House of M

アクセスカウンタ

更新情報

zoom RSS ボブ vs. ハリウッド Bob vs. Hollywood「べルーシ最期の事件」

<<   作成日時 : 2016/06/14 00:44   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

“(Woodward and Bernstein's investigative reporting on Watergate scandal) maybe the single greatest reporting effort of all time.” -- Gene Roberts, former managing editor of The New York Times
“(ボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインの2名がウォーターゲート事件について行った調査報道は)おそらくこれまでにあった調査報道の中でも最も優れたものだろう。” --ジーン・ロバーツ


画像

ボブ・ウッドワード Bob Woodward

1943年3月26日生まれ

イェール大を卒業後、海兵隊入り。除隊後はローカルの新聞社に勤め、ワシントン・ポスト紙に入社した。


ウォーターゲートビル侵入事件の真相を暴いた功績で、カール・バーンスタイン Carl Bernstein (1944年2月14日生まれ)氏と共に1973年にピューリッツァー Pulitzer Prize賞に輝いた名ジャーナリスト、ボブ・ウッドワード Bob Woodward氏。実は彼の著作を学生時代に読んで以降、氏を大変尊敬しております。

彼は、ワシントン・ポスト紙に掲載したウォーターゲート事件の顛末と、その後のニクソン政権の末路までを網羅した著作をバーンスタイン氏と共に上梓しました。「大統領の陰謀―ニクソンを追いつめた300日 All the President's Men」(1974年)と「続 大統領の陰謀―最後の日々 The Final days」(1978年)がそれです。先日の「スポットライト 世紀のスクープ Spotlight」の記事でも少し触れたように、「大統領の陰謀―ニクソンを追いつめた300日 All the President's Men」(1974年)がベストセラーになってすぐ、ウッドワード氏と同じイェール大出身のアラン・J・パクラ Alan J. Pakula監督によって同著は完全映画化されました。ウォーターゲートビル侵入事件当時は、ワシントン・ポスト紙に入社してまだ日も浅かったウッドワード氏を、若き日のロバート・レッドフォードが演じ、彼の先輩記者だったバーンスタイン氏には、ダスティン・ホフマンが扮しています。伝説的なジャーナリストたちを、今や伝説となった名優たちが演じたわけですね。


大統領の陰謀―ニクソンを追いつめた300日 (文春文庫)
文藝春秋
ボブ ウッドワード

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 大統領の陰謀―ニクソンを追いつめた300日 (文春文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


「大統領の陰謀―ニクソンを追いつめた300日 All the President's Men」

ウッドワード氏は、ウォーターゲート事件における“調査報道 Investigative Reporting”で有名になりましたが、と同時に、この“調査報道 Investigative Reporting”という言葉そのものも有名にしました。「スポットライト 世紀のスクープ Spotlight」では4名の記者がチームを組み、非常に精度の高い調査報道を世に問うていましたが、ウォーターゲート事件の際には、たった2人での闘いでした。ウッドワード氏はまだ新人と呼んでも差し支えないキャリアでしたし、バーンスタイン氏はウッドワード氏に比べれば先輩格でしたが、ウォーターゲートビル侵入事件の裏に隠れていた陰謀を暴くには荷が重すぎるとみなされていました。そんな2人が、不正に喰らいつく記者魂と、スクープをものにしてやるという根性、周囲の人間からの理解と支え、そして、最終的にウッドワード氏の命綱となった“ディープ・スロート”(核心に近い位置にいる情報提供者)の存在によって、見事ニクソン元大統領を“仕留めた”のです。ウッドワード氏とバーンスタイン氏の調査報道は、ジャーナリズムにおける精度の高い“調査 investigation”の重要性を、改めて世間に知らしめる結果になったと思います。

