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zoom RSS 師匠を称えよの巻―Cronenberg at The Canadian Screen Awards

<<   作成日時 : 2014/03/13 11:50   >>

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わが師匠、デヴィッド・クローネンバーグ師匠が、3月9日(カナダ現地時間)に行われた2014年度カナダ・スクリーン・アワード(The Canadian Screen Awards 2014)で、生涯功労賞(CBC Lifetime Achievement)を授与されました。「シーヴァーズ」や「ラビッド」といった低予算ながら斬新で面白いホラー映画をヒットさせ、“カナダ映画”というブランドをいち早く世界に知らしめた功績、その後長きに渡ってカナダ映画界へ貢献し続けたことを評価されての受賞だったようです。


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セレモニーの様子はカナダのCBCでテレビ放映もされました。

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師匠の生涯功労賞は、「コスモポリス」に出演してくれたジェイ・バルチェル君の前振り(笑)の後、師匠と「ヒストリー・オブ・バイオレンス A History of Violence」「イースタン・プロミス Eastern Promises」「危険なメソッド A Dangerous Method」で名コンビを組んでくれたヴィゴ・モーテンセン氏によって、師匠に手渡されました。

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ステージ上で師匠を褒めちぎってくれたヴィゴ、ホンマにありがとう。涙出ました。

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カナダのメディアがごく自然に“ブロマンス”と表現していた(しかも誰も驚かない)、師匠とヴィゴの絆に感謝でございますよ。

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でもやっぱりヴィゴはヴィゴなので、

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例の旗(笑)はしっかり準備されていますが、これももう当たり前の光景なので誰も驚きません。

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“A man visits his doctor. He says ‘Doctor. I can’t pee.’ The doctor says ‘How old are you?’ He says ‘I’m 93.’ The doctor says ‘You’ve peed enough.’ When I was asked if I would accept this lovely award, it did occur to me the Academy was sending a message that went: David, you’ve peed enough,” ―from Cronenberg's acceptance speech

セレモニー会場では、師匠の功労賞授与の際にスタンディング・オベーションで称えてくれたんです。受賞スピーチ序盤でこそ、照れ隠しの意味もあって多少悪趣味な(師匠お得意の・笑)ジョークを飛ばしていた師匠ですが、長年師匠の傍でその仕事をサポートし続けてきた奥様へ感謝の言葉を贈られた際には、さすがに、さすがに、感極まったご様子でした(涙)。バルチェル君のスピーチもそうでしたが、ヴィゴや大勢の業界人に先駆者としての労をねぎらわれてのスタンディング・オベーションでしたもんね…。しみじみ。

“Mainstream movie business people, much as they might praise him [Cronenberg] time to time, seem very reluctant to reward him officially. I can understand that, because David basically is not one of them. And I think they know it -- a fact that probably makes them even more uncomfortable than his movies do,” ―Viggo Mortensen
ヴィゴが師匠にトロフィーを手渡す前にしてくれたスピーチから。この通りだと私も思うな。

ハリウッドやオスカーがなんぼのもんじゃい!例えアカデミーの爺婆会員たちが無視しようとも、師匠の作品群がハリウッドに与えてきた影響は大きいんだぞ。それを認めるのが怖いだけなんだろ、ハリウッドよ。

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おめでとうございます、師匠。長年頑張ってきて、本当に良かったですね。師匠がスタンディング・オベーションされるのを目撃するチャンスなんて、今後もう巡ってこないかもしれません。その貴重な瞬間にリアルタイムで立ち会えて本当に良かった。長年師匠のファンをやってきて、こんなに純粋に喜ばしいことはなかったと思います。

師匠の作る映画は、万人受けするような内容ではありません。観る人間を選ぶ作品ばかりです。師匠を変態だと大声で呼ばわり、笑いものにする人も大勢いることを知っています。師匠はある意味本当にバカ正直な人で、アートとしての映画製作と向き合うとき、己の気持ちに嘘をついてまで、己の信念を曲げてまで、メジャーにへつらうような作品を作る事が出来ない人なんです。ただ単純に、己の気持ちに正直に映画を撮ってきた、それだけなんですね。
まあ、しかし今の世の中、そんな生き方を貫くためには大変な苦労をしなければなりません。現に師匠も、映画製作に要した資金を回収する事が出来ず、破産スレスレまで追い込まれたこともあります。“インディペンデントに映画を作ってきた”なんていうと、格好いいように聞こえるかもしれませんが、そうするためには楽な金儲けの道を諦め、毎回毎回崖っぷちを歩くリスクを冒さなければいけないのでありますよ。
今活躍している映画監督の中で、本当の意味で、師匠のようにリスクを承知で創作活動を行っている方が一体どれだけいらっしゃいますかね。


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師匠がトロフィーを掲げて写真に撮られる瞬間を狙い、隣で素早く例の旗(笑)を差し出すヴィゴ先生。

