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zoom RSS ハリウッドの人気者デヴィッド・クローネンバーグ監督について(笑)

<<   作成日時 : 2011/08/22 23:12   >>

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…とても自虐的なタイトルにしてみました(笑)。我が師、デヴィッド・クローネンバーグ監督の身辺がただいま慌しくなっておりまして。

ヴィゴ・モーテンセン、ミヒャエル・ファスベンダー、ヴァンサン・カッセルらクローネンバーグ好みの布陣を配した新作「A Dangerous Method」の、ヴェネチア国際映画祭におけるお披露目が数日後に迫っているため、館長の緊張もmaxに近づきつつあります。
笑い事ではなく、師匠が新しい作品を発表するたびに、師匠がとんでもない作品を完成させて世界をドン引きさせないか、本当に胃に穴が開きそうなほど苦悩するのですよ(私が)。師匠のアーティスティックな資質を認めてくださり、毎度毎度ハイリスクな役柄にチャレンジしてくださる素晴らしい俳優さんたちの勇気に、少なくとも批評面だけは報いることができるよう、神仏に祈る気持ちで一杯なのです(あくまでも私が)。興行的に大ヒット…という状況は、師匠の作品の傾向からして難しいですしね。
だって、今の師匠の作品って、正直な話、出演している俳優さんたちのファンの方々の熱いサポートを通じて、世界につながっていますもの。もちろん、昔からの師匠の信者もまだ健在だとは思いますが、現在の師匠への注目度の高さは、出演俳優への注目度の高さと正しく正比例しているでしょう。それは否定できない。私自身はこの状況を、師匠の創作活動の可能性が広がると、前向きに考えていますが。

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「A Dangerous Method」に関しても、北米配給を手掛ける会社がなかなか決まらず、ヴィゴやミヒャエル、ヴァンサンのファンの方々に顔向けできない(もちろん私が)時期がありました。最終的にSony Pictures Classicsが配給することに落ち着き、北米における劇場公開初日も11月23日に正式決定。映画祭初お披露目となるヴェネチアでも、9月2日に上映されることが決まったし、主要出演陣と師匠がレッド・カーペットに並ぶ姿がいよいよ現実のものとなります。
ここまでたどり着くのに随分時間がかかったような気もしますが、Sony Pictures Classicsは今作をオスカーに絡める内容だと判断したようです。現に今作は、ヴェネチアでのお披露目後も、今年10月6日から21日まで開催される第47回Chicago International Film Festival (CIFF)で上映される25作品の中に選出されていますし、New York Film Festivalではガラ上映作品に決定しています。「イースタン・プロミス」のときのように、出演する俳優陣のうちどなたかが賞レースにエントリーできるのでしょうかね。私としては、もちろん師匠自身が候補者リスト入りして欲しいとこっそり願っているわけなのですが…。
そんなこんなで、「A Dangerous Method」本編がきちんと陽の目をみるという第1段階を無事突破した今は、内容そのものへの評価作業という、これまた胃の腑を切り取られるがごときの(爆)試練が待っています。作品の全貌が明らかになってからが、師匠の忠実なる信者たちにとっては、これまた長い長い茨の道になるわけですよ。師匠を信じて出演してくださったスターの皆さんを失望させないためにも、「A Dangerous Method」が普遍的かつ深遠で挑戦的な内容でありますように。
今後、師匠も含め、作品関係者が宣活のためにメディアに露出するようになるでしょう。彼らがどのような発言をするのか知りませんが、ここであらためて念を押しておきます。これは、腐ってもデヴィッド・クローネンバーグの映画、お涙頂戴の感動作品路線だなんて、観客や頭の悪いアカデミー選考委員に媚びるような映画には、間違ってもなってはいないはずです。

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現在、あの「トワイライト」シリーズで一躍アイドルになったロバート・パティンソンと共に「Cosmopolis」を製作中の師匠ですが、どんなスターと組もうが、また、どんなモダーンな題材に取り組もうが、己の変態フェチ・スタンスを一切変えないのがクローネンバーグという男の生き様なのであります。ですから、相手が“あの”キーラ・ナイトレイであろうが、一切手加減せずに厳しい演出を彼女に課しているでしょう。師匠の「裸のランチ」に出演した女優ジュディ・デイヴィスは、かつて師匠をキチガイ呼ばわりしました。それぐらい、女優にとってクローネンバーグ映画に出ることは、心身ともに消耗する仕事なのです。おそらく今作でも、一般的にはキーラの“汚れ役”に話題が集中するのでしょうが、彼女の“リスクへの挑戦”だけではなく、映画の中で彼女の演技が“どのように機能しているのか”を、きちんと見極めて欲しいものです。多くの名匠と呼ばれる監督たちとはまた違った方法で、俳優の演技を別の次元に引き上げていく師匠独特の演出手腕を、観客の皆さんにはぜひ正しく評価していただきたいと願いますね。

どうも最近の師匠の作品群では、目先のショッキングなシーンや演出に目を奪われた一般の(笑)方々が大騒ぎしてくださるおかげで、デリケートな本質の部分への評価がすっ飛ばされている傾向にあります。メジャーなキャスト陣に恵まれた副作用なのかどうか、師匠の昔の作品なんぞ観たことも聞いたこともない人たちによって、師匠の作品像への印象が変えられてしまうことを、ちょっぴり悲しんでいる次第です…。


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