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zoom RSS 「ミニオンズ Minions」 ...The BOOOOOOSS!

<<   作成日時 : 2015/09/30 23:48   >>

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当ブログ内の「ミニオンズ Minions」関連記事へのアクセスがあまりに多く、肝心の感想記事をまだ書いていないことに大きな罪悪感を感じるようになりました(冷や汗)。このブログ内のミニオン記事ときたら、“ぎゃー、ミニオン可愛いー可愛いーとっとと映画を日本で公開しやがれ下さーい♪”と叫んでいるだけのアホ記事なのでね(笑)。

てなわけで、とっとと映画感想記事を奉納します。

We got King Bob?! No, we found our BOSS!!

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「ミニオンズ Minions」(2015年)
監督:ピエール・コフィン &カイル・バルダ
製作:クリス・メレダンドリ
ナレーション:ジェフリー・ラッシュ
声の出演:サンドラ・ブロック(スカーレット・オーバーキル)
ジョン・ハム(ハーブ・オーバーキル)
マイケル・キートン(ネルソン一家のパパ)
アリソン・ジャネイ (ネルソン一家のママ)
スティーヴ・クーガン(フラックス博士、ロンドン塔警備)
ジェニファー・サウンダーズ(エリザベス2世女王)
スティーヴ・カレル(グルー少年)
ピエール・コフィン(ミニオン達)
真田広之(悪漢相撲レスラー)他。

地球上に初めて単細胞生物が誕生した時から、その黄色くてツルンとした謎の生き物ミニオンは存在していた。彼らは、多細胞生物からバナナそっくりの現在の姿に進化し、それと同時に水中から地上へと活躍(?)の場を移した。地上で最初に出会ったT-レックスはまぎれもなく、当時の地球でおそらく最強最悪の生物であっただろうが、これをあっさり抹殺してしまったミニオンたち。彼らは恐竜の絶滅と共に台頭してきた哺乳類の中で、最も悪賢かった人間を新しいボスと崇めて愛する。だがこれも、彼らの手違いであっさり熊のエサにしてしまう。

次に出会ったエジプトのファラオは最高だった。冷徹で卑劣で権力をかさに着て、人民をの命を屁とも思わぬ大悪党。しかし、そのファラオの新しいピラミッドの設計図を“ついうっかり”天地逆さまにしたために、ミニオンたちは大勢の国民もろともファラオをピラミッドの下敷きにして、文字通り早めに葬ってしまった。中世の暗黒時代は、ミニオンたちにとっては最も活気と刺激に満ちた素晴らしい時代だった。なにせ、当時仕えていたのが、軽く300歳は超えたドラキュラだったのだから。ところが彼もまた、彼の誕生日祝いを真昼間にやってしまったミニオンたちのせいで、あっという間に灰と化した。ミニオンたちは、野心と邪心と卑劣さと悪賢さが服着て歩いてるようなナポレオンにも仕えていたことがある。ところがいつものうっかりミスで、ナポレオンその人に向けて大砲をぶっ放してしまい、哀れナポレオンはエルバ島に島流しになり、ミニオンたちはナポレオン軍とはぐれて南極大陸まで流れてきた。

大陸の巨大な洞窟内に落ち着いたミニオンたちは、その後数百年に渡って独自の文化を築いてきたが、仕えるべき凶悪なボスがいない状態なので刺激がなくなり、やがて彼らは生きることに飽き始める。このままではミニオン族は死に絶えてしまう。年長でしっかり者のケビン・ザ・ミオンはついに立ち上がり、洞窟を出て新たなボス探しの旅に出ると宣言。長く危険な旅に随行することになったのは、寝ている間に“旅の仲間”に推された楽器演奏が得意なスチュアート・ザ・ミニオンと、ミニオン族の中でも最年少でまだ幼いながら、真っ先にケビンに同行すると名乗りを上げた勇気ある天然ボブ・ザ・ミニオン。3人は、遥か彼方のどこかに必ずいるだろう、最強、最狂、最凶な極悪人ボスを探すため出立した。