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セレモニーには「ヒストリー・オブ・バイオレンス A History of Violence」に出演してくれたマリア・ベロさんも出席されていて、師匠の功労賞受賞をお祝いしてくれました。ありがたいなあ。マリアさんも本当にありがとうございます。レッド・カーペットでは師匠と一緒にたくさん写真をとられていた模様。この師匠は、例の旗(笑)ではなくてカード(再笑)の方を、キョンシーのお札みたいに額に貼り付けられております。

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マリアさんとヴィゴと師匠。

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生涯功労賞トロフィーと師匠。笑顔。

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熟年世代のブロマンス。

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ヴィゴがまた師匠の作品に出演してくれることを祈りつつ。

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レポーターの方と師匠。

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インタビュー。

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セルフィーを撮るスペースが、The Canadian Screen Awardsのセレモニー会場にも設けられていて、師匠もセルフィーに挑戦していました(笑)。BAFTAのときも、確かセルフィー撮れるようになってましたね。流行ってるのね(笑)。

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Hello!誌カナダ版による受賞者ポートレイト集から。これは貴重かもしれない。

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功労賞受賞後の師匠。今のお気持ちを一言お願いします。“感激中”だそうです。

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あれ?お前、マグワンプ(「裸のランチ」出演の人気キャラ・笑)じゃん。ここレッド・カーペットだぜ?こんなとこで何してんの?

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…おま…!マグワンプのくせにいっちょまえに招待されやがってたのかよ!羨ましい!しかもマリアさんとヴィゴにベロチューされてるし!


当館内の「ヒストリー・オブ・バイオレンス A History of Violence」記事 Part 1 Part 2

師匠は功労賞受賞後、様々なメディアでのインタビューにご機嫌で応じておられました。ロバート・パティンソン君やオリヴィア・ウィリアムズ、ジョン・キューザック、ジュリアン・ムーアという豪華な顔ぶれが揃った(しかも既にRのレイティングがついている・笑)新作「Maps to the Stars」については、今年のカンヌに間に合わせるようにしたいという意向であるようですが、こればっかりは編集次第なのでなんともいえません。もう一つ、随分前から出るぞー出るぞーと噂され続けていた、師匠初の小説『Consumed』も今年中に刊行されるめどがついたようです。

ふごおおおお!!今年はデヴィッド・クローネンバーグ師匠アクティヴ・イヤーになりそうですよ!私も早く体調を万全にせんとな!


では、最後になってしまいましたが(冷や汗)、受賞者一覧を記録しておきます。

The winners at The Canadian Screen Awards 2014

・テレビ部門 TELEVISION

テレビ・ドラマ賞 TV drama: 『Orphan Black』
テレビ・コメディ賞 TV comedy: 『Call Me Fitz』
テレビ・リアリティ賞 TV reality series: 『Dragons' Den』
テレビ・ドラマ部門男優賞 Actor, TV drama: ヒュー・ディリオン Hugh Dillon, 『Flashpoint』
テレビ・ドラマ部門女優賞 Actress, TV drama: タチアナ・マスレイニー Tatiana Maslany, 『Orphan Black』
テレビ・コメディ部門男優賞 Actor, TV comedy: ジェーソン・プリーストリー Jason Priestley, 『Call Me Fitz』
テレビ・コメディ部門女優賞 Actress, TV comedy: トレイシー・ドーソン Tracy Dawson, 『Call Me Fitz』
バラエティ番組・トーク番組司会賞 Host, variety or talk program: マイケル・ブーブレ Michael Bublé, 『The Juno Awards 2013』
報道番組賞 National news anchor: リサ・ラフレイム Lisa LaFlamme, 『CTV National News』


・映画部門 FILM

作品賞 Motion picture: 『Gabrielle』
監督賞 Director: ドゥニ・ヴィルヌーヴ Denis Villeneuve, 『Enemy』
男優賞 Actor: ガブリエル・アルカン Gabriel Arcand, 『Le Demantelement (The Auction)』
女優賞 Actress: ガブリエル・マリオン=リヴァ Gabrielle Marion-Rivard, 『Gabrielle』
助演男優賞 Supporting actor: ゴードン・ピンセント Gordon Pinsent, 『The Grand Seduction』
助演女優賞 Supporting actress: サラ・ガドン Sarah Gadon, 『Enemy』
長編ドキュメンタリー作品賞 Feature-length documentary: 『Watermark』

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当館でもショート・フィルム「Next Floor」をご紹介し、また昨年はジェイク・ギレンホール、ヒュー・ジャックマン主演のサスペンス「プリズナーズ Prisoners」が映画祭で高い評価を得たケベック出身のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の新作『Enemy』が、複数の賞を独占する形になりました。

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『Enemy』は、ノーベル文学賞作家ホセ・サラマーゴの小説『The Double』を下敷きにしたサスペンスで、タイトルから連想されるように“ドッペルゲンガー”をモチーフにした内容だそうです。「プリズナーズ」にも主演したジェイク・ギレンホールが再度主演し、師匠の作品「危険なメソッド」「コスモポリス」にも出演したサラ・ガドンが共演。「プリズナーズ」の方は日本公開が決定していますが、サスペンスフルな演出に抜群のキレを見せるヴィルヌーヴ監督のもう一つの“サスペンス”も早く観てみたいものです。


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