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zoom RSS いつか晴れた日に再び会おう…アラン・リックマン R.I.P. Alan Rickman

<<   作成日時 : 2016/01/14 22:26   >>

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最近では、信じられないことが当たり前にように起こります。英国の名優アラン・リックマン氏が1月14日、癌のため急逝しました。享年69歳。70歳の誕生日を目前に控えていたというのに。デヴィッド・ボウイもアラン・リックマンも、彼らより先に逝ってしまったモーターヘッドのレミーまでが癌で…。私自身の青春時代に元気いっぱいに活躍していた人々が、才能あふれる人々が、ここのところ立て続けに芸術の神に召されていきます。まるで、荒廃してしまった今の時代に、もうこれ以上優れた芸術は必要ないだろう、と神がボヤいているかのようですね。


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アラン・リックマン Alan Rickman

1946年2月21日生まれ
2016年1月14日没(癌のためロンドンにて死去。享年69歳)

英国ロンドン、ハマースミス・アンド・フラム区出身
本名:アラン・シドニー・パトリック・リックマン Alan Sidney Patrick Rickman

ロンドン西部の地区で、工場に勤める父親バーナードと母親マーガレットの間に生まれる。典型的な労働者階級の家庭で、4人兄妹の次男坊。父バーナードはアランが8歳の時に亡くなったので、アランは奨学金を得てLatymer Upper Schoolに進み、Chelsea College of Art and Designでグラフィック・アートを学んだ。と同時に、その後一生涯のパートナーとなるリマ・ホートン Rima Hortonと出会い、ロンドン市内で同棲を始めた。3年後にはRoyal College of Artに進み、まずはこの面で才能を開花させる。友人数名と一緒に広告デザインを手がける会社を立ち上げ、成功を収めたのだ。ところが、芝居好きの血が沸き立ちはじめ、俳優を職業とする夢を諦め切れず遂にRoyal Academy of Dramatic Art(RADA)のオーディションを受ける決意を固める。そして、折角成功していたグラフィック・デザイナーの道を自ら断ち、26歳の時に入学を許可されたRADAに迷うことなく飛び込んだ。こうして彼は、遅咲きの、しかしその後40年の長きに渡って途絶えることなく続いていく、世界中の人々から愛される俳優としての人生の第一歩を踏み出した。
アランが最初にアメリカの観客の注目を集めたのは、1987年にブロードウェイで上演された「危険な関係 Les Liaisons Dangereuses」(コデルロス・ド・ラクロ Choderlos de Laclos著の書簡体恋愛小説)のヴァルモン子爵 Vicomte de Valmontとして。この年のトニー賞にノミネートまでされたこの当たり役を、しかし彼は映画版「危険な関係」で再び演じるオファーは断り、ブルース・ウィリス主演のアクション大作「ダイ・ハード Die Hard」(1988年)のテロリスト、ハンス・グルーバー Hans Gruber役に挑む。映画の大ヒットにより、彼の強烈な悪役演技は世界中の観客の注目を集め、その後の“悪役”の一つのお手本となるに至った。
しかし、その後のアランのキャリアは実にバラエティに富んだものとなる。悪役に留まらず、カルトSF映画でのコミカルな演技や時代ものドラマにおけるシリアスな演技、あるいは現代ドラマでのごく普通の男まで幅広い役柄をものにし、カメレオン俳優の名を欲しいままにする。テレビ映画として制作されたため日本では未紹介のままである、実在の医師を描く伝記ドラマ『Something the Lord Made』(2004年)、同じく日本では劇場未公開に終わっている(テレビ放映のみ)恋愛ドラマ「スノーケーキを君に Snow Cake」(2006年)など、日本未公開ながら興味深く、また海外では高い評価を得ている作品も多い。彼の演技のレンジの広さを再認識するためにも、いち早い日本公開を願う。
主演のみならず、脇に廻った助演でも印象深い演技を数多く残しているアランは、2001年から始まるJK・ローリング女史 J.K. Rowlingのベストセラー小説“ハリー・ポッター Harry Potter”シリーズの映画化作品で、ドラマティックな運命を背負った主要キャラクター、セブルス・スネイプ先生 Severus Snapeを原作のイメージ通りに完璧に演じ、世界中で幅広い年齢層のファンを獲得した。“スネイプ先生”は、アランのキャリアの中で最もよく知られた役柄となったのである。

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1995年「いつか晴れた日に Sense and Sensibility」(アン・リー Ang Lee監督)のクリストファー・ブランドン大佐(わたしゃ、このシーン↑で惚れました・笑)は、気の利いた言葉一つ口にできない不器用で、無骨で朴訥とした、でも人一倍誠実な男を、当時既にいぶし銀のような貫禄で演じておりました。

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…偉大な俳優であった故人の追悼記事に、この作品を引き合いに出すのもどうかとは思いましたが(冷や汗)、だって大好きなんですもん、1998年のカルトSFコメディ映画「ギャラクシー★クエスト Galaxy Quest」におけるアレキサンダー・デーン、ドクター・ラザラス役が。

