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zoom RSS ホントに面白かった2015年度スパイ映画まとめ。

<<   作成日時 : 2016/01/29 15:49   >>

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What are we learning from espionage, such as 'コードネーム U.N.C.L.E. The Man From U.N.C.L.E.', 'ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション Mission: Impossible - Rogue Nation', '007 スペクター Spectre', 'キングスマン Kingsman: The Secret Service'?
...We live in an outfoxing age.


この世界にはきっと、スパイという職業についている方が大勢いらっしゃるのでしょう(笑)。2015年は、個性豊かなスパイが個性的に活躍し、独自の方法で世界の危機を救う映画が複数公開されました。

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「キングスマン Kingsman: The Secret Service」(2015年)
監督:マシュー・ヴォーン Matthew Vaughn
製作:マシュー・ヴォーン他。
製作総指揮:マーク・ミラー他。
脚本:ジェーン・ゴールドマン&マシュー・ヴォーン
原作:マーク・ミラー&デイヴ・ギボンズ『キングスマン:ザ・シークレット・サービス』
撮影:ジョージ・リッチモンド
音楽:ヘンリー・ジャックマン&マシュー・マージェソン
編集:エディ・ハミルトン&ジョン・ハリス
出演:コリン・ファース(ハリー・ハート/ガラハッド)
サミュエル・L・ジャクソン(リッチモンド・ヴァレンタイン)
マーク・ストロング(マーリン)
タロン・エガートン(ゲイリー・“エグジー”・アンウィン)
マイケル・ケイン(アーサー)
ソフィ・クックソン(ロキシー)
ソフィア・ブテラ(ガゼル)
ジャック・ダヴェンポート(ランスロット)他。

1997年中東で、あるチームが極秘任務を遂行中であった。ところが、人質が手榴弾を隠し持っており、1人の若者がチームの身代わりとなって絶命。ハリー・ハートは、その若者の妻と幼い息子エグジーが暮らす家に自ら赴き、彼らの窮地を救う魔法の電話番号が刻まれたメダルと合言葉を手渡した。
17年の月日が経ち、エグジーことゲイリー・アンウィンは22歳の若者になっていた。彼の母親はその後身を持ち崩し、地元のチンピラどもを仕切るDV男と再婚。エグジーは暴力的な義父と険悪になりつつも、親元を離れることが出来ず、大学も軍隊も途中でやめてしまい、現在は無職のまま母親の家に居候している。悪友たちとつるんで憂さ晴らしにチンピラの車を盗み、暴走させて大破させた罪で御用。ピンチに陥ったエグジーは17年前にもらって以来、肌身離さず身に着けてきたあのメダルの番号に電話をかけた。
「ブローグではなくオックスフォード」
文字通り魔法のように警察から釈放されたエグジーは、彼を救った張本人であり、また17年前の彼にメダルを手渡した張本人でもあるハリー・ハートに再会した。
17年前、ハリーはエグジーの父親に中東で命を救われたことを明かした。それ以来、父親代わりのつもりでエグジーを陰ながら見守ってきた。しかし、学業も運動能力も抜群の素晴らしい素質を自ら台無しにして、負け犬状態でくすぶっている現状に、エグジーの亡き父親も落胆するだろうと告げる。エグジーは、出自でその後の人生全てが決定されてしまう今の社会の階級制度と不平等に不満を募らせるが、ハリーは、学ぶ意欲と努力でその不平等を覆すことができると励ます。では、そんなハリーの仕事とは具体的にどんなものなのか。パブで話していたハリーとエグジーに、義父の手下どもがからんでくる。義父に歯向かったエグジーを仕置きしようというのだ。多勢に無勢、エグジーは観念するが、ハリーは目にも留まらぬ早業でチンピラどもを始末。エグジーは予想外の成り行きに唖然としつつ納得した。ハリーは世間から真の姿を隠しつつ、人知れず悪を成敗する仕置き人だったのだ!おそらく彼の背後には、ジェームズ・ボンド的な大きな秘密組織があるのだろう。
ハリーの正体を口外しないと誓って帰宅したものの、エグジーは手下どもをのされて怒り心頭の義父に殺されかける。それを救ったのはまたしてもハリーであった。盗聴器越しに彼の声に従ってチンピラを巻いたエグジーは、“キングスマン”という名前の高級紳士服店にたどり着く。そこでエグジーを出迎えたハリーは、どの国にも属さない独立スパイ組織“キングスマン”の存在を明かし、エグジーをこの組織のスパイ候補生の1人としてスカウトしたことを説明した。
他の若き候補生たちとももに、厳しいトレーニングを受けるエグジー。その途中で、アトランダムに課されるテストによって、候補生達は容赦なくふるいにかけられる。身体能力は勿論のこと、知識と頭の回転の速さも求められる過酷なトレーニングで、エグジーはめきめきと頭角を現していく。
その一方で、殉職した仲間が追っていた謎のテロ組織の調査を進めていたハリーとマーリンは、IT事業で大成功を収めた世界的大富豪リッチモンド・ヴァレンタインにたどり着く。彼が世界的規模の事業の裏側で密かに進めていた恐るべき計画とは何だったのか。そして、ハリーたちキングスマンはそれを阻止することが出来るのか。