ミニオンたちの生き甲斐は、この世で最強かつ最悪の悪党に仕えることなのだ。まあ、いつの時代にも極悪人はいるもので、その都度ミニオンたちは様々なタイプの悪党をボスにできたのだが、問題は、彼らが全く他意のない“うっかりミス”でそのボスを抹殺したり失脚させたりしてしまうことだ。結局、どんなに最強最悪の悪党をボスに頂いても、また、ミニオン達がそのボスをどんなに慕っていても、その最愛のボスをあっという間にこの世から消し去ってしまうのだから、ミニオン達こそが地球上で最強最悪の悪人なのではないかと唱える研究者もいる。

そんなこんなで、大海原の上で水も食料も底を尽き、仲間をバナナと見間違えてうっかり共食いするところまで追い詰められたミニオン達だったが、そこへ運よくニューヨーク行きの巨大タンカーが通りかかり、全くの偶然で彼らはアメリカ合衆国の中の巨大都市ニューヨークにたどり着くことができたのだった。

人種の坩堝ニューヨーク。この大都会に紛れていれば、バナナそっくりの生物ミニオンたちもさして苦労せず理想の大悪党探しに専念出来るかと思いきや、あちこちで刺激的な出来事が起こる大都会ならではの誘惑に翻弄され、未来のボス探しは難航。ところが、偶然紛れ込んだ巨大デパートが閉店した後、売り物の(笑)テレビで受信した海賊電波で、オーランドで“大悪党大会”なるものが開催されることを知る。悪党版コミコンみたいなものか。なんだかよく分からないが、今年の大悪党大会には、女性としては初めて独力で悪の帝国を築き上げた、犯罪の天才にして稀代の極悪人、スカーレット・オーバーキルがスペシャル・ゲストとして登場するらしい。彼女こそ理想のボス候補と見込んだミニオンたちは、早速オーランドに向けて出立した。

ヒッチハイクで車に乗せてくれたネルソン一家は、実は家族で強盗を生業とする一家で、彼らもまたオーランドの大悪党大会を目指していた。ミニオンたちは、道中彼らの“仕事”のミスをカバーして警察の追跡をまいたりしながら(偶然に)、世界中の悪党が一堂に会する大悪党大会に乗り込んだ。
スカーレット・オーバーキルは女大悪党にして、派手好き、無類のナルシスト、またセルフ・プロデュース能力に長け、悪党界のアイドルとしての顔に磨きをかける一方で、己の野望を邪魔する連中は瞬殺する冷酷無比な極悪人であった。彼女の最終的な野望は、“エリザベス2世女王の王冠を奪”い、天才発明家で夫のハーブ・オーバーキルと共に“英国の女王として即位すること”。まあ、一介の民間人あがりの犯罪人、しかもアメリカ人が盗んだ王冠で英国女王に即位できるわきゃねぇだろと腹ん中では思ってても、みんなスカーレットの逆鱗に触れてあの世行きになるのは怖い。だから、彼女が大悪党大会会場のホールHで部下募集の号令をかけた時、我も我もと彼女のもとに集まってきたのだ。そして、ミニオンたちはいつものように全くの成り行きと偶然とうっかりミスが味方して、めでたくスカーレット・オーバーキルの初代部下となった。

ミニオンたちは、新たなボスとなったスカーレットの自家用機に乗せられ、ロンドンの彼女のアジトまでやってきた。ケビンは、洞窟で彼らの朗報を待ちわびているだろう仲間達に電話して、仲間達を全員ロンドンに連れてくるよう知らせた。洞窟のミニオンたちは、洞窟の本来の持ち主らしき巨大イエティを臨時ボスに仕立てて甲斐甲斐しくお世話していたが、やっぱりいつものうっかりミスでボス・イエティを抹殺してしまい、一族皆して山を越え、海を渡り、イギリスはロンドンを目指すことになった。

