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zoom RSS 2016年度アメリカ映画協会フェスティバル AFI Festival 2016 Part1

<<   作成日時 : 2016/11/04 19:42   >>

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2016年度アメリカ映画協会フェスティバルワールド・シネマ招待作品 AFI Festival 2016 World Cinema Lineupと2016年度アメリカ映画協会フェスティバル特別上映作品 The Special Screenings section of AFI Festival 2016、特に"Jackie"(パブロ・ラライン Pablo Larrain監督)、ミュージカル映画"La La Land"(デイミアン・チャゼル Damien Chazelle監督)、"Rules Don't Apply"(ウォーレン・ビーティー Warren Beatty監督)について。



今年は、AFIことアメリカ映画協会 American Film Institute 主催の映画祭American Film Festival 2016の招待作品のラインナップをおさらいしてみます。興味深い作品が多数エントリーされていますし、実はこのAFI Festivalが初お披露目だという新作もいくつか含まれていますので。American Film Institute公式サイトはこちら

今年のAFI Festivalの公式ポスターに採用されたコンセプトが素敵で、個人的に大変気に入っています。映画祭全体を貫くテーマはずばり、“女性映画人のパイオニア”。ドロシー・ダンドリッジ Dorothy Dandridge、アイダ・ルピノ Ida Lupino、アナ・メイ・ウォン Anna May Wongの3名が選ばれました。

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ドロシー・ダンドリッジ Dorothy Dandridge (1922年-1965年)は、姉妹たちと共にダンドリッジ・シスターズを結成し
てステージに立ったり、マルクス兄弟の作品にグループとして出演したりしました。そして、初主演作となった「カルメン Carmen Jones」(1954年)の演技で、アフリカ系アメリカ人女性として初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされましたが、当時まだ厳しかった黒人隔離政策のせいで、その後映画で役を得ることができず、極貧のうちに42歳の若さで亡くなってしまいました。

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アイダ・ルピノ Ida Lupino(1918年-1995年)はロンドン生まれの女優。女優としても知られていますが、現在では当たり前になった俳優兼映画監督、プロデューサーという複合型キャリアを初めて築いた女優として特に有名です。脚本も自身で手がけた『Never Fear』(1949年)で監督デビューし、女流監督として初めてフィルム・ノワール「ヒッチ・ハイカー The Hitch-Hiker」(1953年)(兼脚本)を作りました。

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アナ・メイ・ウォン Anna May Wong(1905年-1961年)は、中国系アメリカ人として初めて、映画スターと呼ばれるにふさわしい国際的な人気を博した女優でした。1922年のテクニカラー作品「恋の睡蓮 The Toll of the Sea」に16歳にして初主演を果たし、1924年の「バグダッドの盗賊 The Thief of Bagdad」ではダグラス・フェアバンクスと共演。以後、“エキゾチックなヴァンプ”役で様々な作品に出演しますが、ダンドリッジのケースと同様、アジア系映画人への偏見と差別が根強かったハリウッド社会でステレオタイプの脇役しか与えられず、苦悩します。結局ヨーロッパに新天地を求め、ドイツ語やフランス語を身につけてヨーロッパ映画界で活躍しました。1929年のイギリス映画「ピカデリー Piccadilly」、「上海超特急 Shanghai Express」(1932年)が大ヒットしました。


2016年度アメリカ映画協会フェスティバルワールド・シネマ招待作品 AFI Festival 2016 World Cinema Lineup


"After Love/ L'economie du Couple" dir. Joachim Lafosse (ベルギー Belgium / フランス France)

"Album" dir. Mehmet Can Mertoglu (トルコ Turkey/ フランス France / ルーマニア Romania)

"Boris Without Beatrice / Boris Sans Beatrice" dir. Denis Cote (カナダ Canada)

"The Commune / Kollektivet" dir. Thomas Vinterberg (デンマーク Denmark / スウェーデン Sweden / オランダ Netherlands)

"Crosscurrent / Chang Jiang Tu" DIR Yang Chao (中国 China)

"Death in Sarajevo / Smrt U Sarajevu" dir. Danis Tanovic (フランス France / ボスニア・ヘルツェゴビナ Bosnia and Herzegovina)

”The Demons / Les Demons" dir. Philippe Lesage (カナダ Canada)

"A Dragon Arrives! / Ejhdeha Vared Mishavad!" dir. Mani Haghighi (イラン Iran)

