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zoom RSS トレーラー祭り。―「悪の法則 The Counselor」「Thor:The Dark World」

<<   作成日時 : 2013/08/08 18:40   >>

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追記完了。

昨日は、様々な話題作が一斉に新しいトレーラーを発表した一日になったようですね。リドリー・スコット監督の新作サスペンス「悪の法則 The Counselor」も、作品の内容に一歩踏み込んだ雰囲気の新しいトレーラーが出ましたし、みんな大好きマーベル・コミックから生まれたヒーロー映画「マイティ・ソー」(2011年)の待望の続編「Thor: The Dark World」の2本目のトレーラーがついに解禁。こちらも、顔見世程度だった1本目のトレーラーに比べ、物語のアウトラインが一層理解できるような内容でした。


“The Counselor” - Official Trailer

キーワードは、マイケル・ファスベンダー演じる“カウンセラー”の婚約者役のペネロペ・クルスが問いかける、“Have you been bad?”という台詞であるようですね。

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弁護士の肩書きを持つにもかかわらず、真っ当な弁護士ライフに嫌気が差したか魔が差したか、あるいは大金に目が眩んだか。見るからにまともな稼業に就いていなさそうなブラッド・ピットを相棒に、ドラッグ取引の“カウンセラー”役を演じるようになったファス。

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もちろん相手にするのは、ヤバイ裏稼業にどっぷり漬かった連中ばかり。

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どう考えてもまともな弁護士の手に負えるような世界ではないでしょう。ずるずると犯罪社会に足を取られて闇に沈んでいくファス弁護士は、自分自身はおろかフィアンセの身の上までも危険に晒してしまいます。為す術もなく破滅していく男を、被虐的な役柄を演じさせたら異常に輝くファスベンダーが熱演。

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今作の脚本は、作家コーマック・マッカーシー(著作「ノーカントリー」がコーエン兄弟によって映画化され、殺人鬼アントン・シガーを熱演したハビエル・バルデムがオスカーを受賞)が初めて映画の脚本に挑戦したというもの。現在の文学界屈指のストーリーテラーの手による処女脚本は、プロット、語り口の巧さにおいて抜群の精度を誇っていると、映画本編がお披露目される前から話題になっていました。トレーラーを見る限り、その前評判は信用していいようにも感じますが、はてさて。

フィアンセが放つ“あなたは根っからのワルだったのか、それともそうではないのか?”という問いかけは、結局、善悪の曖昧な彼岸をついうっかり踏み越えてしまったファス弁護士のような“普通の人々”全般に対して向けられたものだと思います。「ノーカントリー」でも、根っからの善人ではないけれど、たまには羽目を外すぐらいの悪さはするような、まあどこにでもいそうなごく普通の人間が、思いもかけない不運によってどんどん破滅の蜘蛛の糸に絡めとられていく様を描いていました。あるいは「ザ・ロード」では、息子を守るためにあえて良心を捨てて夜叉になった父親が登場します。善人でも悪人でもない人間が、運命のいたずらで奈落に落ちていくというコーマック・マッカーシー作品独特のテーマは、この「悪の法則」でも健在だといえるでしょうね。

「悪の法則 The Counselor」は本国アメリカで10月25日に劇場公開です。


“Thor: The Dark World” Official Trailer HD

マーベル社社長のケヴィン・フィーグによると、マーベル・ユニバースを体現する一連のマーベル・ヒーロー映画の製作プランは2021年まで決定しているとか。…では、2012年の大ヒット映画となった「アベンジャーズ」も、2021年までずっと続くっていうことかな(笑)?すごいな(笑)。「アベンジャーズ」第1作目でメイン・キャラクターを演じた俳優さんたち、その頃には皆さん中年、熟年世代に突入しておられると思いますが、加齢によるその辺りの避け難い問題はどう解決するおつもりなのか、そこも注目です。

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「マイティ・ソー」第1作目は、シェークスピア俳優としても映画監督としても名高いサー・ケネス・ブラナーのメガホンになる作品でした。元々原作コミックが北欧神話を下敷きにしていることもあり、またブラナー監督のドラマティックな演出によって、他のマーベル・コミック映画とはちょっと毛色の異なる作品に仕上がりました。第2作目ではテレビ・シリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」の監督としても知られるアラン・テイラー監督にスイッチしましたが、この人選変更は良い方向に作用しているのではないかと思いますよ。

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「アベンジャーズ」で地球征服に失敗したロキは、この作品ではキーパーソンとして活躍します。

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大変迷惑なことに、またしても地球に新たなる敵の脅威が襲い掛かります。