さて、ウォーターゲートの後も、ウッドワード氏はワシントンを根城に、主にアメリカの政界をターゲットにして果敢な調査報道を続け、数々の名著をものにしております。


●著作 books

1988年「ヴェール―CIAの極秘戦略1981-1987」
1985年「ベルーシ最期の事件―ハリウッドスターたちとドラッグの証言」
1991年「司令官たち―湾岸戦争突入にいたる"決断"のプロセス」
1994年「大統領執務室―裸のクリントン政権」
2000年「権力の失墜―大統領たちの危機管理』(2巻)
2001年「グリーンスパン―アメリカ経済ブームとFRB議長」
2003年「ブッシュの戦争」
2004年「攻撃計画―ブッシュのイラク戦争」
2005年「ディープ・スロート―大統領を葬った男」
2007年「ブッシュのホワイトハウス」(上・下)
2011年「オバマの戦争」

・共著
1974年「大統領の陰謀―ニクソンを追いつめた300日」(初出1974年、カール・バーンスタイン共著)
1978「続、大統領の陰謀―最後の日々」(カール・バーンスタイン共著)
1981年「ブレザレン―アメリカ最高裁の男たち」(スコット・アームストロング共著)





「ベルーシ最期の事件―ハリウッドスターたちとドラッグの証言 Wired: The Short Life and Fast Times of John Belushi」

個人的に大好きで若い頃に何度も読んだ彼の著作が「ベルーシ最期の事件―ハリウッドスターたちとドラッグの証言 Wired: The Short Life and Fast Times of John Belushi」(1984年)。伝説的コメディアンにして性格俳優だったジョン・ベルーシ John Belushiがドラッグ禍で早世したのは有名な話ですが、彼が堕ちたドラッグの罠がエンターテイメント業界を如何に蝕んでいるか、ベルーシの未亡人と彼の友人たちにウッドワード本人が試みたインタビューで構成されたノンフィクションがこの本です。ここでもウッドワード氏は、かつてニクソンを辞任にまで追い詰めた粘り強さでベルーシの周囲を調査し、彼の実像を明らかにしています。尤も、この本で描写されたベルーシの“実像”に違和感を覚えた未亡人は、後年彼女自身の手になる夫の伝記本を出版しましたが、この本自体は大変興味深く、また“調査報道 Investigative Reporting”とはどういうものなのかを如実に実感できる内容となっています。興味を持たれた方はぜひご一読を。

ジャーナリストは基本的に、どこにも寄りかからず独立している存在だと思います。まあ、今この国にあるジャーナリズムの多くが、大きな力を持つ者に飼われている状態ですけどさ。従って、優れたジャーナリストであればある程、取材対象に過度の思い入れはせず、客観的な立場を保持するものでしょう。故ジョン・べルーシに近しかった人達が、後年、ウッドワード氏の著作に違和感を覚えるようになったのも無理もないかも知れません。著作を読み込めば、ウッドワード氏も心の奥深くでは、ジョン・べルーシの人生にシンパシーと哀れみを感じていたのだろうと推測できるのですが…。またそうでなければ、べルーシの人となりをここまで詳しく解析出来ないと思うのですよ。

故ベルーシの友人方、遺族の方々には申し訳ありませんが、「ベルーシ最期の事件―ハリウッドスターたちとドラッグの証言 Wired: The Short Life and Fast Times of John Belushi」という本そのものはとにかく面白い内容であり、読者の注意を惹きつけて離しません。ウッドワード氏の、贅肉をそぎ落としたシャープ且つ的を外さぬ正確な筆運びは、流石は優秀なジャーナリストらしく冴え渡っており、大変な説得力に満ちています。文筆家としてのウッドワード氏の才能にも圧倒されますね。

ジャーナリストではない一般の読者である私達も、せめてウッドワード氏の取材対象との接し方を見習い、周囲の出来事を冷静に捉え、客観的に分析出来るよう努力ぐらいはしてみましょうか。

そのウッドワード氏ですが、現在はワシントン・ポスト紙の編集主幹を務めておられるそうです。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

にほんブログ村

ボブ vs. ハリウッド Bob vs. Hollywood「べルーシ最期の事件」 House of M/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる