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zoom RSS NY映画批評家協会賞とナショナル・ボード・オブ・レビュー

<<   作成日時 : 2012/12/07 11:38   >>

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もうすぐ2012年も終わりを迎えようとしています。今年も世界中で悲喜こもごも様々なことが起こり、慌しい一年間だったように思います。映画界でもいろんなことがありました。映画賞レースが始まり、映画界も2012年度を振り返ろうかという雰囲気になっておりますね。

それではまず、2012年に公開された映画の中で話題になった作品のトレーラーを抜粋し、上手いこと繋いだマッシュアップ動画をご覧下され。この約7分弱の動画を見れば、2012年度映画界の大体の傾向が分かったような気にさせられますよ(笑)。

2012 Movie Trailer Mashup



映画界の一年間は、各映画賞の発表で締めくくられます。もちろん、その中でも最大のイベントはアカデミー賞であるわけですが、そのオスカーの前哨戦といわれる、各映画賞の受賞作品及び受賞者の発表が既に始まっております。先だっては、ニューヨーク映画批評家協会賞と、オスカーの選考に影響を与えているナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の受賞結果が発表されました。


ニューヨーク映画批評家協会賞 NY Film Critics Circle Awards

・最優秀作品賞 Best Picture: 「ゼロ・ダーク・サーティ Zero Dark Thirty」(2月15日日本公開)
・最優秀主演男優賞 Best Actor: ダニエル・デイ=ルイス Daniel Day-Lewis, 「リンカーン Lincoln」(4月19日日本公開)
・最優秀主演女優賞 Best Actress: レイチェル・ワイズ Rachel Weisz, 「The Deep Blue Sea」
・最優秀監督賞 Best Director: キャスリン・ビグロー Kathryn Bigelow, 「ゼロ・ダーク・サーティ Zero Dark Thirty」
・最優秀脚色賞 Best Screenplay: トニー・クシュナー Tony Kushner, 「リンカーン Lincoln」
・最優秀助演男優賞 Best Supporting Actor: マシュー・マコノヒー Matthew McConaughey, 「Magic Mike」 and 「Bernie」
・最優秀助演女優賞 Best Supporting Actress: サリー・フィールド Sally Field, 「リンカーン Lincoln」
・最優秀アニメーション映画賞 Best Animated Film: 「フランケンウィニー Frankenweenie」
・最優秀撮影賞 Best Cinematographer: グレイグ・フレイザー Greig Fraser, 「ゼロ・ダーク・サーティ Zero Dark Thirty」
・最優秀処女作品賞 Best First Film: 「How to Survive a Plague」
・最優秀外国語映画賞 Best Foreign Film: 「愛、アムール Amour」(3月9日日本公開)
・最優秀新人監督賞 Best New Director
・最優秀ドキュメンタリー映画賞 Best Non-Fiction Film (Documentary): 「The Central Park Five」
・特別賞Special Award


2012年度ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 The National Board of Review Awards

・2012年度最優秀作品賞: 「ゼロ・ダーク・サーティ Zero Dark Thirty」
・最優秀監督賞 Best Director: キャスリン・ビグロー Kathryn Bigelow, 「ゼロ・ダーク・サーティ Zero Dark Thirty」
・最優秀男優賞 Best Actor: ブラッドリー・クーパー Bradley Cooper, 「世界にひとつのプレイブック Silver Linings Playbook」(2月22日日本公開
・最優秀女優賞 Best Actress: ジェシカ・チャステイン Jessica Chastain, 「ゼロ・ダーク・サーティ Zero Dark Thirty」
・最優秀助演男優賞 Best Supporting Actor: レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio, 「ジャンゴ 繋がれざる者 Django Unchained」(3月1日日本公開)
・最優秀助演女優賞 Best Supporting Actress: アン・ダウド Ann Dowd, 「Compliance」
・最優秀オリジナル脚本賞 Best Original Screenplay: リアン・ジョンソン Rian Johnson, 「ルーパー Looper」
・最優秀脚色賞 Best Adapted Screenplay: デヴィッド・O・ラッセル David O. Russell, 「世界にひとつのプレイブック Silver Linings Playbook」
・最優秀アニメーション映画 Best Animated Feature: 「Wreck-It Ralph」
・特別功労賞 Special Achievement in Filmmaking: ベン・アフレック Ben Affleck, 「アルゴ Argo」
・新人男優賞 Breakthrough Actor: トム・ホランド Tom Holland, 「The Impossible」
・新人女優賞 Breakthrough Actress: Quvenzhané Wallis 「Beasts of The Southern Wild」
・最優秀新人監督賞 Best Directorial Debut: Benh Zeitlin, 「Beasts of The Southern Wild」
・最優秀外国語映画賞 Best Foreign Language Film: 「愛、アムール Amour」
・最優秀ドキュメンタリー映画賞 Best Documentary: 「シュガーマン 奇跡に愛された男 Searching For Sugarman」(2013年春日本公開)
・ウィリアム・K・エヴァーソン映画史賞 William K. Everson Film History Award: 「50 Years of Bond Films」
・最優秀アンサンブル賞 Best Ensemble: 「レ・ミゼラブル LES MISÉRABLES」
・スポットライト賞 Spotlight Award: ジョン・グッドマン John Goodman (「アルゴ Argo」, 「フライト Flight」, 「Paranorman」, 「人生の特等席 Trouble With The Curve」)
・NBR Freedom of Expression Award: 「Cemtral Park Five」
・NBR Freedom of Expression Award: 「Promised Land」


