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zoom RSS 「12 Years A Slave」補筆編 Part2―NY映画祭(NYFF 2013)追記!

<<   作成日時 : 2013/11/06 11:52   >>

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「12 Years A Slave」補筆編 Part1―トロント国際映画祭編(TIFF 2013)”に引き続き、世界中の映画祭に招待、出品されている「12 Years A Slave」関連の記事の補筆です。今回はニューヨーク映画祭編ですよ。

映画祭を開催したFilm Society of Lincoln Centerの公式YouTubeチャンネルから、映画に関係する動画がたくさんアップされていたので、ご紹介しておきます。記事の最後にプレス・カンファレンスとQ&Aの少し長い動画を共有しています。興味ある方はぜひ見てみてください。

レッド・カーペット・インタビュー編

NYFF51: Michael Fassbender | "12 Years A Slave" Red Carpet

ファスことマイケル・ファスベンダーのレッド・カーペット。

NYFF51: Sarah Paulson | "12 Years A Slave" Red Carpet

サラ・ポールソンのレッド・カーペット。

NYFF51: Steve McQueen | "12 Years A Slave" Red Carpet

スティーヴ・マックィーン監督のレッド。カーペット。仕草がやたら可愛いです(笑)。

NYFF51: Chiwetel Ejiofor | "12 Years A Slave" Red Carpet

我らがソロモンを演じたチュウィテル・エジオフォール。日本ではキウェテルと表記されているのですが、それは間違いだそうです。確かに、インタビューによくよく耳を傾けてみると、“チウィテル”とか“チュウィテル”という感じで発音されているように聞こえますね。余談ですが、「恋するリベラーチェ」を観に行ったときも、リベラーチェは“リベラーチー”と発音されていて、日本語での彼の名前の表記が間違っていることに気づいて大変に後悔したものです。
従って当館では、今まで誤った人名表記をしていたことを深くお詫びすると同時に、いつの日かチュウィテルが来日してくれた暁に、正しい発音で彼の名前を呼んでご本人をびっくりさせる心意気でもって(笑)、今後はチュウィテル・エジオフォールと表記させていただきます。意地でも続けます。当館では今後、“チュウィテル・エジオフォールって誰のこと?”という質問は厳禁です。

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チュウィテル・エジオフォールとは、スティーヴ・マックィーン監督の力作「12 Years A Slave」で不屈のソロモンを演じた英国の若き名優の名前です。私もあなたも、しっかり頭に叩き込んでおきましょう。

まあしかし、外国の方の名前の読み方、および発音の仕方、それを日本語で表記する難しさはもどかしい限りです。原語での発音ですら人によって異なる曖昧さだし、それを日本語にするのなら尚更ね。ただ、この「12 Years A Slave」でだって、誘拐されたソロモンが無理矢理アメリカ南部に連れてこられた時、彼のアイデンティティ消滅を最初に促した出来事が、“ソロモン”という生まれたときから持っている彼自身の名前を剥奪されることでした。それを思うと、名前というのは、ただ単に他の人間と自分とを区別するために便宜上つけられたものなどではなく、れっきとした自分自身のアイデンティティの証なのだと分かります。その名前を間違えたり、読み方を誤ったりするのは、その人の存在そのものを軽視しているととられても仕方がないですよね。

NYFF51: Alfre Woodard | "12 Years A Slave" Red Carpet

とても60代とは信じられぬ美貌のアルフレ・ウッダードのレッド・カーペット。

NYFF51: Paul Dano | "12 Years A Slave" Red Carpet

結局「ルビー・スパークス」もまだ観てないな…。ポール・ダノのレッド・カーペット。

NYFF51: Lupita Nyong'o | "12 Years A Slave" Red Carpet

期待の新進女優となったルピタ・ニョンゴのレッド・カーペット。

NYFF51: John Ridley | "12 Years A Slave" Red Carpet

脚色を担当し、製作総指揮として作品にも関わったジョン・リドリーのレッド・カーペット。


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「12 Years A Slave」は賞レース云々だけではなく、おそらく2013年度の映画界のトピックの一つになるのは間違いないと思っています。いろいろな意味でね。そして映画の技術的な側面(デジタルであるとか3Dであるとか)におけるトピックは、「ゼロ・グラヴィティ」でしょう。

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70年代にはテレビ・ドラマ「ルーツ」がありました。
そして昨年は、クウェンティン・タランティーノ監督が独自の美学でもって西部劇の体裁で奴隷制度の理不尽さを世に問うた「ジャンゴ 繋がれざる者」が大ヒットしました。
そして今年は、満を持してマックィーン監督が撮りあげた「12 Years A Slave」が登場。

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タランティーノがライフルと拳銃というファンタジーにくるんで開いた、“映画によるアメリカ史の恥部の見直し”作業への扉は、ハリウッドではアウトサイダーであるマックィーン監督によって大陸間弾道弾ミサイルで爆破され、世界中の観客に向けて一気に開かれました。