2015年には、英国が生んだ最も著名なスパイであるジェームズ・ボンド James Bondの最新作「007 スペクター Spectre」も世界中で公開されました。特に日本では、「007 スペクター Spectre」をトリにしてトム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション Mission: Impossible - Rogue Nation」(2015年)、今作、ヘンリー・“スーパーマン”・カヴィルとアーミー・ハマー主演の「コードネーム U.N.C.L.E. The Man from U.N.C.L.E.」(2015年)が順番に公開され、結果的にこれら4つのスパイ映画を比較しつつ観賞するチャンスに恵まれたことになりますね。個人的な話をぶっちゃけますと、私自身は「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション Mission: Impossible - Rogue Nation」、「キングスマン Kingsman: The Secret Service」、「コードネーム U.N.C.L.E. The Man from U.N.C.L.E.」のいずれも非常に楽しんで見ました。どれも面白かったですよ、ホントに。

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「コードネーム U.N.C.L.E. The Man from U.N.C.L.E.」に関しては、確かに日本における興行成績はパッとしませんでしたし、批評的な意味でも他の3つの作品に比べると地味な扱いではありました。それでもね、実際に本編をみれば、昔流行ったスパイもののリメイク映画群の主流となっている、“今現在の世界情勢や社会の状況を反映したリアル志向、設定も背景もストーリーもキャラクターも全て現代版にアップデートしたバージョン”に天邪鬼に背を向けた、レトロな姿勢が却って新鮮なんですよ。昔の作品の設定をそのまま生かした古風な展開のストーリーを、現在の映像技術で再現するとどうなるか、という面白さですね。思えばこの作品のガイ・リッチー監督は、自身のヒット・シリーズ「シャーロック・ホームズ」でも、昔の作品の設定をそのまま生かしたレトロな雰囲気作りに拘ったお方。お懐かしや60年代のスパイ・ドラマのリメイクでも、彼のこうした嗜好は意外と面白く作用しているのではないかと思うわけです。

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…その流れで結論を先に述べてしまいますと、“今現在の世界情勢や社会の状況を反映したリアル志向、設定も背景もストーリーもキャラクターも全て現代版にアップデートしたバージョン”の、昔流行った懐かしいスパイもののリメイク映画群の中では、トム・クルーズ主演「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション Mission: Impossible - Rogue Nation」が2015年では最高の仕上がりだったと思います。今の不安定な世界情勢を正確にトレースし、それを上手く“ミッション:インポッシブル”の世界観に取りいれたストーリー、トム・クルーズならではの度肝を抜く本物のアクションの連打でそのストーリーにリアリティを付加するという力技。中だるみのないストーリー自体もよく練り上げられていましたが、それと連動する流麗なアクション・シーンも実に緻密に計算されていて唸りました。凄いわこりゃ(笑)。