…役者としてのリックマン氏はおそらく、映画やテレビでの演技よりも、舞台での評価の方が高かったのではないかなあとお察ししますが、私にとってはなんといっても、この2つの作品での彼の演技が最高でありました。故人を偲ぶためにもう一度見たい。今「ギャラクシー・クエスト Galaxy Quest」を見たら、私泣くかもしれん。


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勿論、今後もっと増えていくのだろうとばかり思っていた映画監督としてのキャリアにも敬意を払っておりました。私が特に気に入っているのは、「ウィンター・ゲスト The Winter Guest」の方で、この作品に流れていた独特の空気が印象的でした。ヒロインの内面に寄り添い、彼女の意志や惑いを見つめ、その揺らぐ感情の断片を丹念に拾い集めて寒々とした心象風景と一体化させるような演出でした。これは私の個人的な考えですが、ジョン・カサヴェテス John Cassavetes監督の作品群の中で、特にジーナ・ローランズ Gena Rowlandsをヒロインにした作品を、英国の情緒で香り付けしたような雰囲気だったと思います。

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カメラの後ろでの作品は、これと、昨年日本でも劇場公開された「ヴェルサイユの宮廷庭師 A Little Chaos」の2本のみ(共にカメオ出演あり)でしたが、両作品ともに女性が主人公であり、才能に溢れながらも、またそれ故に、社会の枠内からはみ出し気味の女性像に焦点を当て、彼女達のキャラクターを深く掘り下げ、敬意を払ってスクリーンに描いてくれていたと思います。リックマン氏自身、グラフィック・アートを学んでいた学生時代に知り合ったリマ・ホートン Rima Horton女史(労働党の元地方議会委員まで務めた)と生涯パートナーであり続けた(2012年に極秘結婚)ほどなので、おそらく、確固とした自意識と信念を持った女性がお好きだったのでしょうね。


●主なフィルモグラフィー(一部です) Filmography

1988年「ダイ・ハード Die Hard」
1989年「乙女座殺人事件 The January Man」
1990年「ブラッディ・ガン Quigley Down Under」
1991年「愛しい人が眠るまで Truly Madly Deeply」
1991年「クローズ・マイ・アイズ Close My Eyes」
1991年「クローゼット・ランド Closet Land」
1991年「ロビン・フッド Robin Hood: Prince of Thieves」英国アカデミー賞助演男優賞受賞
1992年「ボブ★ロバーツ Bob Roberts」
1994年『Mesmer』(未)モントリオール世界映画祭男優賞受賞
1995年「恋する予感 An Awfully Big Adventure 」
1995年「いつか晴れた日に Sense and Sensibility」
1996年「ラスプーチン Rasputin」エミー賞テレビ映画・ミニシリーズ部門主演男優賞受賞、ゴールデングローブ賞テレビ映画・ミニシリーズ部門主演男優賞受賞、全米映画俳優組合賞テレビ映画・ミニシリーズ部門男優賞受賞
1996年「マイケル・コリンズ Michael Collins」
1997年「ウィンター・ゲスト The Winter Guest」(兼監督&脚本)ヴェネツィア国際映画祭CinemAvvenire賞受賞
1998年「裏切りのキス Judas Kiss」
1998年「ドグマ Dogma」
1998年「ギャラクシー・クエスト Galaxy Quest」
1998年『Dark Harbor』(未)
2000年「シャンプー台のむこうに Blow Dry」
2000年「とび★うおーず HELP, I'm A FISH!」
2001年「ハリー・ポッターと賢者の石 Harry Potter and the Sorcerer's Stone」
2001年『The Search for John Gissing』(未)
2002年「ハリー・ポッターと秘密の部屋 Harry Potter and the Chamber of Secrets」
2003年「ラブ・アクチュアリー Love Actually」
2004年「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 Harry Potter and the Prisoner of Azkaban」
2004年「ボルチモアの光 Something the Lord Made」
2005年「銀河ヒッチハイク・ガイド The Hitchhiker's Guide to the Galaxy」(声の出演)
2005年「ハリー・ポッターと炎のゴブレット Harry Potter and the Goblet of Fire」
2006年「スノーケーキを君に SNOW CAKE」(TV洋画★シネフィル・イマジカでの放送)
2006年「パフューム ある人殺しの物語 Perfume: The Story of a Murderer」
2007年「プロフェッサー Nobel Son」
2007年「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 Harry Potter and the Order of the Phoenix」
2007年「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street」
2008年「ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡 Bottle Shock」
2009年「ハリー・ポッターと謎のプリンス Harry Potter and the Half-Blood Prince」
2010年「アリス・イン・ワンダーランド Alice in Wonderland」(声の出演)
2010年「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 Harry Potter and the Deathly Hallows - Part 1」
2011年「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 Harry Potter and the Deathly Hallows - Part 2」
2012年「モネ・ゲーム Gambit」
2013年「大統領の執事の涙 Lee Daniels' The Butler」
2013年『CBGB』(未)
2014年「暮れ逢い A Promise」
2015年「ヴェルサイユの宮廷庭師 A Little Chaos」(兼監督&共同脚本)


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