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zoom RSS 「ロボジー 」は最強。

<<   作成日時 : 2012/07/16 11:51   >>

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昨年暮れから今年にかけて映画日照りも甚だしい状態です。今年に入ってからも散々ぼやいているように、なにしろ、公開を心待ちにしていた作品の多くが“残念で賞”という状態。たっかい金を払って映画館に行っても、心躍る経験がめっきり減りました。

その代わりというかなんというか、あんまり期待せず家族と一緒に見に行ったような作品や、映画フリークなベテラン映画ウオッチャーの方々には一蹴されそうな(薄笑)geekな作品に、思わず心和んだり。

家族と一緒に、スーパー合体型シネコンに観に行った「ロボジー」も、そんな作品のひとつだったかなあ。あの、男の子達によるシンクロ・チームの活躍を描いた「ウォーターボーイズ」の矢口史靖監督の作品だそうです。私自身は、お恥ずかしいことに邦画(特に最近の邦画)については不勉強で、この矢口監督についても語る言葉を持ちません。ですが、「ロボジー」の常識の死角を突いたアイデア―人型ロボットの被り物の中にお爺ちゃんに入ってもらったら、そのカクカクした動き方が意外にもロボットそっくりだった(笑)―には、私は単純に笑わせていただきました。

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家電メーカー、木村電器の窓際社員、小林、太田、長井の3人は、人型二足歩行ロボットの完成を会社に迫られていた。エキスポに出品して企業広告を行うのが目的だ。ロボットの開発には本来、莫大な費用がかかるが、ワンマン社長は彼らに金も与えずロボットの完成だけを急がせる。ようやく完成にこぎつけた試作品1号“ニュー潮風”を不注意から壊してしまった3人は、ロボットの被り物の中に人間に入ってもらい、目前に迫ったエキスポを乗り切ろうと画策する。その人型ロボットの“代役”に選ばれたのは、定年で暇を持て余し、嫁にも先立たれて心寂しい思いをしていた鈴木重光(73歳)だった。ところが、何も知らずにロボットの被り物の中に入った鈴木老人の予想外の行動で、“ニュー潮風”は3人の想定外の注目を集めてしまう。さらには、大学でロボット工学を学ぶ葉子というロボット・オタク女子大生が“ニュー潮風”に付きまとい始める始末。日本のみならず世界からも注目を浴びる存在になった3人は、偽りの三日天下に有頂天になるが、次第に増長するようになった鈴木老人に振り回され、“ニュー潮風”の運命も変わっていく。


そこはかとなく可笑しい、要所要所で思わずクスッと笑ってしまうような、ほのぼの笑顔が絶えない作品でした。“ロボットの被り物の中におじいちゃんが入って動いて、それがインチキだとバレないなんて、んなわきゃねーだろー!”と呆れつつも、“いやいや、人間の思い込みなんて意外と単純なもんよ。実際にこういうことが起こったら、案外バレないもんかも知れん”と思い直してみたり(笑)。

現実の事象の盲点を突いた虚構作りが確信犯的で、それに驚いている間に、頑固なへそ曲がりじじいとおとぼけ3人組との人間関係の変化、それに伴う頑固じじいの心境の変化という“ドラマ”に引き込まれてしまいます。たとえ世間を欺くインチキの片棒を担ぐことになろうとも、個性的過ぎる登場人物それぞれに愛着を覚えるようになる頃には、すっかりこの奇想天外なお話のとりこになっていますね。そして、3人+じじいの微妙なバランス関係に波紋を広げることになる葉子の大暴れによって、物語がさらに展開し、いやおうなく怒涛のクライマックスになだれ込む語り口の上手さに、まんまと乗せられているわけです(笑)。

そう、口では憎まれ口を叩いても、可愛い孫にとっての“ヒーロー”になりたかった頑固爺ちゃんの願いが最後の最後に成就するクライマックスは、やっぱり目頭が熱くなるものでしてね。関係者皆を救うことになる爺ちゃん一生に一度の名演技が、他ならぬ目立ちたがり屋の彼の自己犠牲によって発露したというのも泣かせてくれます。この辺りの描写は、本編冒頭で示唆される鈴木爺ちゃんのワガママ三昧なキャラクターを踏まえると、なかなか感慨深いとも言えますね。一連の夢のような騒動が終わり、爺ちゃんには、再び単調で平凡な毎日が戻ってきました。でも“ニュー潮風”は、百戦錬磨の人生の達人に新たに“生き甲斐”と“誇り”を与えていました。老人の目の輝きが以前とはまるで違うのが印象的。幾つになっても、人間が人間らしく生きるためには、“自分は誰かの役に立っている”と感じることが必要なんですね。

なにせ、この映画の前に観たのが「ドラゴン・タトゥーの女」(デヴィッド・フィンチャー監督、上映時間158分。死にます)で、わたしゃ、頭の回線がオーバーヒートしてシューシュー煙吐いてた状態だったんですわ。なので、「ロボジー」の緩さはちょうどいい按配だったといえますかね。

私は好きですよ、こういうお話。

まあ中にはね、日本のロボット産業をバカにすんなーとか怒る人もいるかもしれませんけど。でも最後には、彼らはちゃんと、正真正銘本物のロボット2号機を自力で完成させたんだから、いいじゃないの。ストーリーのナンセンスさや、その居直ったような勢い(笑)に任せてごまかされた感のある細かい粗には、優しく目をつぶってあげましょうや。

映画「ロボジー」主題歌 MR. ROBOTO by 五十嵐信次郎とシルバー人材センター

本編が終わり、スタッフロールが流れる段になって、主役のロボジーを演じた(=中に入っていた・笑)五十嵐信次郎(=ミッキー・カーチス)が、スティクスの迷曲「Mr.ロボット」を熱唱するんですわ。“シルバー人材派遣会社の皆さん”と一緒に(笑)。個人的には、そこが一番嬉しかったし、大ウケしました。ひょっとしたら、この矢口監督、私と同年代かもしれない。

STYX - Mr. Roboto (music video) HQ

確かにこの曲の歌詞“I gotta secret”は、ロボジーにぴたりと当てはまる状況です(笑)。そら秘密にしとかないといかんし、“I'm not a hero!”と苦悩する部分も、本編でロボジーが置かれていた境遇そのもの。この「ロボジー」、ユルいコメディ映画ではありますが、伏線の張り方や細かい辻褄合わせには、妙なこだわりを感じたりします。なかなか上手く書けている脚本ではないかと思いました。



画像

画像は、シネコンが入っていた郊外型巨大スーパーの駐車場に書かれていたイタズラ書き。すごいな良亮、どういう風に最強なのかおばちゃんすごく気になるよ(笑)。


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