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zoom RSS 2016年度の映画賞(オスカーって誰よ?)レース予想。...Who's Oscar? Part2

<<   作成日時 : 2015/07/31 17:50   >>

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さて、昨日から細々と書いております、『2016年度の映画賞レースに絡んでくるのではないかと予想される作品を挙げていこうぜ』企画。

しかしまあ、日本での公開がまだまだ先の作品、あるいは公開の目処すら立っていない作品ばかりが並ぶラインナップであり、正直な話、日本の映画好きにとってはちと興醒めである一面も。日本における洋画の配給状況が悪化している現状と、洋画の興行成績が悪化している現象は、分かち難く結びついて相乗効果を増し、日本の映画産業全体を圧迫しているように感じますね。日本だけ、新作洋画の劇場公開日が不可解に遅い現状を、そろそろ本気でなんとかしないと映画産業の中でも日本は五流以下の国家になっちまいますね。


『The Hateful Eight』
監督:クウェンティン・タランティーノ Quentin Tarantino
出演:タランティーノ一家の常連俳優いろいろ(笑)。

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映画賞レースに絡むかどうかなんてもはやどうでもいいです。映画「バードマン Birdman」じゃござんせんが、オスカーなんぞ“どーせ賞を譲り合ってばかりの出来レース”、もうどうでもいいわ。今年の映画賞レースに関しては、昨日からかなり投げやりな気持ちになっておりますので、この記事では、個人的に早く見たい作品に的を絞っていきたいと思っております。
いつものタランティーノ組俳優陣を揃え、今のこのなんでもかんでもデジタルな時代に、あえて70mmで撮影した、しかもカテゴリは西部劇だという、そのとことんアナログに拘った心意気がいいじゃござんせんか。タラちゃんの新作でしかも西部劇だから、私は『The Hateful Eight』を早く見たいと思っている。それだけ。アメリカではクリスマスに公開予定です。


『I Saw the Light』
監督:マーク・エイブラハム Marc Abraham
主演:トム・ヒドルストン Tom Hiddleston

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アメリカのルーツ・ミュージック、カントリーの分野のアイコン的存在であったハンク・ウィリアムズ Hank Williamsの半生を描いた伝記映画です。ウィリアムズの伝記『Hank Williams: The Biography』(Colin Escott, George Merritt, and William (Bill) MacEwen共著)を下敷きにした作品。
私自身が、ウィリアムズの楽曲の中で以前から知っていたものは、子供の頃にカーペンターズ Carpentersのカバー・ソング・アルバムで聴いたことがあった「ジャンバラヤ Jambalaya」だけ。この歌のオリジナルがウィリアムズだったというわけです。カントリー・ミュージックというのは、日本では今ひとつ浸透していない音楽ジャンルであり、カントリーの名曲を数多く残した偉大なミュージシャンだと聞かされても、正直ピンとこない人が多いでしょう。私もその1人です。ただ、ジャンルの壁がどんどん壊され、ジャンルのミクスチャー化が進む今の音楽界において、彼のような先人の残した遺産はやはり巨大だと改めて思いますし、今ほど“ルーツに戻る”必要性を痛感する時代もありません。好き嫌いを言わず、アメリカのルーツ・ミュージックに耳を傾け、その基礎を築いた才人の悲劇的な半生を振り返ってみるのもよいかもしれません。
ソニー・ピクチャーズ・クラシックス Sony Pictures Classicsが配給しますが、今のところメジャーな映画祭へ出品される予定もなく、アメリカでは11月27日に劇場公開されることしかわかっていません。ガーディアン Guardianの記事には、映画賞レースの先陣を切るテルライド映画祭 Telluride Film Festivalでお披露目、トロント国際映画祭 Toronto International Film Festivalへ出品という流れがベストだろうなんて書いてありますが、現時点でトロントへの出品ははありません。アメリカの原風景でもあるルーツ・ミュージックを背景とした作品ですので、もっとアメリカ寄りの映画祭…例えば、ニューヨーク映画祭 New York Film Festival、AFI映画賞 The American Film Institute Awards…でのお披露目のほうが適しているような気もしますね。