スカーレットがミニオンたちをロンドンまで連れてきたのには理由があった。英国王の証たる王冠をロンドン塔宝物庫から盗み出す任務を“部下”に与えるためだ。まず、王冠はロンドン塔の中にあり、次に厳重な警備が敷かれた宝物庫に鎮座している。なんぼ、ハーブが悪の科学技術を総動員して作った秘密兵器があっても、なんぼ、歴代の大悪党たちをことごとく抹殺してきた輝かしい実績(?)を誇るミニオンたちでも、エリザベス女王の王冠を盗むのは“ミッション・インポッシブル”であろう。だが、泣こうが喚こうが、ボスの命令は絶対だ。命令には従い、任務に成功すれば良し、失敗すれば死あるのみなのだ。

任務遂行失敗への恐怖に震えている暇はない。スカーレットは翌日早々にミニオンたちをロンドン塔に送り出した。ケビン、スチュアート、ボブは3人で協力して人間に変装し、なんとか受付を抜けた。そして、ロンドン塔の警備員をばスチュアートの催眠術で操り、ケビンの溶岩銃で何枚もの鋼鉄製の扉を突破して、ついに王冠が鎮座ます場所にたどり着いた。だがそこには、ある意味いかなる屈強なガードマンも敵わぬほどの最強の用心棒が待っていた。なにしろ高齢で耳が遠いのでスチュアートの催眠術は無効、杖なしでは歩行不可能なので、常時持ち歩いているステッキがケビンの溶岩銃の銃口を難なく塞ぎ、結局じじい1人に手こずっている間に、王冠は外に出されて女王の頭上に乗せられてしまった。最後の頼みのボブの伸縮自在鋼鉄製手足で、必死に女王の乗った馬車に追い縋る3名。ケビンとスチュアートは女王の馬車乗っ取りに成功したが、制御不能の暴走馬車状態に陥る。ボブは伸縮自在手足で馬車の後を追い、すんでのところで馬車と女王とケビンとスチュアートと王冠を川へ転落する危機から救った。ところが、後からワラワラ追っかけてきた警官隊につかまりそうになったボブは、キング・アーサーの正当な後継者を選ぶとされる、岩にぶっ刺さったエクスカリバーをついうっかり、本当にうっかり、手に持った勢いで引っこ抜いてしまったのだ。

……えっ?引っこ抜いた?エクスカリバーを?

キング・アーサー当人か、もしくは彼の正当な血筋に連なる、つまり英国の正当な王者となる資格を有する者だけが引っこ抜くことができるという、あの伝説の聖剣エクスカリバーをボブが引っこ抜いちゃったの?!
そりゃ、えらいこっちゃ!英国王、しかもキング・アーサーの伝説に正しく証明された聖なる英国王が、なんと今この瞬間に出現してしまったのだ!

……うーん。てことはだ。正しい英国王は、エリザベスの一族の人たちじゃなかったのね。この黄色のバナナ、あるいは黄色のカプセル状風邪薬にも見える、けったいな生物が英国王だったんだ…。……ふーん。それはそれで、あれだ、なんか凄いよね。流石は、ブラックジョーク大好きなお国柄だわ。まあ、すごく明るくて親しみやすい人だけど、式典で偉そうにしてる女王様より、けったいでも可愛いボブ・ザ・ミニオンの方がアイドルみたいな感じの英国王になりそうで、いいんじゃないの?

てなわけで、急転直下、英国王の王冠を盗みに行ったミニオンたちが、ミイラ取りになるどころかミイラの生前の姿である国王になっちゃったのだから、えらいことである。ミニオンたちは、国王になることの意味も責任も義務も何も理解しないまま、大勢の召使やらSPやらに傅かれる夢のような毎日を送る。しかーし!上手い話には必ず何か裏があるもので、ボブ王誕生の顛末を知ったスカーレット・オーバーキルが、“オーバーキル (大量殺戮)”の本性をあらわに、バッキンガム宮殿に乗り込んできたのだ。それもそうだ、自分が座るはずだった英国王の玉座で、ボブがきゃっきゃっ笑いながら遊んでいるんだから(笑)。
スカーレットはケビン、スチュアート、ボブを裏切り者とののしったが、彼らにはそんな意識はハナっからない。あまりに予想外の展開に巻き込まれ、スカーレットのことをすっかり忘れていただけなのだ。ボブは姿を現したスカーレットに王冠をプレゼントしようとするが、侍従たちがそれを阻止。国王が勝手に王位継承権を他者に、しかも全くの赤の他人に、譲り渡すことを法律が厳重に禁じている。どうしても王位をスカーレットに渡したければ、法律を根底から覆さねばならない。ボブ国王は早速議会を収集し、スカーレットに王位継承権を授け、王位も王冠も譲り渡した。英国は大混乱に陥る。可愛いボブ国王は名だたる女大悪党が、世界中から指名手配されているれっきとした現役の大犯罪者が、英国王になったのだからそりゃ世も末だろう。

