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zoom RSS 館長、シネマde歌舞伎に挑む。―「天守物語」

<<   作成日時 : 2012/01/29 12:01   >>

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今日は久し振りに街中まで出てきましたよ。お昼時なので、いつもの喫茶店で今日のプランを考えることに。

ちょうど今、よく利用するシネコンでシネマ歌舞伎シリーズを上映中。これは、坂東玉三郎氏が演出・主演した舞台を、映画館等で上映することを目的に、舞台と同時進行で撮影するという企画です。次の上映時間も、お昼ご飯を済ませた後に始まるものがありました。こりゃいいやということで、初めて映画館で歌舞伎の舞台観賞にチャレンジ。

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メトロポリタン・オペラのライブ・ビューイングといい、歌舞伎の舞台をスクリーンで再現するこのシネマ歌舞伎といい、普通なら時間の制約と経済的な足枷で、生のステージを観ることができない人間にとり、こうした新しい試みは本当にありがたいですね。

オペラや歌舞伎は敷居が高いから…と敬遠していた客層にも、このような形で広く門戸を開いていただければ、伝統芸術を理解して守る意欲も湧こうというものです。

さて本日の演目は、泉鏡花原作の名作「天守物語」です。

これまで様々な解釈を施され、何度も上演されてきたこの名戯曲を、希代の女形歌舞伎役者、坂東玉三郎氏の主演、演出で再現する舞台ですね。氏自身、歌舞伎に限らず、本来一期一会のものである舞台を後世に残す目的で、このシネマ歌舞伎という試みに挑んでおられると思います。楽しみですねぇ。

ちなみに現在、シネマ歌舞伎「天守物語」のお客さんの入りは凄いことになってます。年齢層が若干高めになるのは、まあいたし方ありませんでしょう。


歌舞伎という、日本を象徴する伝統芸術に、なぜ私達は苦手意識をもってしまうのか。

それは、歌舞伎が閉じられた世界であり、またおのずから変化を好まぬ世界であるために、現代の私達の価値観や思想と、いつの間にか乖離してしまったからだと思います。

坂東玉三郎氏が挑戦しておられる“シネマ歌舞伎”は、2次元の映像世界に3次元の舞台を焼き付ける試みです。本来奥行きを持つ舞台が、無理やり平面に収められてしまう独特の窮屈感は、確かに否めません。しかしながら、いつの間にか離れ離れになってしまった大衆の意識と歌舞伎の心を、多少強引にでも再び近づけるためには、非常に効果的な方法であると思います。

そして、今日見た「天守物語」は、玉三郎氏が目指す唯一無二の世界観が、既に歌舞伎というジャンルすら超えていることをよく理解できる作品でしたね。泉鏡花の描く“幻想”と玉三郎氏の体現する“幻想”が合体し、スクリーンを通じて観客の側まで静かに流れ出すような印象を受けました。

今まで歌舞伎に興味を持っていなかった若い人たちにも、ぜひ一度は観ておいて欲しいものですね。


……つづく。

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