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ニューヨーク映画祭で今作が披露された際、19世紀の黒人ニューヨーカーだったソロモン・ノーサップに敬意を表し、今もニューヨークで暮らすソロモンの子孫が上映会場に招待されたそうです。この作品には、正視に耐えぬほどの人間の残虐性も、オブラートに包んだりせず克明に描写されます。…余談ですが、北米で初めてこの作品が上映されたテルライド映画祭で、自身も観客と一緒に初めて作品を通して観たマイケル・ファスベンダーは、自分が演じたエップスのあまりの鬼畜ぶりにショックを受けてしまったとか。上映後に行われたQ&Aでファスが言葉少なだったのは、そのショックがあまりに大きくて話をするような心境ではなかったからだそうです。
プロの俳優ですらそんな心理状態に陥るのですから、映像でそれを見せられるソロモンの子孫の方々がどのように心を痛められたか、私には言葉にできません。しかし、“奴隷制度”は今も終わっていない上に、今後は体裁を変えてより卑劣な行動に人間を駆り立てていくのだと考える以上、この作品が現在の世に問うものの大きさは計り知れないと信じます。

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ニューヨーク映画祭では、今年の注目作品と同時に、過去の作品へオマージュを捧げるイベントがあったり、優れた功績を残した映画人を称える特別企画もあったり、宣伝に金をかけられず、世に埋もれがちなインディペンデント作品に光を当てたり…と、映画のいろいろな側面を学びたい、目撃したいと願う映画好きには垂涎モノの、大変に充実した内容の映画祭です。カンヌのような華やかさ、あるいはトロントのような規模にはちょっぴり欠けるかもしれませんが、映画産業を守ることはすなわち、映画の歴史と現在、そして未来を見守る行為に他ならないという一貫した姿勢には、本当に頭を垂れるしかありませんね。

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そんな映画祭だからこそ、マックィーン監督も、今作がここで高く評価されたことには、また特別な意味があると語ったのでしょう。

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「12 Years A Slave」は10月8日にプレミア上映が行われました。レッド・カーペットに立ったのは、マックィーン監督、チュウィテル・エジオフォール、ファス、ルピタ・ニョンゴ、アルフレ・ウッダード、ポール・ダノ、サラ・ポールソンなど。

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ポール・ダノ君も出席してくれて嬉しい限り。彼は映画では情緒不安定気味のJohn Tibeatsという青年を演じ、フィーチャレット等ではソロモンに辛くあたるようなシーンもあったのですが、レッド・カーペットではもちろん皆と和気藹々とした様子でした。

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今作でキャリアを大きく前進させそうなチュウィテルとルピタちゃん。

監督、キャストたちがそれぞれ、カメラに向かって笑顔を向ける中…

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さりげなくアルフレ・ウッダード姐さんに密着する怪しい男が1名…

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鼻の下を伸ばしてニヤケきったこの男、誰かと思えば、共演する黒人女優だけでなく、黒人の美女アスリートやら何やらかにやら、とにかくブラック・ビューティーと恋に落ちまくることで有名なマイケル・ファスベンダーさんでした。

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アルフレ姐さんは劇中で、黒人でありながら農場主の愛人となり、女主人としての地位を獲得している特異な役どころでした。それも納得のこの艶やかさよ。今年61歳におなりになるとは到底信じられませんな。黒人美女と一緒だと、条件反射的にフェロモン駄々漏れになるファス、姐さんの背後でやたらセクシー光線を放っておりましたとさ(笑)。

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先程の集合写真でも、アルフレ姐さんの手をがっちりホールドしていましたね。

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まだ新人のルピタちゃんを、ファスの毒牙から守るための対策かなにか知りませんが(笑)、アルフレ姐さんという屈強な対ファス防護壁は完璧に使命を果たしている模様です。

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まあ最後は、長年の戦友同士の2ショットで〆ましょうか。

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いい笑顔だ、マックィーン監督。

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主演のチュウィテルとファス、マックィーン監督、ソロモン・ノーサップの手記を脚色したジョン・リドリー。

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劇中では徹底的に対立する敵同士を演じたチュウィテルとファス。

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じぃーっとこちらを見つめられるとちいとばか照れてしまう、向かって左側のチュウィテル。クリクリしたつぶらな瞳だと思いませんか(笑)?

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ファス「…あのさー、あんま言いたかないんだけどさー、そろそろパーティーの時間だから、僕抜けていいかなー」
チュウィテル「ダメー。僕はまだここでニコニコしてたいもん」
ファス「…えぇぇぇー…」

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さて、レッド・カーペットではお姿を見せてくれなくて、館長を心底がっかりさせたポール・ジアマッティ。「12 Years A Slave」では小悪党の奴隷商人を憎々しげに演じておりましたが、無礼講の席では超ご機嫌でした♪

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年上の先輩俳優と一緒だと、今度は可愛い光線を発射し始めるちゃっかり者のファス。

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ジアマッティ氏と一緒のファスの背後で、ふわふわのワンコ尻尾が思いっきり振られているのが見えるようですよ(笑)。

NYFF51: "12 Years a Slave" Press Conference | Steve McQueen
shared from Film Society of Lincoln Center
NY映画祭では、マックィーン監督が単独でプレス・カンファレンスに臨みました。でもどちらかというと、司会進行の方と監督2人で交わされるトークショーといった趣きです。

NYFF51: "12 Years a Slave" Q&A | Steve McQueen + Cast
shared from Film Society of Lincoln Center
そしてこちらが、同じくNY映画祭で監督と主要キャストが勢ぞろいしたQ&Aの模様です。何となく、こちらの方が記者会見ぽい雰囲気ですが(笑)、NY映画祭では、とにかく映画人とのディスカッションを盛んに行うので、プレカンとかQ&Aとかといった体裁は関係なく、いつでもどこでも、監督だけではなくキャスト陣も交えて、作品について徹底的にディスカッションするのだということです。

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