館長、「Public Enemies」を観る。-マイケル・マン監督

うちの近所のシネコン、UGC Gobelins(限りなく5区に近い、ぎりぎり13区・涙笑)で「Public Enemies」を観てきましたよ。

いやもうね、久しぶりに正統派マイケル・マン節を堪能させてもらいましたよ!凄く良かった!早々と、もう1回観に行く宣言(笑)。いやだって、映画料金めっちゃ安いんだもんさ(大人1人5.3ユーロ)。←そこかい

ガン・アクションの鬼、マン監督入魂のドンパチドンパチ火薬の量も半端なく、つ・次はどうなるんだべ…と手に汗握るハラハラドキドキの駆け引きも手練れ。マン映画はこうでなくっちゃねー。デリンジャーの内面を暗示する、彼とその情婦(情婦といっても、彼女はごく普通の女の子だったんだけどね)ビリーの切ない恋もなかなかに泣かせるのですが、ワシらクリスちゃん好きーにとって最大の見所は、やはりメルヴィン・パーヴィス特別捜査官を演じたクリスちゃんの勇姿でしょう!

いやぁ……ホンマにええもん見せてもらいました……。うん、冗談じゃなく、“マン監督ありがとう大感謝祭”を実施したいぐらい(涙笑)。

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全身から“切れ者オーラ”を発揮しまくりのリトル・メル。佇まいはいちいち格好よく、登場シーンもいちいちモデル並みに決まっていて、おまいさんは何度お召し変えをしたら気ぃ済むねん!とツッコミたくなるほど、頻繁に高級仕立てスーツをとっかえひっかえなさりますだ。おまけに最後の葉巻(うがーっ書いてしまいたい、書いてしまいたい、書いてしまいたい……堪えろ、オレ)!!このダンディな雰囲気は映画スター。マン監督も、おそらくそれを意識して演出したはず。リトル・メルを法の側のスターとして描写し、デリンジャーを影の世界のスターとして解釈していたようでした。しかもメルったら射撃の名手よ(ぷぷ)!ワン・ヒットで獲物を捕らえます(ホントだってば)!
凄腕エージェントらしく、かなり非情で冷酷な一面を見せる一方で、女性にはあくまでもジェントルマンなんだよね(ぽ)。うらやましいぞ、マリオン・コティヤール(映画観た人ならわかるはず)!今回唯一残念だと思う点は、リトル・メルの私生活の部分がほとんど描かされなかったことかな。まあ、デリンジャーの最期を描くお話ですから、作品の焦点はあくまでもデリンジャー。仕方ないっちゃ仕方ないですが、これだけ贅沢なキャスティング、リサーチしまくったのであろう脚本とロケーションの骨太さを目の当たりにすると、メルのキャラクターももうちょっと深くつっこんで欲しかったなあと、ついつい欲が出てきてしまいます。メル主人公でもう1本撮って欲しいわ♪

そうそう、もったいないといえば、デイジーことデヴィッド・ウェナムと、スティーヴン・ドーフがデリンジャーの仲間として登場しますが、本当に脇役扱いだったのね。こりゃすごい贅沢。彼らには、もうちょっと台詞をしゃべらせてあげて欲しかったなあ。デイジーは劇中半ばでFBIに逮捕されて退場だし。もったいな~い。1930年代のダンディな衣装が大変お似合いだったのにさあ。

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「Public Enemies」(2009年)
監督:マイケル・マン
製作:マイケル・マン&ケヴィン・ミッシャー
製作総指揮:G・マック・ブラウン
原作:ブライアン・バーロウ
脚本:ロナン・ベネット&アン・ビダーマン&マイケル・マン
撮影:ダンテ・スピノッティ
プロダクションデザイン:ネイサン・クロウリー
衣装デザイン:コリーン・アトウッド
編集:ポール・ルベル&ジェフリー・フォード
音楽:エリオット・ゴールデンサール

実際にデリンジャーvsパーヴィスの攻防があった場所での撮影、30年代のアメリカの風俗を忠実に再現した衣装や小道具、アール・デコ調の建築物等、映画にリアリズムを付加する背景描写も抜かりなく。完璧に整えられたステージ上で相対峙する偉大な俳優のように、男と男の矜持をかけた戦いが行われて…。マン監督の最も得意な分野の映画で、彼の良さを充分に発揮できる題材で、しかも勝手知ったる地元での撮影で、監督は水を得た魚のようにこのスリリングな攻防戦を映像に焼付けました。確かにこれは、彼のベストの作品とは言えないかもしれませんが、私は監督のパワフルさとタフネス、そして犯罪者の生態への並々ならぬ関心が少しも衰えていないことを確認し、内心にやりとさせられたもんです。
J・エドガー・フーバーによって、一部局にすぎなかった連邦捜査局がFBIという巨大組織に飛躍した1930年代のアメリカ。当時世間を震撼させ、かつまた大衆の人気をも勝ち得た犯罪史に残るアウトローたち…ジョン・デリンジャー、ボニー&クライドなどの最期を克明に追った犯罪ノンフィクション『Public Enemies』が、今映画の原作です。劇中には、デリンジャー逮捕時の実際のアーカイヴ映像や写真などが挿入されていましたが、映画はこの原作をかなり忠実にトレースしています。アドバイザーとして、原作者のバーロウとメルヴィン・パーヴィスの御子息の名前がクレジットされていました。おそらくそれも、映画から従来のアンチヒーロー映画に見られたようなメロドラマティックな脚色を削ぎ、代わりにドキュメンタリーのような乾いた質感を与えた要因になったでしょうね。馥郁とした1930年代のアメリカの情景の下で、殺伐とした暴力と犯罪が公然と行われていた皮肉を、映画からも強く感じ取ることができました。

そうそう、今作はサウンドトラックも相変わらずご機嫌でした。日本で劇場公開の際には、ぜひ御一聴あれ。
Public Enemies
Decca
2009-06-30
Elliot Goldenthal

ユーザレビュー:
渋すぎる!!久々の大 ...
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劇中では、ジョニー扮するデリンジャーが、逃走の際に歌うシーンもございます。シカゴ・ブルースにも造詣の深いマン監督ならではの選曲となっていますよ。

実は朝の上映で観て来たのですが、館内はガラガラ。私の他に観客は2人しかいませんでした。午後の部はもうちょっと人も増えるでしょうが、こりゃ早いとこもう一度観に行かないと上映が終わってしまうかもしれんわ。近いうちに2度目の鑑賞といきたいもんですなあ。


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