トムちんによる、生身の肉体の限界に挑戦するがごときのアクション・シークェンスも、今回の“強い女性”キャラクターを熱演したレベッカ・ファーガソン自身の、トムちんと互角に張り合える存在感の大きさもあいまって、相乗効果は申し分なしでした。娯楽性と社会性を合体させたストーリー構成、アクションの独創性、女性が演じるキャラクターへの細かい配慮と敬意(これは大変重要)、どれを取っても、これ以上のクオリティを保った作品を新たに作りだすことは不可能かもしれません。正直、古いスパイ・アクション作品の“現代にアップデート版再生 re-create”に関しては、「007 スペクター Spectre」よりも成功していた気がしますよ。

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そうして、ようやく公開日を迎えた肝心要の「007 スペクター Spectre」に至った段階で拍子抜けしたのか、“あれっ?”てずっこけちまいました。いや、勿論スペクターも面白かったんですよ。ただ、前作「007 スカイフォール Skyfall」の“ボンドの歴史の総括感”がハンパなかったので、“「007 スカイフォール Skyfall」でボンド映画の歴史はひとまず区切りがついた”と、私の頭が勝手に納得してしまったのでしょう。実際に本編を見ると、「007 スカイフォール Skyfall」で、ジェームズ・ボンド自身の歴史にも、また彼の物語の背景の歴史にも、過去の作品とリンクする要素の意味づけがなされ、ここからようやく伝統的なボンド映画が始まるという体裁になっていました。
ダニエル・クレイグ=ボンド映画シリーズでは、全ての作品がつながりを持っていて、時系列順に並んでいる設定です。次のボンドの活躍がどのような方向に展開するのか全く分かりませんが、今現在の世界情勢を反映した、リアル志向のハードな物語を紡ぎつつボンドならではのエンターテインメントに仕上がっていくことでしょう。また、「007 ドクター・ノオ Dr. No」や「007 ロシアより愛をこめて From Russia With Love」など、ショーン・コネリー=ボンド時代のイアン・フレミング Ian Flemingの原作に忠実だったボンド映画の伝統をも復活させ、原作と初期ボンド映画に登場していた謎の巨大組織スペクターとの因縁の対決をテーマにするなど、クレイグ=ボンド映画の“魂”は積極的に原点に回帰することを目指しているようでした。勿論、魂を包んでいる映画の“肉体”の方は、ちょっとやそっとのコケオドシには驚かない今の目の肥えた観客にアピールするよう、入念に現代版にアップデートされています。
何はともあれ、クレイグ=ボンド像が定着し、「007 スペクター Spectre」ではその他の伝統的ボンド映画のお家芸―色っぽいボンド・ガールちゃんたちとのロマンス(笑)、Qが開発するオタク色濃厚なガジェットの数々(笑)、組織の秘密の心臓部に向かうために船に乗る(笑)、超人的な殺し屋との最終決着はもちろん長距離列車の中(笑)、ヘリコプターは乗るものではなくて悪党と戦う場所(笑)―も復活、彼自身に迷いがなくなったことがよくうかがえました。良かったよなあ、本当に。クレイグさんも、ボンド就任当初はめちゃくちゃ苦労したもんねえ(ほろり)。

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話を「キングスマン Kingsman: The Secret Service」に戻しましょう。この作品の原作は元々コミックスなのだそうです。そうか、そのせいで、ストーリーの展開から背景からキャラクターから何もかもが、ボンド・シリーズ以上に“漫画的な荒唐無稽さ”を強調した作りになっていたわけですな。というよりも、スパイ・アクション映画の伝統芸とも呼ぶべき荒唐無稽さに則りながら、その荒唐無稽さを自ら楽屋落ちギャグにまで料理してしまう恐るべき自虐っぷり(涙笑)は、ボンドになれなかった全ての英国のスパイ映画が持つ宿命なのか(笑)、それともボンド映画への骨髄に至る恨み節なのか(笑)。