英国内が悪党達の天下になった。スカーレットの戴冠式に出席するため、世界中から犯罪者達が英国ロンドンに集結したのだ。ところが、ケビンとスチュアートとボブはスカーレットによって地下牢に閉じ込められてしまう。スカーレットは、一時的であっても王冠を自分から奪ったミニオンを許せないのだ。ケビンたちは牢から抜け出し、スカーレットに謝罪しようとする。なんといっても彼女は彼らの“ボス”なのだ。ミニオンがボスに捨てられてはいけない。なんとしても彼女に許してもらわねば。しかし、“急いてはことを仕損じる”とはよく言ったもので、慌ててスカーレット女王の戴冠式に赴いたケビンたちは、彼女の頭上に王冠を乗せる替わりに間違って巨大シャンデリアを落下させてしまった。仏の顔も三度まで。これで正式に、スカーレット女王からミニオン抹殺命令が下された。他のミニオン一族も世界中を旅した末に、ようよう英国にたどり着く。しかし、ケビン、スチュアート、ボブには処刑の危機が迫る。ミニオン三銃士とミニオン一族はどうなってしまうのか。


さて。

ある成功した映画の登場人物のうち、サブキャラなんだけど凄く人気があるので、制作側がそのサブキャラを独り立ちさせてスピンオフ作品を作る(更なる柳の下のドジョウを狙う)というケースはよく見られます。というより、この手のスピンオフ商法が、最近では当然のようにエンターテイメント業界に定着しているというべきか。
ただ、人気があるキャラクターで、しかも、そのキャラが誕生した世界観もある程度完成されて認知もされている状態だから、観客の心も掴みやすいと判断するのは早計。やはり映画そのものの出来不出来や、作品を製作したタイミングなどがスピンオフの成功を左右しています。スピンオフが必ずしも安全パイだとは限らないんですねえ。
最近のスピンオフ作品の大成功例は、「ウォレスとグルミット Wallace and Gromit」という長寿シリーズから飛び出した「ひつじのショーン Shaun the Sheep」シリーズでしょうかね。ショーンに関しては、テレビ・シリーズ版もその映画版「ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム Shaun the Sheep The Movie」も双方共に素晴らしいクォリティーを誇り、かつ双方共に世界中で大ヒットして、幅広い年齢層の観客に愛されたという、本当に理想的な、稀有な成功例といえるでしょう。

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では、映画「怪盗グルー Despicable Me」シリーズと、これから派生した、今回ご紹介する「ミニオンズ Minions」の連携タッグによる、“本家もスピンオフも大ヒットを狙え大作戦”はどうだったのでしょうか。

結論から申し上げると、この「ミニオンズ Minions」、世界中に熱狂的なファンを持つキャラクターの、記念すべき初ピン作品ではあったのですが、ロテン・トマト Rotten Tomatoesなどの、観客も批評家も一緒くた統計型総合批評サイトでは、あまり良いスコアをもらえなかったのも分かるかなあという出来でした。