『Miles Ahead』
監督:ドン・チードル Don Cheadle
主演:ドン・チードル Don Cheadle

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「アイアンマン Iron man 2, 3」「ホテル・ルワンダ Hotel Rwanda」「オーシャンズ11 Ocean's 11, 12, 13」等、幅広いジャンルの作品に出演し、時には製作として裏方にまわることもある経験豊かな俳優ドン・チードル。彼が、子供の頃から敬愛していたという、ジャズ界の巨人マイルス・デイヴィスの伝記映画を自ら主演、監督したというニュースには心底驚きました。音楽面のアドバイザーには、ジャズ界のみならず映画音楽の分野でも数十年に渡って活躍する大ベテラン、ハービー・ハンコック Herbie Hancockが就任、ユアン・マクレガーの助演も得て、第53回ニューヨーク映画祭 53rd New York Film Festivalにおいて、なんとクロージング上映作品に選ばれましたとさ。いってみれば今作は、オスカーをゴールとする賞レースの中でひとつの指標となるだろう、ニューヨーク映画祭のトリに選ばれたということ。こりゃ楽しみになってきましたでー♪


『ラブ&マーシー 終わらないメロディー Love & Mercy』
監督: ビル・ポーラッド
主演:ポール・ダノ Paul Dano、ジョン・キューザック John Cusack

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私が住む町でも公開中の、ビーチボーイズの立役者ブライアン・ウィルソン御本人公認伝記映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー Love & Mercy』。事情が少しややこしいんですが、映画そのものは昨年のうちに既に完成しており、昨年12月26日にニュージーランドで初公開されています。人気絶頂だった60年代のブライアンをポール・ダノが、低迷期から脱出した80年代のブライアンをジョン・キューザックが演じるという変則的な演出が功を奏し、その後のサンダンス映画祭でも高く評価されました。
個人的には、同じ人物を2人の全く異なる俳優が演じるというアイデアにいたく惹かれますね。よくあるのが、主人公の子供時代を子役が演じ、長じてからは大人の俳優がメークを駆使して年代を通して演じるというパターン。しかし今作の場合は、1人の人間の人生にとって最も重要なポイントとなる時代―いずれももちろん彼が成人してからのお話―を、異なる俳優が演じ分けるのですから、先だっての記事で取り上げた『Legend』で、一卵性双生児兄弟を1人の役者が演じるのとは全く逆の発想ですよね。
ポールもジョンも、全体的な雰囲気はなんとなく似ている感じがしますけど(ほんわか、ぽっちゃり系?笑)、ブライアン・ウィルソンという人間の複雑な内面の解釈の仕方、また、彼という人間の表現方法一つをとっても、当然異なるアプローチをとるだろうと予想されます。それが、“60年代におけるブライアン”と“80年代におけるブライアン”でどのように軋轢を起こし、また調和し、或いは共鳴したり反発しあったりするのか、ポールとジョンのスリリングな演技の駆け引きにも注目したいですね。


『The Martian』
監督:リドリー・スコット Ridley Scott
主演:マット・デイモン Matt Damon

アルフォンソ・キュアロン監督の「ゼロ・グラヴィティー Gravity」、クリストファー・ノーラン監督の「インターステラー Interstellar」をミックスしたような感じだと勝手に考えていたのですが、ちょっと違うかもしれません(笑)。実はその「インターステラー Interstellar」にも、ちょっとアレでソレな(苦笑)キーパーソンの1人として出演していたマット・デイモンが主演しているとあり、10月劇場公開のアメリカでは、「インターステラー Interstellar」で犯した過ちを『The Martian』で償うお話だと揶揄する声もありました(笑)。そりゃ酷いやと思いつつ、トレーラーを見ると内心それもアリかもと思うわたくしでございます(大笑)。で、この作品に、大変小さな役どころだと思うのですが、うちのショーン・ビーンおぢさんも出演しておりますのよ。巷であんまり話題になっていないということは、本当にチョイ役なんでしょうけどね。


『The Program』
監督:スティーヴン・フリアーズ Stephen Frears
主演:ベン・フォスター Ben Foster

スティーヴン・フリアーズ監督の作品群は、どのような境遇にある人物をテーマとして取り上げても、複雑な味わいが堪能できる熟成された人間ドラマに仕上がります。そして彼はまた、自身の作品に起用した俳優、女優全てから彼らの最上級の演技を引き出す達人でもあります。既に名のある俳優たちには、著名な映画賞受賞の栄誉をもたらし、無名だった俳優たちにはブレイクするきっかけを与えてきました。
私が今作に期待するのは、大病を克服して選手生活に復帰した国民的ヒーローから一転、実はレースに勝つために、現役選手時代はずっとドーピング漬けであった事実が発覚し、“堕ちたヒーロー”になってしまったランス・アームストロング氏の人生から、フリアーズ監督がどのような光と闇のドラマを引き出すのかという一点に尽きます。もちろん、「シックス・フィート・アンダー Six Feet Under」等から、リスクの高い話題作の一枚看板を背負うことになったベン・フォスター君の奮闘振りにも注目です。2015年度トロント国際映画祭 Toronto International Film Festivalではワールド・プレミア上映されますよ。