自虐かギャグか知りませんが、少なくともこの「キングスマン Kingsman: The Secret Service」では、1960年代から70年代までの過去のボンド映画全般、あるいは同時代に製作されていたスパイ映画、サスペンス・アクション映画が共通して持っていたエッセンスが律儀に再現されていました。ストーリーこそ、イマドキの娯楽映画で悪役を担うことが多いIT産業で成り上がった億万長者(サミュエルおいちゃん久々の怪演!)に、ネットによって世界が瞬時に繋がってしまう現代社会ならではの盲点を突く犯罪計画を起こさせるという、それこそイマドキの社会的テーマを含んでいます。しかし、その妙にリアリティを感じさせるストーリー展開の周囲では、因縁の関係にある(笑)本家ボンド映画のパロディ……

1)英国スパイは絶対高級仕立てのスーツで戦うこと
2)赤外線スコープ的な何かよく分からんけど最新技術を搭載したメガネは必ず着用すること
3)靴の先に猛毒を染み込ませた飛び出しナイフを仕込んでおくのは、今や英国スパイの常識となったので、踵をカツンッと勢い良く合わせて使用すること
4)傘も英国紳士の必須アイテムなので、武器に使えるよう改造しておくこと
5)武器が歯であるとか、ナイフ仕込みの山高帽で人殺しをしたりとか、関節技をやたら駆使したがる、変わった嗜好の殺し屋もいるので、両足義足超高性能ナイフ・ブレードの殺人鬼に遭遇してもいちいち驚かないこと

……が出てきたり、“ジャック・バウアー”だの“ジェイソン・ボーン”だの“プリティ・ウーマン”だの、イマドキの若者が既に古典とみなしているキーワードが登場したり、かと思えば、エグジーがその若さで“マイ・フェア・レディ”を知っている意表を突いた設定だったり(笑)。とまあ、サブカル的引用と応用術を捻った内輪受けが散りばめられているのです。この辺りの、いわゆる“過去作品からの引用と応用”は、古くはクェンティン・タランティーノ監督から始まり、最近ではダンカン・ジョーンズ監督やエドガー・ライト監督等、マシュー・ヴォーン Matthew Vaughn監督と同世代の、膨大な映画知識を駆使する若手映画作家たち共通の持ち味でしょうな。

このブログでは以前から何度も申し上げている通り、面白い映画を作るためには、過去作品からの適切な引用と、そのクレバーな応用が必要です。しかしそれだけでは、映画が“滅法”面白くなるには残念ながら足りません。映画の背骨であるストーリーの中で、登場人物たちがきちんと各自の役割を果たしつつ、他の登場人物たちと化学変化を起こし、背骨の周りに立派な肉体を作らねばならないのですよ。

「キングスマン Kingsman: The Secret Service」では、未熟だった青年が様々な試練を経て精神的にも肉体的にも成長し、一人前になっていくという、基本ストーリーこそ王道中の王道ですが、彼の周囲に配されたキャラたちも非常に個性的で面白かったですな。磨けば輝く原石だけどガキっぽさが抜け切らないエグジー、ワルぶってはいるけど友達や母親、兄弟への優しさと忠義心は人一倍…、とまあ、このエグジーのキャラ付けも王道っちゃあ王道ですが、演じているタロン・エガートン君が絵に描いたような可愛らしいやんちゃ坊主そのものなので(笑)、映画を見ている観客は彼にうんとこさ共感を寄せることができます。エグジー役に彼をキャスティングした段階で、この映画の成功率はうんと高まったことでしょうね。

