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zoom RSS 「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコルMission: Impossible 4」

<<   作成日時 : 2016/06/03 11:26   >>

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トム・クルーズによる、“大冒険にも程がある”スパイ活劇「ミッション・インポッシブル」シリーズ。先日気がついたんですが、私、トムのこの大ヒット・シリーズを全作見ておりました。私自身は熱心なトム・クルーズのファンではないのですが、これだけはきちんと認めなくては。このシリーズの凄いところは、作品を重ねるごとにクオリティーが高くなっていくところです。シリーズものは大概が、その逆の運命を辿るものですのにね。これは、世界中が認めなくちゃならない点ですよ。

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このシリーズの最大の利点は、神経に負担のかからないスカッと楽しいエンタメ・アクション映画として、観賞できるところだと思います。ストーリーを動かす要素の中には、米露の隠然とした対立関係であるとか、根強いテロ問題といった深刻な世界情勢があるにせよ、映画そのものは基本的に、迫力満点のアクション映画だという基本を忠実に守っています。

下手に重くも説教臭くもならない。それが良いのです。

話は脇にそれますが、あの「ダークナイト The Dark Knight」(2008年)(クリストファー・ノーラン Christopher Nolan監督)以降、アメコミ映画やアクション映画、サスペンス映画等々、様々なジャンルの娯楽映画にも、現実で起こっている出来事や社会問題などを反映させたシリアスな色調を求める風潮が強まった気がします。リアル志向の娯楽映画というのはもちろん昔からあったわけですが、最近のリアル/ハード志向映画には、必要以上に深刻過ぎる傾向も若干あると感じますねえ。映画は総合芸術であり、またその時代の空気を反映する鏡だと、このブログでは口が酸っぱくなるほど繰り返していますので、最近の娯楽映画が揃って鬱を発症したような作風になるのも無理はありません。
ですがまあ、映画は同時にバランスが全てである芸術形態でもありましてね。暗くて深刻なストーリーであればそれでいいのかというと、そういうわけにもいきません。リアルさとエンターテイメントをバランス良く配した内容であれば、その映画は良い出来である場合が多いですね、経験から鑑みて。

この作品、ひいてはトムの「ミッション:インポッシブル」シリーズは、リアル&ハード&へヴィーさ加減と楽しいエンタメ加減のバランスがちょうど良かったのではないでしょうかね。

不可能なミッションを遂行するために、共に戦うスパイたちの抜群のチームワークとケミストリー、スパイにはつきもののワクワクするガジェット類、息を呑むアクションの連打、世界中を駆け巡る華麗な舞台背景。私達が送る日常生活からは180度かけ離れた世界が展開するからこそ、スクリーンが輝くスパイ・アクション映画です。それを踏まえた上での適度なリアル路線というのは、それはそれで良いと思いますよ。

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シリーズ第4作目となる今作では、トムのオレ様ぶりが抑えられていて感心しました。前作にも登場したハッカー、ベンジーをエージェントに昇格させて再登場させたり、前作のストーリーを引き継ぐキャラクター(第4作目以前にイーサン夫妻の護衛をしていたという人物)をキーパーソンとしたり、シリーズのストーリーを無理なく流すことにも腐心した内容でした。強い個性を持つメンバーそれぞれの活躍を満遍なく描き、イーサン・ハント一人が浮いてしまわないようにする配慮を感じましたね。イーサン、ウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナーが好演)、紅一点(でも生粋の武闘派・笑)ジェーン・カーター、そして作品のオアシス的存在ベンジーのバランスは、非常に良かったと思いますよ。肝心要の敵役ヘンドリクス(「ミレニアム」シリーズの渋いスウェーデン俳優ミカエル・ニクヴィスト)もイーサンに匹敵する難敵であり、この大風呂敷を最大限に広げたお話にも遜色ない見ごたえでしたものね。

全体的に大変楽しめたエンタメ作品ではあったのですが、ちょっと気になったのが演出の単調さ。「Mr.インクレディブル」「レミーのおいしいレストラン」のアニメ作品で名を成したブラッド・バード監督のメガホンですが、…うーん。初の実写でプレッシャーの大きいブロックバスターを任され(おまけにトムちんが見張ってるから・爆)、本来の力を発揮できなかったか?ストーリーは、ピンチ→イーサン発奮→チーム動く→ピンチ→イーサン発奮→チーム動く…∞の繰り返しに終始し、力技アクションのつるべ打ちに目を奪われていなかったら、途中でダレていたかもしれませんね。

イーサンに次ぐキャラクターであり、前作とリンクする人物でもあるブラントを演じたジェレミー・レナーは、今作で新たな魅力を見せてくれたと思います。過去に散々ネット上で見かけた意見なのですが(笑)、ズバリ“母性本能をくすぐる、ちょっぴりヘタレ気味の男”というキャラですね。オスカーにノミネートされた「ハートロッカー」の主人公のように、今まで彼が演じてきた“無鉄砲で向う見ず、ふてぶてしく男くさい野郎”というタイプとはまた違うキャラクター。どこか影を引き摺っていて繊細な一面もある人物を演じる彼を見るのは新鮮ですな。大きな目が一層際立つ今回の役柄で女性ファンを増やした彼は、この後マーベル作品に“ホークアイ”役で出演し、人気者になりました。

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さて、トムのプロデューサーとしての嗅覚の鋭さには、毎度大きな敬意を払っております。この作品でもプロデューサー(お目付け役)を兼任し、脇に渋くてバランスの良い配役を行っていました。前述した敵役のミカエル・ニクヴィスト然り、クレムリン爆破の犯人を追うロシアの刑事アナトリー・シディロフ役に、懐かしいウラジミール・マシコフ(「パパってなに?」での演技が強烈)をチョイスするなど、心憎い。マシコフについては、当館でも「パパってなに? The Thief」で取り上げていますので、興味のある方はどうぞ。こうした役者達の顔ぶれと、テンポのよいアンサンブル演技を見るだけでも、満足感を得られる作品でしょう。

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「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル Mission: Impossible Ghost Protocol」(2011年)
監督:ブラッド・バード Brad Bird
製作:トム・クルーズ&J・J・エイブラムス&ブライアン・バーク
脚本:アンドレ・ネメック&ジョシュ・アッペルバウム
原作:ブルース・ゲラー
撮影:ロバート・エルスウィット
音楽:マイケル・ジアッキーノ
テーマ・ソング:ラロ・シフリン
編集:ポール・ハーシュ
出演:トム・クルーズ
ポーラ・パットン
サイモン・ペグ
ジェレミー・レナー
ウラジミール・マシコフ
ジョシュ・ホロウェイ
アニル・カプール他。


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