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zoom RSS 完結する輪―A Perfect Circle ...Part2

<<   作成日時 : 2016/01/12 07:30   >>

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いつかはきちんと書きたかったA Perfect Circleの音楽のこと。全てを網羅できたわけではありませんが、とりあえずここで一旦終了とさせていただきます。少しでもAPCの音楽に興味を持っていただければ幸いです。

中心人物であるメイナード・ジェームズ・キーナン氏自身は非常に活動範囲の広い人であり、様々なことに貪欲に取り組んでいくチャレンジ精神旺盛なミュージシャン。彼がいつまでもAPCにだけ関わってはいられないとわかっちゃいますが、彼らの音楽をこよなく愛している私のような人間は、いつかは再びAPCとして作品を発表してくれればよいな、と密かに願う次第です。そして、昨年からこっち、ついに再結成を果たしてライブもこなしたAPCですから、次はやはり新しいアルバムを…!と希望してしまいますね。

Thirteenth Step
Virgin Records Us
2003-08-29
A Perfect Circle

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『Thirteenth Step』
●収録曲
1. The Package
2. Weak And Powerless
3. The Noose
4. Blue
5. Vanishing
6. A Stranger
7. The Outsider
8. Crimes
9. The Nurse Who Loved Me
10. Pet
11. Lullaby
12. Gravity

デビュー・アルバム発売に伴うツアーがひと段落ついたAPCは、アルバムへの好評とバンドの続行を願うファンの希望を汲んで、次のアルバム制作を明言する。しかし、2000年から2002年にかけての期間は、Keenanが母体バンドToolの新作『Lateralus』のレコーディングとツアーに時間を取られてしまい、残されたAPCの方は、新作『Thirteenth Step』のレコーディング作業をKeenan抜きで進めることになった。この間に、バンドはメンバー・チェンジを余儀なくされる。女性ベーシストPaz Lenchantinは、ビリー・コーガンの新しいプロジェクトに参加するために脱退し、ギタリストTroy Van Leeuwenは、Queens of the Stone Ageをサポートするためにバンドを去った。それに伴い、2003年に新ベーシストとしてJeordie Whiteが加入し、一時的にDanny Lohnerがセカンド・ギタリストとなった。だが程なくしてLohnerは脱退してしまい、元スマッシング・パンプキンズのギタリスト、James Ihaが正式加入するに至った。メンバー・チェンジのすったもんだ、また肝心のボーカリストKeenan抜きの作曲作業という悪条件をものともせず、バンドは2003年9月に無事セカンド・アルバムをリリースした。

画像

さて。
この2枚目のアルバム『Thirteenth Step』こそが、私がいっとう愛しているAPCの名作アルバムであります。前作では、前半部分の楽曲の充実振りに比べ、後半部分の出来がよろしくなく、その点では不満の残る作品でした。ところが、APCのイメージメイカーであるMaynardを欠いた状態でサウンドが構築された今作、彼の不在を微塵も感じさせない見事なバランスを創造することに成功しています。

アメリカでの今作に対する評価も上々でした。前作が、あくまでもヘヴィ・ロックの系譜の上に連なるAPCサウンドを構築していたのに対し、このアルバムはもはや“ハードロック”というカテゴリすらもすり抜けてみせていますね。より繊細になって、行間の深まったサウンドと、侘び、寂びといった形容詞をつけたくなるような、枯淡の域に達した物悲しいメロディ。とてもじゃないですが、このバンドのメンツから連想できるサウンドとは思えない(失敬な・笑)美しさと空間的広がりとヘヴィネスの融合でもって、“APCらしさ”の真骨頂を表しました。
百聞は一見にしかず、とにかく実物を聴いていただくのが一番ではあります。緊張と弛緩が絶妙なタイミングで繰り返されるこのアルバム、全体を通して聴いてみると、最後の最後に鼓膜の奥にこのアルバムから受ける印象がおぼろげながら焦点を結んでいく感じがしますね。

