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zoom RSS 27クラブの会員の皆様へ―Keep on Rock'n Roll

<<   作成日時 : 2011/07/27 23:56   >>

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先日、英国の歌手エイミー・ワインハウスが遺体で発見されるという衝撃的なニュースが世界中を駆け巡りました。彼女が奇しくも27歳で死を迎えてしまったことで、いわゆる“27クラブ(27 Club)”の入会者がまた1人増えたというニュアンスの報道が多くなされていたように思います。音楽的才能に特別秀でているものの、いやむしろそのせいで破滅的な私生活を送り、やがては崩れ落ちるように死に至ってしまったと。

うーん、まあ確かにその通りなんですが。

エイミーの歌唱の才能は、私だって賛辞に値する素晴らしさであったと思います。皮肉にも、酒やドラッグ、その他様々なトラブルを抱えていたがために、彼女の声は悲壮感を強め、ぬるま湯のごとき現実世界の中に埋もれている本物の“リアル”を引き出していたのだと思います。それこそ、自らの身体をズタズタにして得た特別な何かが、聴く者の琴線に触れたのでしょう。彼女の声はソウルフルだとよく評されていましたが、自らの命と引き換えに手にしたその“何か”こそが、“ソウル”と呼ばれるものだったのでは。ならば、やはり“ソウル”とは何物にも換え難い、尊いものなのでしょうね。

でも、あのカート・コバーンの自殺が残した様々な波紋同様、やっぱり私自身はこの手の事件にはなんともいえない違和感を感じてしまいます。…年を食ったせいでしょうかね。





このAFPの記事中にあるように、“27クラブ”のミュージシャン達の死をことさら美化し、“伝説”に祭り上げようとするマスコミの風潮には、冷ややかな人も多かろうと思います。私もその1人。音楽に限らず、文学や絵画、映画でも、全ての素晴らしい作品が、なにも作者の命と引き換えに生み出されたわけではありません。中にはそのような名作もありますが、真にプロフェッショナルなアーティスト…つまり、自身の天賦の才能に甘んじることなく、さらにそれを研磨するために不断の努力を重ねる人…達の全ての力の結晶として、その多くが現出したのだと思います。

映画「ブラック・スワン」を観た時にも薄っすら感じたのですが、仮にあのような形で“完璧な”芸術を体現したとしても、それはたった一度きりの儚いもの。努力によって少しでも芸術の神に近づき、“完璧な”芸術を1度でも多く観客に提供しようと頑張るプロフェッショナルの姿とはちょっと違うように感じます。自らの才能の息の根を自ら止めるような行為を繰り返しながら、それこそが本物のアートに至る唯一の道だといわんばかりの認識は、申し訳ないけれども、私にはむしろ傲慢に感じられたのですね。

エイミーに限らず、27クラブの会員の皆さんにも、同じことが言えるのではないでしょうか。

もちろん、神から授かった才能はいつか神に返さねばなりません。どんなに才能豊かな人間でも、彼が人間である限り、才能の枯渇という現実からは逃れられませんから。才能が尽きる時というのはすなわち、それが芸術の神に返却されたことを意味するのです。それは致し方のないことでしょう。しかしながら、せっかく授かった才能を自分自身の怠惰で潰してしまうことに対しては、私は憤りを感じてしまうのですよ。

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もっともっと、こんなアルバムを世に送り出せる力があったかも知れないのに。彼女の才能の“返却期限”がいつなのか、そんなことは誰にも分かりません。27クラブの皆さんにやりきれない悲しみを覚えるのは、そんな忸怩たる思いのせいですね。

まだまだ生きていたいのに、不慮の出来事でこの世から切り離される人もいるかたわら、成功を収めながらも、自らの意思で奈落の底に飛び込む人もいる…。人間とは不思議な生き物です。


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