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zoom RSS 一つの“過渡期”ってやつ―「エイリアンズ・オブ・ザ・ディープ Aliens of The Deep」

<<   作成日時 : 2013/03/14 12:59   >>

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もう随分前のことのような気がする、第82回アカデミー賞授賞式。ジェームズ・キャメロンとキャサリン・ビグローという、元夫婦、しかも両名共に著名な映画監督によるオスカー受賞を巡ってのガチンコ対決が、世界中から注目を集めておりました。ビグロー監督の方は「ハートロッカー」、キャメロン監督の方は「アバター」での勝負。
結局、「ハートロッカー」が監督賞や作品賞を獲得、元嫁ビグローの圧勝という結果に終わり、世の女性たちの溜飲を大いに下げることとなりました。尤もキャメロン監督の方は、待望の新作であった「アバター」で映画において3D革命を起こし、自らが「タイタニック」によって打ち立てた史上最高の興行成績をさらに上回る驚異の大ヒットを記録したことで、オスカー受賞以上の価値ある結果を既に手にしていました。


「エイリアン2」「ターミネーター」「タイタニック」など、数々の娯楽大作映画を手がけてきた映画監督ジェームズ・キャメロン。

画像

「タイタニック」製作後から「アバター」までの間、ついに力尽きたのか、彼は商業用劇映画製作の現場から離れてしまいました。「ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密」(2003年)や「海底火山の謎」(2003年)など、ドキュメンタリー作品製作へ意欲を燃やしていたようですね。私は「ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密」は全く興味もないので未見ですが、2005年に製作された「エイリアンズ・オブ・ザ・ディープ」は、海洋生物が大好きな子供たちの為にDVD版を買い求めてみました。

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キャメロン監督には、深海に生きる未知の生き物をフィーチャーした映画「アビス」という作品があります。これは興行的には失敗したものの、実は彼のフィルモグラフィーの中でも特に好きな一遍。ええ、最新鋭のCG技術を駆使した重苦しくも美しい映像、時間を追うごとに緊迫していく物語、転じて見事なクライマックスを迎える緩急自在のテンポ…と、一般の評判の悪さが信じられないほどの好篇だと思っています。
深海には宇宙よりも大きな謎があるというメッセージ(だから母なる海をもっと大事にしようという言い分も含めて)は、娯楽作品にしては説教臭いとくさされつつも、至極納得できるものなのですよ。エド・ハリスやマイケル・ビーンといった俳優陣も、皆さん渋くて好演ですしね。キャメロン監督好みの、えらの張った全体的に骨ばった厳ついルックスの(言い過ぎ・笑)ヒロイン、メーリー・エリザベス・マストラントニオも、映画序盤こそウザッたい存在ですが、ピンチを潜り抜けるにつれ素直にキュートに変化してい様はなかなか。

とまあ、そんなわけで、彼が手がけた深海生物ものなのだから、きっと面白いドキュメンタリーに違いないと思い込んで購入した「エイリアンズ・オブ・ザ・ディープ」。劇場公開時には45分の作品だったものを、DVD版は大幅に映像を追加して99分バージョンに編集しなおしたのだそうです。で、息子たちと一緒に本編を観始めたのですが…。

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(↑まあ、気に入る人もいるのでしょうが、これはそもそもタイトルが間違ってると思うわ〜)

なんじゃい、これは(怒)。

申し訳ありません、あまりの“看板に偽りあり”状態に、久しぶりに画面に向かって「金返せ」と怒鳴ってしまいました。

一言で申せば、これは純粋な海洋生物探索ドキュメンタリーではありません。劇映画の特典映像によくついているメイキング映像がございますでしょ?あれを延々99分間見せ続けられるという、苦行を強いられます。全く予備知識なしに観始めたものですから、待てども待てども深海映像が出てこない作品構成に、息子達は始まって25分の段階で飽きてしまいました。
映し出されるのは、クルーの作業振りと、深海に潜る有人探査機に乗り込む海洋学の専門家(ほんとかどうかは怪しいが)たちとの打ち合わせの様子ばかり。やっとクルーが探査機に乗り込んだかと思えば、彼らは他の探査機に乗った仲間を画面に映してきゃあきゃあ喜んでいる始末。遊びに行ってるんじゃないんですよ(笑)?画期的な有人探査機に乗って、深海を探索するという当初の目的はどうした!さっさと潜って深海を映さんかい!
ホストとナレーションを務めているのがキャメロン自身であるせいか、彼が偉そうに他のクルー達に命令を出しているシーンや、自分の兄弟(キャメロンそっくりの顔立ち・笑)を含むクルーたちがいかに優れているかを褒め称えたりする映像がやたらと多いのですわ。肝心の深海生物の映像は本当にちょっぴり。あれぐらいの映像なら、うちの子供たちはBBCやNHKのネイチャー番組で数え切れないほど見ていますよ。それに、あれもひょっとしたらCG映像じゃないのかとか、余計な疑惑が持ち上がりますね(笑)。
そして最後にとってつけたように、地球外生命体の映像が精巧なCGで登場します。なんでも、“深海の秘密を探ることは、地球外生命体の謎を解明することに繋がる”のだそうで…。それはわかるけど、だったら最初からそういうテーマで作ったほうがよくないか?わざわざ苦労して有人探査機を持ち出してくる意味がないような気がします。
結局この作品は、ジェームズ・キャメロン監督を崇拝して止まない人とか、あるいはメカ好きな人ぐらいしかアピールする要素が見当たりません。“海洋生物ドキュメント”と銘打ってはいけませんねえ(苦笑)。海洋生物ファンのみなさん(笑)、間違って購入なさらないように。


純然たる海洋生物の生態を見たいという方には、このDVDをお勧めします。うちの息子たちもお気に入りです。

深海/未知なる海の宇宙 [DVD]
竹緒
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NHKと海洋科学技術センター(JAMSTEC)との協力体制で実現した、最高画質の深海映像です。霧のような趣のマリンスノーの中を、まるで銀河を行く宇宙船のようにゆっくりと進んでいく無人探査機ハイパードルフィン。搭載された超高感度ハイビジョンカメラで捉えた深海世界は、まさしく言葉を失うほどの驚異に満ちていますね。この世のものとも思えぬ造形の深海魚や生物たち。同じ地球上とは信じられぬ深海の過酷な環境。これこそが本当の“最後の秘境”への挑戦と言えるでしょう。

●収録内容
本編
1.プロローグ
静岡県駿河湾:ユメカサゴなど

2.モントレー湾に潜る
中層:オニキンメ、ニジクラゲなど

3.モントレー湾に潜る
酸素極小層:コウモリダコなど

4.深海底の熱帯雨林
メキシコ沖ナインノース:チムニー、チューブワームなど

特典映像
1.オープニング

2.三陸沖
ユウレイイカなど

3.相模湾
クシクラゲ、ソコダラ、エゾイバラガニなど

4.駿河湾
タチウオ、アズマギンザメなど

5.南西諸島
オタマボヤ、チムニーなど

6.小笠原諸島
ウミユリ、オビクラゲなど


結論。

キャメロン監督にはやはり、しっかりしたストーリーと構成を持つSF映画を撮ってもらいたいですね。ドキュメンタリーの分野は、果たして彼が本当にやりたかったことなのでしょうか?

…今から思えば、この作品も、「アバター」に到達する途中の試作品といったものだったのでしょうね。わざわざDVDを購入したのは失敗でしたが(涙笑)、「アバター」には大いに楽しませてもらったので、まあ許してやるとしましょう(笑)。


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