正直な話ね、この受賞結果だけ見せられても、2012年度の映画界の傾向と対策、及びオスカーの予想をしようとしたって分かるわきゃありません。私はただのしがない一般人ですから、日本で公開されてもいない作品を評価するなんて無理。ただ、気になる点を一つ挙げるとしたら、ハリウッドはひょっとしたら今現在、これまで以上に強い愛国主義的で保守的な風潮になっているのかもしれないということですかね。

ニューヨーク映画批評家協会賞も、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞も、今年度のオスカー選考にいったいどれだけの影響力があるのか、実際のところは定かではありません。しかしながら、両映画賞で申し合わせたように、キャスリン・ビグロー監督によるオサマ・ビン・ラディン暗殺計画を取り上げた作品「Zero Dark Thirty」が“2012年度のベスト作品!!”と持ち上げられている状況に、はっきり申し上げて、きなくさいというか生臭いというか不吉な予感を覚えるのですよ。

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ビグロー監督は、女性の映画監督として史上初めてオスカーを獲得した(ジェレミー・レナー主演「ハートロッカー」。レナーもオスカーにノミネートされた)、映画史における最重要人物であることは間違いありません。それに、ビグロー監督のサスペンス描写の上手さや、リスクに臆せず、ハードな描写を躊躇なくスクリーンに叩きつける画力、俳優陣を大変魅力的に見せる演出手腕など、彼女の高い才能は疑うべくもありません。私も、「ハートロッカー」で描かれた、戦場における狂気とスリルの交錯する迫力には圧倒されましたもの。しかし、割と無邪気にアメリカのヒロイズムを、マッチョイズムを称賛している様子には、ちょっぴりしらけたというのもあったんですよね。難しいところです。

画像

それなのに、今度の彼女の作品では、アメリカが極秘裏にオサマ・ビン・ラディンを暗殺した一件について描いたもの。実話ベース映画。私は、オサマ・ビン・ラディンが暗殺されたニュースが飛び交った際の、特にアメリカ人の異様な熱狂ぶりに、背筋がゾッとする思いをした人間です。この行為が正しかったのかどうかなんて、私には分かりません。でも、アメリカの世論が“悪をやっつけたぞ!万歳!アメリカ万歳!”という雄叫びに埋め尽くされ、自国の行き過ぎた行為を憂える、一部の冷静な意見がかき消されてしまったあの状況は、集団ヒステリーと呼ぶにふさわしいものだったと思っています。そんな事件を、ビグロー監督が客観的な立場で冷静に描くことが、果たしてできるのだろうかなあ…。この事件は、非常に非常にデリケートな側面を持っていますから、ビグロー監督の描き方によっては、酷い内容にもなってしまうでしょう。
…でもまあ、映画と政治を一緒くたにしてはいけませんよね。先だっての「アルゴ」でもそうでしたが、アメリカ式オプティズムを頭から否定してしまっては、結局、これら実話ベースのポリティカル・サスペンス映画群は存在意義をなくしてしまいます。映画はしょせん映画に過ぎず、ぶっちゃけた話、面白けりゃ全て許されるものなんですわいね。ビグロー監督の問題作(多分)「ゼロ・ダーク・サーティ」は既に日本公開も決定しております。本編を鑑賞してから、内容について考えることにしましょう。

それにね、私のこんな違和感なぞ、大勢には1ミクロンも影響しやしません(笑)。世論はいつだって、ひときわ大きな声を張り上げる意見に与するものですからさ。


そんなこんなで、オスカーをゴールとする映画賞レースは始まったばかり。これからどんな作品が取り沙汰されるか分かりません。映画界の今後の動向を見守っていましょう。


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