"Franca: Chaos and Creation" (ドキュメンタリー作品) dir. Francesco Carrozzini (イタリア Italy / アメリカ USA)

"Graduation / Bacalaureat" dir. Cristian Mungiu (ルーマニア Romania)

"The Happiest Day in the Life of Olli Maki" dir. Juho Kuosmanen (フィンランド Finland)

"Harmonium / 淵に立つ" dir. Koji Fukada (日本 Japan / フランス France)

"Home" dir. Fien Troch (ベルギー Belgium)

"I, Daniel Blake" dir. Ken Loach (英国 UK / フランス France / ベルギー Belgium)

"It's Only the End of the World / Juste la Fin du Monde" dir. Xavier Dolan (カナダ Canada / フランス France)

"Julieta" dir. Pedro Almodovar (スペイン Spain)

"Land of Mine" dir. Martin Zandvliet (デンマーク Denmark)

"Layla M." dir. Mijke de Jong (オランダ Netherlands / ベルギー Belgium / ドイツ Germany / ヨルダン Jordan)

"Malgre la Nuit" dir. Philippe Grandrieux (フランス France / カナダ Canada)

"Mister Universo" dir. Tizza Covi & Rainer Frimmel (オーストリア Austria / イタリア Italy)

"Neruda" dir. Pablo Larrain (チリ Chile)

"The Net / Geumul" dir. Kim Ki-duk (韓国 South Korea)

"Nocturama" dir. Bertrand Bonello (フランス France / ドイツ Germany / ベルギー Belgium)

"Old Stone / Lao Shi" dir. Johnny Ma (中国 China / カナダ Canada)

"The Ornithologist / O Ornitologo" dir. Joao Pedro Rodrigues (ポルトガル Portugal / フランス France / ブラジル Brazil)

"Panamerican Machinery / Maquinaria Panamerica) dir. Joaquin Del Paso (メキシコ Mexico / ポーランド Poland)

"The Red Turtle" dir. Michael Dudok de Wit (フランス France / 日本 Japan)

"The Salesman" dir. Asghar Farhadi (イラン Iran / フランス France)

"Things to Come / L'Avenir" dir. Mia Hansen-Love (フランス France / ドイツ Germany)

"The Untamed / La Region Salvaje" dir. Amat Escalante (メキシコ Mexico / デンマーク Denmark / フランス France / ドイツ Germany / ノルウェー Norway / スイス Switzerland)

"The Wounded Angel / Ranenyy Angel" dir. Emir Baigazin (カザフスタン Kazakhstan / フランス France / ドイツ Germany)

"Wulu" dir. Daouda Coulibaly (フランス France / セネガル Senegal)

"Yourself and Yours / Dangsinjasingwa Dangsinui Geot" dir. Hong Sang-soo (韓国 South Korea)




2016年度アメリカ映画協会フェスティバル特別上映作品 The Special Screenings section of AFI Festival 2016


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"Miss Sloane" dir. ジョン・マッデン John Madden監督


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"モアナと伝説の海 Moana" (CG-animated film) dir. ロン・クレメンツ Ron Clements & ジョン・マスカー John Musker監督

"Bright Lights: Starring Carrie Fisher and Debbie Reynolds" (Documentary film) dir. フィッシャー・スティーヴンス Fisher Stevens & アレクシス・ブルーム Alexis Bloom監督

"Lion" dir. ガース・デイヴィス Garth Davis監督

"Paterson" dir. ジム・ジャームッシュ Jim Jarmusch監督

"Toni Erdmann"
dir. マーレン・アーデ Maren Ade監督


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"The Comedian" dir. テイラー・ハックフォード Taylor Hackford監督


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"Split" dir. M.ナイト・シャマラン M. Night Shyamalan監督


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"Moonlight" dir. バリー・ジェンキンス Barry Jenkins監督


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(画像は、第73回ヴェネチア国際映画祭 The 73rd Venice International Film Festivalでのラライン監督とポートマン)
そして、世界中の映画祭で主演のナタリー・ポートマンの熟練の演技が高い評価を受けている、FOXサーチライト配給の話題作"Jackie"(パブロ・ラライン Pablo Larrain監督)が、今年のAFIフェスティバルの目玉作品として(Centerpiece Gala)上映されることも決定済み。映画祭期間中の11月14日にチャイニーズ・シアターにて上映されます。波乱万丈の人生を送った女性、ジャクリーン・ケネディの伝記作品ですね。ジャクリーンさん当人のルックスは、どちらかというと大柄で顔の造りも派手な方で、ナタリーの繊細な美貌とは似ていない気もします。でもまあ、そこはナタリーのオスカー女優としての腕の見せ所、メイクと、一層深みを増した貫禄の演技で観客の目を惹きつけてしまうことでしょう。
また、特別上映作品部門に、がエル・ガルシア・ベルナルを主演に迎えたもう一つの伝記映画"Neruda"も招待されているパブロ・ラライン Pablo Larrain監督のユニークな演出にも注目が集まっています。ラライン監督への評価も気になるところですね。

