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zoom RSS お知らせいくつか。…「人生はビギナーズ」ちょっと下方修正。

<<   作成日時 : 2012/02/28 23:28   >>

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いくつかお詫びしなければいけないことがありますので、お知らせしておきます。

1.コメント欄、永久に閉じます。…多分、うちには最も必要ない機能だと思う…(笑)。

2.トラックバックの送受信もいたしません。すんまそん。

3.コメント欄を閉じる代わりに…ということで、連絡用に設置していたメールフォームですが、必要なしと判断しましたのでついに撤去。…要らんよね、これも。どうしても、私に連絡したい事があるんだという方は、のろしをあげるか伝書鳩でも飛ばしてください。あるいは糸電話でも可。能力のある人は、テレパシーを送ってくれてもいいですよ。←無理

4.それから、今後、私は他のブログ様において、コメントという形で発言することは一切ないと思います。もちろん皆さんの記事は、これまでどおり興味深く拝読させていただきます。今まで、コメントを介して交流をもってくださった方々、ありがとうございました!心から感謝しております。これからも、皆さんの健康とご多幸とご活躍をお祈りしていますからね!



映画に限らず、どんな芸術形態でも同じことがいえますが、初見時の感動が形を変えて長く続いていく作品と、初見時には読み取れなかった作品の真の力が、時間の経過に従って輝きを増すようなものと、逆に、初見時に感じた手ごたえが時間と共に尻すぼみに薄れていく、残念なパターンの作品がありますね。
映画のレビューを書くとき、長年培ってきた(つもりの・笑)勘に頼ることがほとんどであるわけですが、この“直感”というやつをどこまで信用してよいか、その見極めが実に難しい。まあ、もともとが直感なのだから、自分でコントロールできるものでもありませんしね。私の場合は、アンテナに引っかかった作品があれば、2度、3度と繰り返して観賞するようにしています。最初に感じた勘がドンピシャで当たっている場合と、残念ながら、そうでない場合があるからです。

「人生はビギナーズ」という作品を初めて観た時、セクシュアル・マイノリティというデリケートな問題が、ごく自然にドラマの中で取り上げられているという点において、好感を覚えました。私も多くの観客と同様、新たな人生の第一歩に踏み出す主人公の姿に、安堵に似た余韻を得たものでした。
この作品は、人生に臆病かつ不器用になってしまった息子と父親による、互いへの愛情のぎこちない再確認の物語であると同時に、肉親を失った主人公が彼らとの関係性を見つめなおし、自身のアイデンティティ再生に向けて立ち上がるまでを描くものでもあります。
過去と現在の時間軸を自由に行き来しながら、父親を失って途方に暮れ、新しい恋人アナの存在に当惑する主人公の様々な思考の流れを、コラージュのように張り巡らしてみせた面白い映画でした。監督と脚本を担当したマイク・ミルズ自身の体験を基にして作られた作品だそうです。長年セクシュアリティを隠して生きてきた男性の、短くも愛に満ちた晩年のシーンには、ゲイ・プライドに対する世間一般の感覚が、主人公の視線を通じて描かれており、そのあたりも興味深い部分であったのですね。

画像

画像は、映画館内に立てられていたこの作品の宣伝用の看板です。イラストレーターを生業とする主人公オリバーの描くマンガちっくなイラストを、一面に貼り広げたようなイメージ。オリバーの様々な感情の発露の瞬間を、感性の赴くままコラージュしたようなイメージは、ぱっと見には子供っぽく映るものの、皆それぞれに我がままで頑固者な男性キャラクター―オリバー然り、オリバーの父親然り―を語るには良い表現であったと思います。また、そんなバラバラだったイメージのピースが、最後にはジグゾーパズルのように、収まるべき位置に収まっていくのも、この作品らしいといえるでしょうね。

2月27日(日本時間)に開催されたオスカー授賞式で、オリバーの父ハルを演じたクリストファー・プラマーが最高齢受賞者となったのを見届けた後、2度目の「人生はビギナーズ Beginners」観賞に臨みました。ところがどうしたことか、うーん、初見時ほど、私は良い印象を持てなかったのであります。なぜ?

誰と出会っても、上手くいく気がしないんだ…

画像

「人生はビギナーズ Beginners」(2010年)
監督:マイク・ミルズ
脚本:マイク・ミルズ
撮影:キャスパー・タクセン
音楽:ロジャー・ネイル&デイヴ・パーマー&ブライアン・レイツェル
音楽監修: ロビン・アーダング
出演:ユアン・マクレガー(オリヴァー)
クリストファー・プラマー(ハル)
メラニー・ロラン(アナ)
ゴラン・ヴィシュニック(アンディ)他。

…きっとあれだ、時制を細かく移動しすぎたのが、かえって散漫な印象を強くしたのかもしれない。エピソードを事細かに刻みすぎ、そしてその断片を、気の向くままコラージュしすぎたかなあという気もします。なんというか、観る側のエモーションも、どのキャラクターのどの行動に向かって焦点を結んでいいのだか、分からなくなるんですよね。それが、ストーリーがただだらーっと流れていくだけ…のような感想を抱いてしまうのかも。

あともう一つ。長年セクシュアリティを隠して生きなければいけなかったお父さんの辛さは理解できますが、結婚してはいけなかった夫婦―同性愛の男と異性愛の女―の間に出来た子供の苦悩は一体どうなるの?愛情の冷め切った(というより元から無かった)寒々しい家庭で、絶えず両親の顔色を伺って生きなければいけなかった子供=オリバーの気持ちを、夫婦のどちらかでも、たとえ一瞬でも真剣に考えたことがあるのか?と問いたい。目の上のたんこぶだった嫁が亡くなり、お父さんは最後の時を思い通りに生きることができて満足だったと思います。“愛にあふれた家”の有様を息子オリバーに見せてやれたのだしね。でも、でもね。それが可能になったのは、理解のある息子オリバーが最期までそばにいてくれたからでしょ?もし、父親のセクシュアリティを受け入れることができなくて、息子が離れてしまっていたら、お父さんだって思い通りの最期を迎えることは出来なかったはずよ?

ねえ、オリバーが、“誰と出会っても上手くいく気がしない”人間になっちゃったのは、この両親の身勝手のせいだと思わん?そこまで考えると、なんだか初見のときに感じた好印象が醒めてしまったような気が…。腑に落ちないモヤモヤだけが胸に残ってしまいました。残念です。私はセクシュアル・マイノリティの側に立つ人間ですが、どんな形であれ、子供が犠牲になる展開は見ていてやはり嫌なものなんですよ。この作品を応援している方がたくさんいらっしゃるのは知っていますが、ごめんなさいね、褒めてあげられなくて。主義主張の志の高さと、映画そのものの出来は、また別次元のお話なんですよ。お父さんのカムアウトにまつわるエピソードか、もしくはオリバーの恋愛と再生のエピソードか、訴えたいテーマを一つに絞れば、もっと作品全体が引き締まったかもしれません。

…映画って難しいですねえ。

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