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zoom RSS 完結する輪―A Perfect Circle ...Part1

<<   作成日時 : 2012/12/28 00:13   >>

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A Perfect Circle

1999年に、ToolのフロントマンであるMaynard James Keenanと、元々ナイン・インチ・ネイルズやスマッシング・パンプキンズ、フィッシュボーン、ToolのギターテクであったBilly Howerdelによって結成されたプロジェクト。Howerdelの書いた曲をたまたま聴いたKeenanが、そのへヴィかつ美しい旋律に惚れ込み、歌いたいと希望したのがきっかけであった。彼ら以外のメンバーは流動的で、初期のバンド形態は、ベースにPaz Lenchantin、セカンド・ギタリストにTroy Van Leeuwen、ドラムにTim Alexanderという布陣だった。
その後、マリリン・マンソンやナイン・インチ・ネイルズに在籍していたJeordie Whiteをベースに、元スマッシング・パンプキンズのギタリストだった日系のJames Iha、そしてナイン・インチ・ネイルズやディーヴォとプレイした経験のあるセッション・ドラマーJosh Freeseをバンドに迎えている。バンドの楽曲は、Billy Howerdelが作曲し、Maynard James Keenanが作詞するという作業で完成されていた。
5年間に2枚のオリジナルアルバムと1枚のカバー・アルバムを発表して、2004年をもってバンドはいったん活動を休止。メンバーはそれぞれ別のプロジェクト活動に移る。Keenanは母体バンドToolに戻ってアルバム「10,000 Days」を2006年にリリースしたり、ソロ・プロジェクトを始動したり、はたまた俳優として演技を披露したり、旺盛に活動を続けていた。Howerdelも自身のバンドAshes Divideを結成する。
2008年のインタビューでは、Keenanは再びHowerdelと作曲作業を始めていると明言し、A Perfect Circleファンを狂喜させた。(後に再結成ライブを行っている)

●ディスコグラフィー

「Mer de Noms」
「Thirteenth Step」
「Emotive」
「Amotion」CDとDVDのセット


Mer De Noms
Virgin Records Us
2000-04-29
A Perfect Circle

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「Mer de Noms」(1999年)
●収録曲
1. The Hollow
2. Magdalena
3. Rose
4. Judith
5. Orestes
6. 3 Libras
7. Sleeping Beauty
8. Thomas
9. Renholder
10. Thinking of You
11. Brena
12. Over

HowerdelとKeenanが出会ったのは、1992年、Toolがフィッシュボーンのツアーのオープニングアクトを務めたとき。Howerdelはフィッシュボーンでギターテクニシャンとして働いていた。2人はすぐ意気投合する。3年後、部屋を探していたHoweredelのためにKeenanが北ハリウッドにある自宅を提供し、そこではじめてKeenanはHowerdelの制作したデモテープを聴くことになる。うねる様なへヴィネス、暗闇の中から突如光が差すような、儚げな美しさ。Toolで追求する音楽とはまた異なる旋律に感銘を受けたKeenanは、当初は女性ボーカリストを想定していたというHowerdelを説得し、一緒にバンドを作ることを了承させた。そして、程なく“ A Perfect Circle”(以下APC)が結成されたわけである。
女性ベーシストでバイオリニストでもあるPaz Lenchantin、ギタリストTroy Van Leeuwen、元プライマスのドラマーであったTim Alexanderを迎え、バンドは1999年8月にロサンジェルスでお披露目ショウを行う。その後ファースト・アルバム制作のためスタジオ入りするバンドから、程なくしてドラムのTim Alexanderが脱退。すぐにJosh Freeseが加入する運びとなった。
2000年5月23日にファースト・アルバム『Mer de Noms』(フランス語で“名前の海”というタイトル)がリリースされ、Keenanのネームバリューという点を差し引いても、かなりのセールスをあげた。ビルボード・チャートに初登場したのが第4位だという、バンドにとって幸先の良いスタートdええある。アルバムをリリース後、バンドはすぐにツアーに出た。当初はナイン・インチ・ネイルズの前座を務め、ワールド・ツアーではヘッドライナーに収まっている。Keenanは、自身がフロントマンを務める別のバンドToolとの差別化を図るため、APCのショウではウィッグをつけたり、ステージ・パフォーマンスもセクシュアルなイメージを前面に打ち出したりした。Toolよりも女性的で繊細なメロディが身上のAPCでは、Keenanもボーカル・スタイルを意図的に変え、張りと伸びのある歌声を楽曲にあわせて変幻自在に操っている。バンドがツアーの真っ最中であった2000年10月、デビュー・アルバムはついに100万枚の売り上げを突破した。
アルバムからは“Judith”、“3 Libras”、“The Hollow”の3枚のシングル・ヒットが生まれたが、特に“Judith”は、Keenan最愛の母親の名前をタイトルにいただいていることからも察せられるように、バンドにとっても特別な楽曲となった。このナンバーのPVは、映画監督デヴィッド・フィンチャー(「セブン」「ファイト・クラブ」「ゾディアック」)がメガホンをとったことでも知られている。