トータルの印象は前述したようなものですが、個々の楽曲のメロディはそれぞれ個性的で、ひとつたりとも同じようなサウンドはありません。今作からシングルカットされた3曲…“Weak and Powerless”に代表される呪術的なイメージを持つリズミカルなサウンド、“The Outsider”のようなタイトなロックンロール、あるいは“Blue”では前作から引き継いだ広がりと奥行きを感じさせる不思議なサウンド…といった風に、独自の音世界が、APCというバンドの個性でひとつにまとめられているように思います。
全体的にゆったりめのリズムなのは前作同様なのですが、それが楽曲ごとに少しずつイメージを変えている点が面白い。例えば、今作中でやはりぴか一の名曲だと思われる“The Noose”では、物悲しいメロディが多重録音によって幾重にも広がっていく感覚と、最初は曖昧としていたリズムが、後半部分でしっかりと旋律を支えるようになっていく様子が、鳥肌が立つほどの美しさを生み出しています。なにか一音でも欠けても、また増えても、このような緊迫したサウンドは完成しなかっただろうと思いますね。そういう意味では、このアルバム全体が、奇跡的なバランスの上に成り立っているといえるでしょう。
音空間を自在に浮遊するメロディを、時に叙情的に、またあるときには情熱的に歌い上げたボーカリストMaynardにとっても、これはおそらく最高のパフォーマンスなのではないでしょうかね。このアルバムのバランスが成り立っているのは、ひとえに彼の歌声のおかげだと感じますもの。


“The Outsider” (live) Performed by A Perfect Circle
“The Outsider”をテレビ・ショウで演奏するバンド。Maynardのお茶目なヘアースタイルにも注目(笑)。あちこちアンテナが立っててラブリーです(大笑)。

アルバム・リリース後、バンドは2003年いっぱいアメリカ中をツアーして周り、翌2004年1月にはヨーロッパやオーストラリア、日本などでショウを行い(特に日本でのライブは、ファンの根強い運動によって実現したそうです)、6月にはツアーの全日程を終了しました。


Emotive
Virgin Records Us
2004-11-24
A Perfect Circle

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●収録曲
1. Annihilation
2. Imagine
3. Peace Love and Understanding
4. What's Going On
5. Passive
6. Gimmie Gimmie Gimmie
7. People are People
8. Freedom of Choice
9. Let's Have A War
10. Counting Bodies Like Sheep to the Rhythm of the War Drum
11. When the Levee Breaks
12. Fiddle and the Drum

2004年11月2日という、アメリカにとって運命の日にリリースされた3枚目のアルバム『Emotive』は、バンドの新作というより、KeenanとHowerdelの個人プロジェクトといった趣が強い。
今作は、ジョン・レノンの“イマジン”やジョニ・ミッチェル(実はKeenanが大好きなアーティストのうちの1人だという)の“Fiddle and the Drum”など、反戦をテーマにした楽曲ばかりを集めてカバーしたコンセプト・アルバムである。楽曲のアレンジ、演奏等のレコーディング作業は、実質上KeenanとHowerdelの2人によって進められた。アルバムの中で純然たるオリジナル楽曲は、2005年製作の映画「コンスタンティン」の中で使用されたことで知られる“Passive”と、前アルバムの中に収められていた“Pet”をアグレッシヴにアレンジし直した“Counting Bodies Like Sheep”のみ。しかしながら、カバーソングも全てオリジナルの雰囲気からがらりとイメージを変え、すっかりAPCの音世界に染め上げられているところはさすが。もはや全楽曲、APCオリジナルソングだと言い換えてもいいかもしれない。

今作もやはり緊張と弛緩のバランスが見事であり、当時のアメリカ政府への抗議の意図からか、アレンジもMaynardのボーカルも、アグレッシヴかつ挑発的になっている点が興味深い。しかし、 “Peace Love and Understanding”“When the Levee Breaks”からも感じられるように、ひとつひとつの音はソリッドに、またより洗練された形に磨かれている。前2作よりもさらにKeenanのボーカルを前面に打ち出したサウンドだと思われる。


Constantine: A Perfect Circle - “Passive”
映画「コンスタンティン」中のショットを繋ぎ合わせて作られた、いわゆるファンメイドなミュージック・ビデオなのですが、これが非常に良くできた逸品なので共有させていただきました。正直、公式PVよりもこちらの方がわたしゃ好きです(笑)。制作者のcarolinegrさん、ナイスジョブ。
元々この“Passive”は、MaynardとTrent Reznor、Danny Lohner3名のプロジェクトで作曲された“Vacant”という楽曲を下敷きにしていて、公の場で初めてプレイされたのは、2001年1月のAPCのライブにおいてだそうです。おそらく、APCの楽曲の中でも一番知られたものではないでしょうかね。


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