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もう1作、こちらも世界中の映画祭で話題をさらっている、「セッション Whiplash」のデイミアン・チャゼル Damien Chazelle監督の新作ミュージカル映画"La La Land"も、"Jackie"と並んでCenterpiece Galaで上映されます。この作品については、トロント国際映画祭でも観客から熱い支持を受け、観客賞を獲得しています。才能はあるがまだ無名のジャズ・ピアニスト、セバスチャンは、将来、自身のジャズ・クラブを持つ夢も持つ野心的な若者。片や大スターを目指す若きミアも、まだまだ駆け出しの女優。それぞれに夢を持つ2人は出会って恋に落ちますが、彼らの前には様々な障害が立ちはだかります。果たして彼らの愛情の行方や如何に…。という、古き良き時代の名作を思わせる古風な設定と時代背景のこの作品には、やはり古い映画ファンの心を浮き立たせる目配せがあちこちに施されているようですよ。早く日本で劇場公開されんかなあ。早く大きなスクリーンで見たいんだけどなあ。ライオンズ・ゲートとサミット・エンターテイメントの"La La Land"は、11月15日にチャイニーズ・シアターで上映される予定です。


そして、今年のAFIフェスティバルの開幕上映作品に選ばれたのは、20世紀FOXの"Rules Don't Apply"でした。この作品を手掛けたのは、伝説的映画スターにして、AFI生涯功労賞を受賞している大ベテラン、ウォーレン・ビーティー Warren Beattyです。まあとにかくこの作品に出演している顔ぶれがとんでもなく豪華でしてね。主軸になるのは、若きリリー・コリンズ Lily Collinsとアルデン・エーレンライク Alden Ehrenreichですが、脇を固めるのがハリウッドの実力派俳優、女優ばかり。アレック・ボールドウィン、ビーティーの私生活のパートナーであるアネット・ベニング、キャンディス・バーゲン、エド・ハリス、スティーヴ・クーガン、マシュー・ブロデリック、ダブニー・コールマン、オリヴァー・プラット、マーティン・シーン…、そしてビーティー本人と、一流俳優・女優のショーケースみたいなキャスティングになっていますよ。11月10日、チャイニーズ・シアターにてワールド・プレミア上映されます。

Rules Don’t Apply | Teaser Trailer [HD] | 20th Century FOX



フェスティバルのトリを務める閉幕上映作品 Special Closing Night Galaは、CBSフィルムズとライオンズゲートの作品"Patriots Day"(ピーター・バーグ Peter Berg監督、マーク・ウォルバーグ Mark Wahlberg主演)に決定しました。今作は、まだ私たちの記憶に生々しい事件である、ボストン・マラソンで起こった爆弾テロを題材にとった内容です。第117回ボストン・マラソンが開催されていた2013年4月15日14時45分頃に、マラソンのゴール地点付近にあるコプリー広場で爆発が2度発生、3名の死亡者と282名の負傷者を出してしまいました。圧力鍋を使った手作りの爆弾が使われたそうですが、爆発が起こった時、まさにたくさんのランナーがゴールを目指して走っており、現場は大混乱に陥りました。また、犠牲者の中に8歳の男の子が含まれていたこともあって世界中に悲しみが広がりましたが、ボストン市警察を中心に、共同体が団結して救助活動並びに犯人捜査にあたり、事件後の混乱は迅速に治められました。
ウォルバーグはボストン市警察の巡査部長トミー・サウンダーズを演じ、コミッショナー、エド・デイヴィスをジョン・グッドマンが、特別捜査官をケヴィン・ベーコンがそれぞれ演じ、他にもJ.K.シモンズやミッシェル・モナハンが共演。群像劇として大変興味をそそられる作品かと思われます。11月17日、チャイニーズ・シアターにて上映されますよ。

Patriots Day Official Teaser Trailer #1 (2017) Mark Wahlberg, Kevin Bacon Drama Movie HD



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