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その災厄の名は“マレキス”。

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オーディンですら手をこまねくしかない強大な敵が、彼が束ねる9つの世界を再び闇で覆い尽くさんと暗躍します。ヒーローとして、そして次期王者として成長したソーは、なんとかして打開策を見つけようと奔走。マレキスの暗躍の鍵を握るのが、なんと一天文学者に過ぎないジェーンだと分かったものだから、ソーの焦りも尚更。前作では、クワガタみたいな兜が邪魔して顔がよく見えなかったヘイムダルも、兜を脱いで渋い横顔を見せてくれます。

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結局は、ロキのみが知る暗黒パワーを何とか稼動させるしか方法がないという結論に達し、ソーはロキを牢獄から開放します。しかし、アスガルドで反乱を起こし、挙句チタウリと組んで地球を攻め滅ぼそうとした前科のあるロキは、アスガルドの誰にも信用されず、相変わらず孤立無援で天涯孤独なまま。

…前作を観た時も感じたのですが、このシリーズではロキは最初から周囲の誰にも理解されず、最初からなぜか“お前は悪だ”と烙印を押されてしまっているキャラクターです。なぜ?ソーというヒーローを引き立たせるための方便でしょうか?“なぜそうなったのか”ということがストーリーの中できちんと説明されないために、ソーのヒロイックな側面や内面の成長も、言葉は悪いですが薄っぺらい表現に留まっているように思えてなりません。私にとっては、そこが一番歯がゆい部分ですね。キャラクターを大勢出しすぎて、彼らの顔を映すだけで精一杯だというのなら、ウォリアーズ・スリーを1人にするとかしてでも、各人物の心理に沿った表現を入れて欲しいもんですわ(笑)。

第2作目でもロキの複雑な内面に触れることなく、“こいつはクレイジーだ”という単純な論理で話が進んでいくのだとしたら、私にとってはこの「マイティ・ソー」という作品は益々縁遠くなってしまうでしょうね。

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シフには“裏切ったらアタイがアンタを殺るからね”と剣を突きつけられ…

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もう一人のキーパーソンとなるジェーン(ナタリー・ブラックスワン・ポートマン)には、初お目見えして早々、渾身のビンタを喰らい…

…信用されないにも程があるロキ(貰い泣)。

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しかし、よく見ると暗黒版テレタビーズのようなルックスのダークエルフ、マレキスに率いられた暗黒殺戮軍団は容赦なくアスガルドの面々に襲い掛かってきます。…余談ですが、素顔の全く分からないフル特殊メイクのマレキス、実は英国の実力派俳優クリストファー・エクルストン(「ドクター・フー」でドクターを演じたこともあるので、そちらでご記憶の方も多いと思います)が演じております。前作のフル特殊メイク・キャラ、ラウフェイにはコルム・フィオーレがキャスティングされていまして、“あんなメイクになるんだったら、わざわざコルムに演じさせる必要ねーじゃんよ!”と、映画を観ながら脱力した覚えがございますの(笑)。…あれですか、マーヴェルさん…というか、スタン・リーよ、あんた英国の映画や俳優、ひょっとしたら英国文化全般を嫌っているだろ。「アベンジャーズ」でも、トニー・スタークにさんざっぱらシェークスピアを馬鹿にする台詞をしゃべらせてたもんね(笑)。顔が見えないフルメイク・キャラは英国俳優に演じさせるという風潮を伝統にしてしまわないように、お願いしたいものです。

ちなみに、クリストファー・エクルストン氏の素顔が見たいという方は、テレンス・スタンプ先生が歌うことで話題になった映画「アンコール!」で、そのスタンプ氏の息子に扮していますので、映画館で確認なさってみてください。出番は少ないですが、クリスはめっちゃ格好いいです。作業服とジーンズとごっついブーツがトレードマークの、ワーキング・クラスの男をごく自然に演じておられますよ。お互いに素直になれない父と息子の、不器用極まる交流が印象的でした。

マレキスの【9つの世界を全て暗黒にしちゃおう】キャンペーン、果たして成功するのか否か。ロキは自身の罪の購いをどのような形で行うのか、そして、人間ならざる世界につれてこられたジェーンは、人間の女の細腕で一体何ができるのか、きゃーきゃー叫んで逃げ惑うばかりなのか、本編公開に期待は高まるばかりです。

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トレーラーを見ての印象は、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのようなリアル系ファンタジー映画の路線と、原作コミックのちょいと軽めのコミカル・テイストを両方受け継いだようです。セットのイメージや背景の色合いなどは全体的にダークにシックになり、私自身は、どこもかしこもキラキラ輝いていた印象の第1作目よりも好きだな。次の「アベンジャーズ」にもつながっていくお話になるのかどうかは分かりませんが、本編の到来が待ち遠しいですねえ。


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