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エグジーを導く師として、中年期に差し掛かった生真面目なジェームズ・ボンドのようなハリーが登場、エグジーのやんちゃと良い対比をなして、いぶし銀の魅力を発揮。未熟だけど大器になるに違いない若者の隣に、対照的な“ベテラン”を配置するのも常套手段ですが、どえらいアクション・シーン(作品を見れば分かります)も自らこなして、あのベテラン俳優コリン・ファース先生が生真面目に熱演してくれるのなら、私ら観客には文句のつけようなんぞありゃしませんぜ。コリンは、彼独自のジェームズ・ボンド像をこの作品で生み出すことが出来たと思います。ジェームズ・ボンドと違い、女っ気ゼロなストイックさが却って、自分自身の人生を犠牲にしてきたエージェント・ハリーの痛みを増していると感じられましたし。

エグジーたち“キングスマン”を、アーサー王伝説よろしく率いているその名もアーサーは、酸いも甘いも噛み締めた、英国を代表する超ベテラン俳優マイケル・ケイン。……これ以上、何か説明が必要ですか(笑)?マイケル・ケインが演じるというのなら、もう彼に全てお任せしておけばいいのでは?そう、酸いも甘いも噛み締めているということは、善なるものも悪辣なものも、全て全て知り尽くしているということ。物事の表も裏も全てね。こんだけ書いとけば、後はもう分かるよね(笑)。

情報、実戦においてもハリーを影から支え、新人の教育にも力を注ぐキングスマンの心臓部と呼んでもよいキーパーソン、
マーリン役にマーク・ストロングさんをキャスティングしやがったのは、一体どこのどいつだ。
よくやった、でかしたぞ。君を力いっぱいハグさせてくれ、是非。

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既に前にも書いたことなんですが、ハリーをコリン・ファースに演じさせ、その補佐役マーリンをマーク・ストロングに演じさせるとは、この作品のキャスティング・ディレクターはきっと、「裏切りのサーカス Tinker Tailor Soldier Spy」を見て心の中で血の涙を流した(笑)に違いありませんや。私にも分かるよ、その気持ちが(涙)。詳しくは映画本編を見ていただくとして、結局この2人の運命ってこういう結末を迎えるしかないのかしらん。
さて、他の映画では悪役に扮して成敗されちゃうことも多いマークさんですが、この作品では本編後半、主役並みに見せ場のある頼れるキャラとして大活躍、悪党を成敗してくれます。いいですねえ、ほんまに。機械全般のエキスパートであり、新人の教育者としても現場でも冷静沈着、茶目っ気もたっぷりなキャラクターを本当に楽しそうに演じておられて、最高ですわ。この作品の傾向から鑑みても、マーリンが悲惨な最期を遂げるとは考えにくいし(涙笑)、これはマークさんのファンの方々にとっても、またとない美味しい役柄ではなかろうかと。…いいなぁ、マークさん。うちのショーン・ビーンおいちゃんにも、こんなおいしい役がまわってこねぇかなあ。

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007シリーズでもそうですが、面白いアクション映画には、やっぱり面白い敵役が出てくるもんです。キングスマンにも勿論、手強い敵が登場しますよ。一見すると愛嬌たっぷりなお人好しに見えるのですが、その正体は、目に見えないネット世界の支配者だという、全くもって厄介な、且つ恐ろしい敵です。いまや私たちの社会は、ネット情報網に全てを牛耳られているようなもの。そんな状況下で、ネット世界の支配者が、確固たる信念に基づいた恐ろしい企てを起こしたとしたら?しかもその信念が邪悪なものではなく、ましてや私服を肥やすようなみみっちいものでもなく、純然たる善意から発したものだったとしたら?どんなに高潔な人間でも、ついうっかり耳を傾け、ついうっかり感化されてしまうかもしれない企てだったとしたら。この、漫画的荒唐無稽さに徹した自虐的エンターテイメント作品において、唯一私がゾッとする程のリアリティを感じたのが、このリッチモンド・ヴァレンタイン氏の理路整然とした狂気でした。


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なるほど(納得、参考になった、ヘー)

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