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<<   作成日時 : 2017/09/20 19:50   >>

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今年は、映画賞レースに関連した記事を一つも書いておらず―そもそも新しい記事そのものを全く更新できず―、今年の映画界の動向に追いつけていない状態で、今必死に遅れをカバーしている体たらくです。申し訳ない。

北米最大の映画祭であるトロント国際映画祭 Toronto International Film Festivalでは、先に閉幕した映画祭で話題を集めた作品が一堂に会するので、ヨーロッパの映画祭を見逃していても、トロントからの映画ニュースで今年の映画界がどのように盛り上げっているか(あるいは盛り下がっているか・笑)一目瞭然となります。まあ、私がこんなことをくどくど書かなくとも、映画好きな方々ならその辺りの事情はよくご存じでしょう。とにかく、毎年賑やかに盛り上がる映画好きのためのお祭りを純粋に楽しむとしましょう。

…ちなみに、映画賞レースの行き着く果て(笑)は、もちろん皆さんが大好きな(笑)オスカー Oscarでありますな。世の中に映画賞と呼ばれるものは星の数ほどありますが、現実問題として、その中でオスカーの結果に実際に影響を与えている映画賞は何なのかと問われれば、答えようがない状態です。世界中で開催される映画祭の結果も、各映画賞の選出結果も、そのどれもがオスカーに関連していると言えなくもないし、オスカーの選出委員は世界の動向なんてものに全く興味がなくて、ただ単に自分たちの周囲でよく名前が挙げる作品に目を向けているだけなのかもしれないし。

なので、毎年映画界の方向性を牽引する役割を担っているトロント国際映画祭(以下、TIFFと略)での作品への評価も、果たして本当にオスカーに影響を与えるかどうか、私には何とも言えないなあ。確かなのは、オスカー云々関係なく、映画を愛する観客や映画人たちが、その年どんな作品を気に入るのか、それさえわかればオッケーぢゃ〜〜ん♪♪ってことです(笑)。細けぇこたぁいいんだよ、この際。



今年のTIFFを最後に、TIFF組織CEOであったピアース・ハンドリング氏が勇退することが開催前に報道されました。CEOとして、変化の著しい映画界の中で長くTIFFの舵取りに奮闘してこられたハンドリング氏に、当ブログからもあらためて感謝の言葉をお贈りしたいと思っていますよ。




第41回トロント国際映画祭受賞作品一覧 Toronto International Film Festival 2017 Winners List


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・観客賞(最高賞) Grolsch People's Choice Award

'Three Billboards Outside Ebbing, Missouri' (dir. マーティン・マクドノー Martin McDonagh監督)



・ミッドナイト・マッドネス映画部門観客賞 Grolsch Midnight Madness People's Choice Award

'Bodied' (dir. ジョゼフ・カーン Joseph Kahn監督)



・ドキュメンタリー映画部門観客賞 Grolsch Documentary People's Choice Award

'Faces Places' (dir. アニェス・ヴァルダ Agnes Varda監督 and JR)



・プラットフォーム部門審査員賞 Platform Jury Prize Presented by Air France

'Sweet Country' (dir. ウォーウィック・ソーントン Warwick Thornton監督)



・Netpac Award

'The Great Buddha+' (dir. Huang Hsin-Yao)



・FIPRESCI Discovery Award

'Ava' (dir. Sadaf Foroughi)



・FIPRESCI Special Presentations Award

'The Motive' (dir. Manuel Martín Cuenca)



・最優秀カナダ映画賞 Canada Goose Award for Best Canadian Feature

'Les Affamés' (dir. Robin Aubert)



・最優秀カナダ映画処女作品賞 City of Toronto Award for Best Canadian First Feature

'Luk' Luk'l' Luk' (dir. Wayne Wapeemukwa)


ちなみに、TIFFとしては、カナダ国内で製作される映画群に、もっともっと世界からの注目を集めたいという願いが痛切にあると思われます。そりゃそうですよね。カナダ国内の映画産業をもっと盛り上げたいというのが、TIFFの本音なのですから。ただ、これも毎年のようにささやかれることなのですが、TIFFそのものは、主催者側の努力によって大成功に終わるのが常であるにも関わらず、肝心のカナダ映画たちへの注目度が今一つ上がらないというジレンマは相変わらず解消されていないように見えます。

ハンドリング氏の後任が誰かはまだわかりませんが、恐らく彼の後を継ぐ人物は、カナダ映画への取り組みに一層力を入れることを期待されるでしょうね。すぐ隣のアメリカ映画界がド派手なイメージをまき散らすものだから、実は佳作が量産されているカナダ映画界に、どうしても地味な印象が付き纏ってしまう。

映画は観客に見られて初めて命を吹き込まれるものです。いくら良い映画ができても、観客の目に触れなければ存在意義がなくなってしまうんですね。映画祭で大きな賞を獲得したり、観客から盛大な拍手をもらったりして新たな観客を得ることが、今のカナダ映画全般に必要な処方箋でしょう。それを達成するためには、皮肉にも、カナダ以外の国で開催される映画祭やカナダ以外の国の映画賞にどんどん進出して、より大きな観客層に“観て”もらわねばならない。
私は今まで、『今後の映画祭、あるいは映画賞は、“オスカーの呪い”から脱却して、一層、各映画祭・映画賞の個性を自由に伸ばしていくべきだ』なんて言ってきました。それはこれからもそうなるべきだと信じてはいますが、その一方で、今後の映画界は、世界中の映画祭同士の“横のつながり”がもっともっと強まってくるような気がしますね。もちろん、どの映画祭も独自の歴史や伝統をもっていますから、おいそれと連携するわけにはいかないんでしょうけどね。


さて、先に閉幕していたベネチア国際映画祭で最優秀脚本賞を獲得していた、尊敬すべき劇作家、脚本家、演出家、そして映画監督マーティン・マクドノー監督による待望の新作『Three Billboards Outside Ebbing, Missouri』ですが。ストーリーは相も変わらず一筋縄ではいかないようでして、可笑しくてやがて悲しき人間のサガがこんがらがり、とんでもない方向に物語を転がしていくドラメディ dramedyの様相を呈しているようです。日本でもできるだけ早く公開されることを祈っています。

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主演はフランシス・マクドーマンド。彼女はこの作品で、娘を殺された母親に扮します。彼女は地元警察の初動捜査に問題があったと信じるあまり、娘を殺した真犯人を自分でひっ捕まえようと孤軍奮闘するわけですね。

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見えにくいですが、撮影中の風景です。いい加減な捜査をしたとマクドーマンド・ママから恨まれる地元警察の担当警官には、「セブン・サイコパス Seven Psychopaths」で見せ場をさらったサム・ロックウェルとウディ・ハレルソンが扮します。カナダ出身の若き性格俳優ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ君も出演しているみたいですね。

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監督はこの人、マーティン・マクドノー Martin McDonagh。英国出身ですが、劇作家として英国内でもブロードウェイでも華々しい成功を収め、その後、映画界に進出しました。寡作気味なのがちと心配ではありますが(苦笑)、今後も一筋縄ではいかない傑作をものにしてくれると信じていますよ。


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…余談ですが、マクドノー監督って、あのスティング Stingに面影が似てませんか?

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