。

昨日から貧血でぶっ倒れておりまして、文字通り寝て暮らしていた館長です。季節の変わり目で、暑くなったり涼しくなったりの天候はキツイっすよね。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?館長はやっとこさ起き上がれるまでに回復しましたよ、とほほ。 (All photos from "The 2013 Toronto Int…
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ハグはやさしくね(笑)。

いやもう、連日引越し準備作業の繰り返しでヘロヘロです。映画を見る気力すら削がれ、PCに向かうもいつのまにか寝落ちしている有様で、目も当てられません。もうあかん。磨り減っていく。なんとかせなあかん。 ネットの広大な海をふらふら漂って、わが師匠デヴィッド・クローネンバーグ監督のオフショット(私にとっては初見)をみかけてはせめてもの…
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