いやいや、決して面白くないというわけではありませんよ?むしろ、毎度おバカな失敗で肝心のボスを抹殺してしまうミニオンたちの“うっかり最凶”具合も、アイデアに富んでいて桁外れの規模だし、成り行きと勢いとドジっ子ミスが奇跡的に合体し、ファンタスティックなアクション・シーンの連打を生んでいるお約束もパワーアップ。しかも、お子様よりむしろいい年ぶっこいた大人に隠れファンが多い「怪盗グルー」シリーズの派生作品らしく、声の出演陣もサンドラ・ブロック(「ゼロ・グラヴィティー Gravity」)、ジョン・ハム(「マッド・メン Mad Men」シリーズ)、マイケル・キートン(「バードマン Birdman」)など、無駄に豪華だし。ナレーターはジェフリー・ラッシュ(「シャイン Shine」など)だぜ?!(日本語吹き替え版では真田博之さんがナレーションを担当されています)んで、オスカー、エミー賞クラスの名優が勢ぞろいして何をやってるかといえば、アホ可愛いバナナに激似の“ミニオンたちのずっこけ珍道中〜グルーに出会うまでの数億数千年の旅路〜”映画だというね(笑)。いいわあ、この超贅沢な無駄遣い感覚(笑)。

「ひつじのショーン Shaun the Sheep』の成功要因の一つは、“ひつじのショーン”という確固たる個性を確立した主役キャラがストーリーの中できちんと機能して、なおかつアクが強い上に大層魅力的なレギュラー・キャラ、サブ・キャラの面々をしっかりと牽引出来たことだと思います。従って、私ら観客もショーンたちの冒険を安心して見ていられたわけですね。
翻って「ミニオンズ Minions」はどうか。可愛いミニオンたちが素晴らしいのは分かっているけれど、残念ながら彼らは、最悪最凶なボスを頂いて、そのボスに付き従ってはじめて機能するキャラクターです。集団でボスと共に行動する彼らは、単体では個々の個性の識別も危うい程。でも、意地の悪い人なら没個性的と称するだろうその特徴は、“グルー”という屈折した大悪党で、でも仲間との絆だけは絶対に守り抜くヒーローでもあるという面白いキャラクターの隣に配置すると、途端に輝きはじめるのですよ。つるんとしたその愛らしい容姿に隠されし、“ミニオンに関わるもの全てを間違いなく破壊し尽くすパワー”を発揮してね(笑)。その傍迷惑なミニオンたちの極秘パワー自体は、映画「ミニオンズ Minions」の起爆剤になっていましたが、それだけで長編映画1本分の観客の集中力を維持させるには、不十分だったかもしれないということなんですね。今回の悪党役スカーレット・オーバーキルが登場するまでのくだりが間延びした感じになったのも、ミニオンたちの中に単体で核となれるキャラが不在だったということが理由でしょうね。

“ミニオン minion”という言葉は、フランス語の“mignon (ミニョン) / 可愛い”の意味も含まれているのでしょうが、本来は英語の“minion”の“寵臣、手先、子分”という意味であります。強いボスの子分になってはじめて、ミニオンたちも、もちろん彼らのボスたるグルー自身も、双方共に相乗効果でパワフルになるのでしょうよ。「ミニオンズ Minions」は合計2回映画館で見ましたが、スカーレットが非常に丁寧に描きこまれたインパクトの強いキャラクターであるにも関わらず、ミニオンたちと劇中で全くフィットせず、始終違和感が拭えないのは、ミニオンたちの背後に“グルー”という唯一無二の存在が控えているため。だって彼女の場合、グルーと違い、1人で悪党稼業やってる方がよっぽど効率的でしょうからね(大笑)。グルーの“大悪党には違いなかろうけど、どこか頼りなくて抜けてるところがある”愛嬌は、彼女には皆無。極貧の生い立ち、男の悪党どもから馬鹿にされた鬱憤は、彼女をして、自分以外の人間を一切信じない完全主義の夜叉に変貌させちまいました。これでは、いつもボスと一緒にいて一緒に行動したいと願うミニオンたちの居場所はありませんね。似たようなタイプの悪党に見えても、グルーとスカーレットでは性格を全く異にするキャラクターであることがよく分かります。彼ら2人の描き分けは、まあ、男女の差というのも影響しているでしょうがさすがに手が込んでいました。彼らの違いを明確にすることは、すなわちミニオンたちの生態にも光を当てることになりますからね。もっとも、スカーレットと同じ女である私としては、彼女のような一刀両断タイプの極悪人って、いっそ天晴れなキャラに感じられますけどね(笑)。

