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zoom RSS デヴィッド・クローネンバーグ師匠の近況あれこれ。

<<   作成日時 : 2012/08/23 15:24   >>

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わが師匠ことデヴィッド・クローネンバーグ監督の身辺について、ちょこちょことニュースが挙がっているので、自分のためにまとめてみます。


まずは大変残念なニュースから。

2008年に製作・公開された、師匠初のカナダ外ロケ完全アウェイ製作映画「イースタン・プロミス Eastern Promises」の続編企画が、今年の秋口から実際に撮影に入るといわれていたにもかかわらず、ポシャってしまったということです(号泣)。主役ニコライを演じたヴィゴ・モーテンセンの演技者としての魅力を、余すところなく伝えていた屈折サスペンス・ノワール「イースタン・プロミス」。ヴィゴは初のオスカーノミニーを得て、作品の認知度アップに貢献してくれました。まあ、そういう“ボーナス”がなくとも、完成した作品を観たわたくしめは、師匠が完全に新境地を切り開いたと確信、製作スタジオで進行していた続編企画の噂を耳にしたときには、嬉し涙に暮れたものです。

北米での興行成績だけを見れば確かに、続編にGOサインを出せるほどではないことは分かります。けれども、今や映画市場もグローバル化が進み、世界中での興行成績の合算で、作品の市場価値を計る風潮になりつつあります。「イースタン・プロミス」も、世界中で挙げてきた興行成績を合わせれば、赤字を出す作品では決してなかったはずなのに。
製作元は、フォーカス・フィーチャーズというインディペンデント系の作品に取り組む会社です。まあ確かに、メジャーの製作会社に比べれば圧倒的に資金力が弱く、一つの作品の損失がその後の会社経営にまで大きく響いてくる事実は否めません。フォーカスは確か「裏切りのサーカス」の製作にも噛んでいたはずですが、世界的な不況がエンターテイメント業界にも影を落としている現在、独立系の製作会社は軒並み厳しい経営を強いられているわけなんですねえ。ああ、悲しい。貧乏って残酷。金がないって悲しい。利益が出ないって辛い。

貧〜しさに〜負けた〜♪いいえ、不況に〜負けた〜♪

続編には、ヴァンサン・カッセルもヴィゴも出演する予定であったので、本当に残念で仕方がありません。


もう一つは、傾国甚だしい映画界に比べ、今のところはある程度安定した成長(それでも最近では自慢の成長曲線も下降気味ではあるけれど)を見せるテレビ界における師匠ニュース。

師匠とテレビの関係って、映画界で活躍するようになる前に撮った何本かの短編ホラー・ドラマや、何本かのコマーシャル・フィルム、師匠の趣味であるところの(笑)クルマ関連のドキュメンタリーとか、その程度だった気がします。ですが、映画界の優れた人材の流入によって、一昔前より格段に高品質高性能となったテレビドラマ界隈では、莫大な需要(世界中に無数に存在する視聴者)と、潤沢に使える“時間”という利点に惹かれる優秀な映画人達が、こぞって新しいドラマを作り続けています。クローネンバーグ師匠もまた、この流れに身を置くことになりそうですね。

テレビ業界も、いろいろなジャンル、パターンの作品群が大量に生産されているところですが、やっぱりホラー系の作品は数が少ないという現状です。師匠がサム・ライミと共同で「ナイフマン Knifeman」というテレビ・シリーズを手がけることになったのも、まあごく自然な流れであったのかも。「ナイフマン Knifeman」の当館内解説記事はこちら
そしてこのほど、今シリーズの主役“ナイフマン”こと解剖医ジョン・ハンターを演じる役者が、正式にアナウンスされました。熱心なファンの願いも虚しく、放映打ち切りが決定したテレビ・シリーズ「ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間」で主演していたティム・ロスです。

GOOD JOB、師匠(力瘤)!

ティム・ロスはゲイリー・オールドマンと並んで、二大“小動物系ルックス演技派俳優”(笑)なのです。高潔な善も姑息な悪も、きわめて自然に表現できる変幻自在のオーラの持ち主。彼こそ、非常にクローネンバーグ的な演技者であり、ジョン・ハンターという善悪の彼岸を複雑に彷徨うキャラクターの屈折を、うまく体現してくれる役者でありましょう。このテレビドラマの仕上がりに、俄然興味が沸いてまいりましたよ!


最後に、来年日本でも劇場公開されることが決定している新作「コズモポリス Cosmopolis」について。ここでは、今後二度とこの映画に関する記事を書かないという約束でしたので、このサイトの記事を引用させていただきますね。作品に興味をお持ちの方は、ぜひ読んでみてください。

デヴィッド・クローネンバーグ監督を直撃!『トワイライト』シリーズのロバート・パティンソンと組んだ新作とは?―シネマトゥデイ

…なんというか、大変嬉しいです。かつて、You Tubeに挙げられていた「Cosmopolis」関連の動画にすさまじいバッシングのコメントを叩き込んでいたのは、ごく一部の人達だったことがよく分かりました。

映画に興味をもたれた方、主役を演じるロバート・パティンソン氏のファンの方々、もし可能ならば、やはりドン・デリーロの原作小説の方も読んでみてください。そうすることが、映画への理解を一層深めることになりますし、頭を使いながら字で綴られる世界を探索する経験は、何ものにも代えがたい財産にもなりますから。特に、若い世代の人たちに、ドン・デリーロの原作小説を紐解いていただきたいですね。

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