『Saul Fia / Son Of Saul』
監督:ラズロ・ネメス監督 László Nemes
主演:Géza Röhrig

今年の第68回カンヌ国際映画祭 The 68th Cannes Film Festivalで大絶賛された、ハンガリー出身の映画監督ラズロ・ネメス監督 László Nemesの正真正銘の処女作『Saul Fia / Son Of Saul』。今作を見た人達は皆さん口を揃えて、“パルム・ドール Palme d’Or受賞は確実だ”と仰っていたものです…。しかし結果は、次点のグランプリ Grand Prixに。私の兄貴(笑)ジャック・オディアール監督 Jacques Audiardの移民の苦闘を描くドラマ 『Dheepan』がパルム・ドールを獲得したことで、オディアール兄貴及び『Dheepan』への風当たりが厳しくなったようにも窺え、ほろ苦い後味を残す結果となってしまいましたね。
しかし!オスカー戦線では話は違ってくるでしょうね。ラズロ・ネメス監督の『Saul Fia / Son Of Saul』こそが、外国語映画賞部門の最有力候補となると思いますよ。それに、ギレルモ・デル・トロ Guillermo del Toro監督の「パンズ・ラビリンス El laberinto del fauno / Pan's Labyrinth」がそうであったように、非英語作品であっても作品賞、監督賞、主演男優賞等々のメイン部門のノミネートを勝ち取ることも充分に可能でしょうね。2015年度トロント国際映画祭 Toronto International Film Festivalでも、カナダ向けプレミア上映が予定されています。


『Dheepan』
監督:ジャック・オディアール Jacques Audiard
主演:Jesthasan Antonythasan

……となりますと、またまた割を食ってしまうのが、オディアール兄貴の新作『Dheepan』ですよ(涙)。『Dheepan』についての記事はこちらからどうぞ

うーんうーん、正直に白状しますね。

『Saul Fia / Son Of Saul』 が描くホロコーストの問題はもちろん、今の世界にも色濃く影を落としている悲劇であることは言及するまでもありません。でも、“今ここにある危機clear and present danger”な社会問題って、移民の問題の方だと思うのですがいかがでしょう。拡大するばかりの紛争地域に住む一般市民は、酷い戦禍を逃れ、命がけで外国に逃亡します。一縷の望みを賭けて。でも結局は、移民として受け入れてもらえず、死を待つのみの故国に強制送還される絶望。故郷から遠く離れた外国の地で、そんな恐怖と戦っている移民の人々の物語『Dheepan』は、今この瞬間にも私達の身近で起こっている社会問題に深くメスを入れていると思います。


『Steve Jobs』
監督:ダニー・ボイル Danny Boyle
主演:ファス男 Michael Fassbender

今作についての記事はこちらから。
オスカー戦線では、主演男優賞部門の最有力候補となるだろう、ファス男ことマイケル・ミヒャ・ファスベンダー。そのファス男が、故スティーヴ・ジョブズ氏を演じるというニュースを聞いたとき、おそらく大半の人達の反応が“なんと無謀な!”というものだったと思います(笑)。だってジョブズ氏の伝記作品は、2年ほど前にアシュトン・カッチャー Ashton Kutcher主演で既に製作されておりましたものね。アシュトンのルックスがまた、故ジョブズ氏にそっくりだったこともあり、いくらボイル監督、アーロン・ソーキン Aaron Sorkin脚本の作品だとはいえ、今作の企画への参加には、大きなリスクが伴うのではないかと危惧していました。
ま、でも、そんなハイリスクさえも楽しんでしまうのが、ファス男の良いところでしょうよ。強運を味方につけられるのも、俳優の才能のうちだと思います。作品賞やら監督賞やら脚色賞やらはまあ当然としても、ファス男のオスカーへのノミネートも確実じゃないかなあ。
そうそう、今作は第53回ニューヨーク映画祭 53rd New York Film Festivalの目玉作品として同映画祭に招待されました。


……またしても、一旦ここで記事を切りますね…… さらにPart 3に続くのよ……


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