“Judith”(Unedited Video) performed by A Perfect Circle

実はわたくしめ、音楽ならジャンルを問わずなんでも聴く雑食性であります。選択するポイントは至ってシンプル。1.メロディが良いかどうか、2.演奏技術が優れているかどうか、3.ボーカルに魅力があるかどうか、4.アレンジが楽曲に合っているかどうか、これが全てです。音楽の良し悪しも、これらのポイントをクリアしているかどうかで判断しています。
しかしながら、まあ苦手なジャンルの音楽というのも正直ありまして、例えば、ボーカルの“声”がさっぱり聴こえてこないデス・メタル系列はダメ。デス声って、私に言わせりゃ、断末魔の人間の喉を締め上げてがなり声をあげさせているようにしか聴こえんのですわ(笑)。もはや“歌”じゃなかろうて。そういう意味では、ラップも苦手か。こいつは“メロディ”が感じられないからな。
そんなわけで、アメリカじゃ大人気のバンドToolも、せっかくMaynard James Keenanというクセモノ・ボーカリストを擁しているというのに、じっくり聴き込んでいるわけではありませんでした。ToolではMaynardもマッチョなデス声で(笑)、地声の艶っぽさを封印しているようだし。しかし、このAPCでは、Maynardも本来の伸びやかな声で情感たっぷりに歌い上げてくれます。これがいいんだわ。ギタリストBillyの描くところの、独特な浮遊感を覚える旋律の隙間を縫うようにして、クセのない高音、柔らかく優しげな声、そして時にエロさ丸出しの(爆)かすれ声…等々、変幻自在のボーカルで魅せてくれます。いやあ、Maynardってこんなに歌が上手かったんだと感心しますね。

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APC自体は、やはりMaynardのサイド・プロジェクト的扱いなのですが(Toolがレーベルとの訴訟問題を抱えて活動停止に追い込まれた)、デビュー・アルバムが予想外の好評を博して売れてしまったために、母体バンドTool解散説までまことしやかに流れたとか。確かにアルバムを聴くと、好評も頷ける出来あがりですね。ただ、Maynardという人は本当に多芸多才な才人で、俳優として映画に顔を出したり、自らワイナリーを立ち上げて自社製ワインを売り出したり、ToolやAPCとしての活動以外にも、いろいろなミュージシャンとデュエットしたりコラボレートしたり…と、とても網羅しきれないほどのフットワークの軽さを誇ります。従ってAPCも、あくまでもサイドワークの一環に留め置かれるだろうことは、残念ながら予想できますね。

さて、デビュー・アルバム『Mer de Noms』でありますが、前述したように、Billyのギターの音というのが酩酊感というのか、浮遊感を感じさせる不可思議なものなので、今作に納められたナンバーも、全体的に広がりのあるメロディと、ゆったりとしたテンポでまとめられている印象が強いですね。
ただ一つ気になる問題点は、アルバム前半と後半で、楽曲のクオリティに大きな落差があること。これは、今作についてのレビューを検索してくだされば、あちこちで指摘されていることなので(笑)すぐ察していただけるかと思います。
黎明期のメンバーであったTim Alexanderのドラム・プレイが音源として残っているナンバー“The Hollow”は、割とオーソドックスな流れのロック・ナンバーを、Toolを思わせる粘り腰のリズムとBillyの不思議なギターサウンドで味付けしたイメージ。この1曲で、今作全体の雰囲気がつかめそうです。2曲目の“Magdalena”、続く“Rose”、“Judith”と、女性の名前をタイトルにしたナンバーが続きますが、APCというバンド全体のイメージが女性的な官能性を打ち出したものであるので、非常にしっくりくるのですね。へヴィなサウンドではあるけれど、どこかもの悲しいメロディと緩やかに流れるリズムとテンポが絡み合い、枯淡の領域に達したような感のあるモダン・ロックです。5曲目の“Orestes”は、神話上の人物をモチーフにした楽曲。これもまた、空間的な広がりを感じるナンバーですね。エヴァネッセンスのエイミー・リーがステージでカバーしてましたな、そういえば。


“3 Libras”(Live) performed by A Perfect Circle
ジェイ・レノ・ショーに出演したときのバンドのパフォーマンスです。テレビ出演ということで、Maynardもちゃんと服着てますからご安心を(は?)。それはともかく、良いバラードです。こうして改めて聴くと、Billyの音数の少ない、従って余白をたくさん感じることの出来るギターってやっぱりいいなあ。疲れたときに聴くと、穏やかに耳に沁みこんで来ますよ。

そして、問題の7曲目以降のアルバムの流れなのですが(笑)。これがまた、同じバンドの楽曲とは思えない腰砕け振り(苦笑)。あれですか、1曲目から6曲目まで佳曲を連発した疲れが後半に響いたわけですか(笑)。これなら収録ナンバーをもっと絞って、クオリティを上げて欲しかった気がするわ。後半、緊張の糸がぷっつり切れたかのような内容は、非常に残念です。
APCが、アルバム全体を通じて緊張と弛緩を見事なバランスで保つ、素晴らしいアルバムを世に問うのは、次の『Thirteenth Step』までお預けとなりました。


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