そんなわけで、スカーレットがミニオンたちの仮のボスになった辺りから、作品そのものにエンジンがかかり、テンポもスピードもぐんぐん上がっていきます。今回の物語の舞台はロンドンですから、ロンドンの文化全般にオマージュを捧げているのか、あるいはただ単におちょくってんのか、その辺りは微妙ですが(笑)、ローリング・ストーンズやらビートルズやらの楽曲までふんだんに取り入れて、映画全体に英国のリッチな香りを付加することに成功していたと思いますよ。中でもやはり出色であったのは、王冠盗難の危機に見舞われるエリザベス2世女王のキャラクターですねえ。後から気付いたのですが、劇中、結局誰も理解できなかったミニオンたちの言語を、女王陛下だけは当たり前のように理解して彼らと意思の疎通を図っておられましたものね。…凄い(笑)。やっぱ女王陛下は凄いわ。そして、ボブ・ザ・ミニオンが一時的に“キング・ボブ”になっていた間(女王によると8時間少々)、“元女王”となってしまったエリザベスが、パブでビールをあおりつつ、野郎共と馬鹿話に花を咲かせているくだりが私は好きでしてね。日本では考えられない“王室いじり”ですけど、エリザベス女王の人柄に好感が持てますし、私は良いと思うなあ。


「ミニオンズ Minions」が公開されてしばらく経った頃のこと。子豆2号さんがプウプウほっぺたを膨らませながら、こう仰いました。

子豆2号「…ボクのクラスではミニオンが大人気でさ、皆もう映画を見に行ったって言ってるのに、ボクだけまだ映画見てないよね?ボクらはいつ「ミニオンズ Minions」を見に行くの?」

忙しい1号のスケジュールと忙しい父豆のスケジュールが空き次第見に行こうと考えていたのですが、なかなか時間がとれず、「ミニオンズ Minions」観賞は先延ばしになっていたのですよ。それでも、ぶーたれる2号をなだめすかしてようやくザ・豆ーズ総出で映画館に突撃。ちなみに、我が町でもミニオンたちの映画は大層な人気です。今もまだ上映されている映画館がありますからね。

ようやくミニオンたちを映画館で堪能した2号さん、本編観賞後、こんなことを言い始めました。

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2号「映画面白かった!ミニオンたち、可愛かったね。ボクはボブ・ザ・ミニオンが一番良かった♪」

…そうねえ、でも子豆2号がボブだとすると、ミニオン三銃士の中の一番のしっかり者だったケビン・ザ・ミニオンは、子豆1号かねえ。

子豆1号「ボブが2号で、ケビンが僕で、スチュアート・ザ・ミニオンは誰がやんの?」

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それはっ!それはこのお母さんがっ!お母さんがやりたいですっ!お母さん、スチュアートになりたいですっ!

なぜなら…

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見事スカーレットの野望を阻止した褒美として、スチュアートはエリザベス女王からギターを頂きます。彼がそのギターでガンガン弾きまくるのは、あのヴァン・ヘイレンのギタリスト、エドワード・ヴァン・ヘイレンが超絶技巧で弾き倒す名曲“Eruption”なのですっ!お母さんもスチュアートになり切ってエドワードの“Eruption”のギターソロを弾きたいのです。エアでいいから。

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1号「んもー、しょーがないですねえ。じゃあ、お母さんがスチュアート・ザ・ミニオンね」

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1号「えーと、2号がボブ、僕がケビン、お母さんがスチュアート。じゃあお父さんは?」


……ふっふっふっふ。案ずるな、息子よ。


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お父ちゃんは、ラスボスってことで。


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子供なんてすぐ大きくなっちまいます。彼らは日々成長していくのだから、それは当たり前なのですが、親としてはやっぱり寂しい。特に私は女親なので、野郎ばっかの輪の中に入れなくなっているのは前から実感していました。家族で映画を見に行くなんてのも、もうそろそろできなくなってくるんだろうなあ。


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