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zoom RSS なんでも分けっこ―「そらまめくんのベッド」

<<   作成日時 : 2012/08/06 17:09   >>

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わたくし豆酢のHNの一部でもある“豆”。お豆の形というのは元来とても可愛いものでして、ために、絵本の題材としてよく登場するんですね。本日は、豆が主人公になったお話の中でも、ポピュラーな作品をご紹介。


「そらまめくんのベッド」
なかや みわ作・絵(福音館書店刊)

頭に黒い模様のある、大きなお豆そらまめくん。そらまめくんの宝物は、雲のようにふわふわで綿のようにやわらかい大きなベッド。毎日大きなベッドでぬくぬくと眠り、朝は快適に目覚めます。まあるい顔のえだまめくん、いつも騒々しいグリーンピースの5人兄弟、小さな小さなさやえんどうさん、固いからだのピーナッツくん…そらまめくんのお友達は、いつもそらまめくんのふわふわベッドを見てはうらやましがっています。
「ねえそらまめくん、僕達もそのベッドで眠らせてよ」
でも、そらまめくんはお友達がいくら頼んでも、自分のベッドを誰にも貸してあげません。だって大切な大切なベッドですから。

ある日、そらまめくんはベッドがなくなっているのに気づきました。一生懸命辺りを探しましたが、どこにもありません。えだまめくんや、グリーンピースの5兄弟、さやえんどうさんやピーナッツくんにも尋ねてみましたが、みんな首を横にふるばかり。半泣きになって大事なベッドを探し回るそらまめくんを見て、みな口々にこう言い合いました。
「そうらみろ。ぼくたちにベッドを貸してくれなかった罰があたったんだ」
日が沈む頃になっても、そらまめくんのベッドは見つかりません。みんな段々そらまめくんがかわいそうになってきました。このままでは、そらまめくんはベッドで眠ることが出来ません。そこで、みんなはそれぞれ自分のベッドをそらまめくんに貸してあげることにしました。しかし―

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えだまめくんのベッドは、そらまめくんには小さすぎ。
グリーンピース5兄弟のベッドは細すぎ。
さやえんどうさんのベッドは薄すぎ。
ピーナッツくんのベッドは固すぎ。
「だめだ。ぼくにはやっぱりあのベッドでなくちゃ」
そらまめくんは、もう一度ベッドを探しに出かけました。

幾日もベッドを探し歩いて、そらまめくんはくたくたです。でもベッドはどこにもない。しかしふと前を見ると、うずらのお母さんが、そらまめくんのベッドの上で卵を一生懸命温めているではありませんか。うずらのお母さんは、大きなお豆のそらまめくんでも見上げるような大きさです。おまけに卵を温めているのでは、ちょっとどいてもらうわけにもいきません。悩んだ挙句、そらまめくんは少しの間だけベッドを貸してあげることにしました。
それでも大切なベッドですから、なくならないようにそらまめくんは見張っていることにしました。すぐそばに草でテントを作ります。それからというもの、そらまめくんは幾日もテントの中でベッドを見張りました。
でもそのうちそらまめくんは、ベッドよりもうずらの卵のほうが気になり始めていました。一体あの卵、これからどうなるのだろう。そんなある日、卵に割れ目ができました。パリパリッ…。ひよこはぴよぴよ鳴きながら、卵の殻を破ろうと懸命です。
「がんばれ、もう一息だ!」そして―
「やったー!ついに卵がかえった!ぼくのふわふわベッドでひよこが生まれた!」
ひよこたちはベッドを降りると、お母さんうずらの後ろについてひょこひょこ歩いていきます。そらまめくんはいつまでも手を振っていました。お母さんうずらは、そんなそらまめくんをじっと見つめ返しました。

そらまめくんは、それはうれしげにベッドを抱えて帰りました。みんなそらまめくんが戻ってきたので大喜びです。
「さあ、お祝いのパーティーをしよう!」
♪ふわふわベッドが見つかった
今日は楽しいお祝いだ
カシャカシャ、ドンドコ、プップクプー♪
グリーンピースの兄弟は、手に手にあさがおのラッパや、野いちごのマラカスを持って演奏します。ピーナッツくんはどんぐりの太鼓を叩き、さやえんどうさんとそらまめくんは、お花で出来た鈴を振ります。みんなは夜が更けるまで歌い踊りました。

そのあと、そらまめくんはお友達をふわふわベッドに招待しました。大丈夫、そらまめくんのベッドはとっても広いのです。みんなで横になっても、足を伸ばして快適に眠れます。
「おやすみなさい。みんなぐっすり眠ってね」
夜が明ければ、きっとみんなで気持ちよい朝を迎えることが出来るでしょう。

そらまめくんのベッド(こどものとも絵本)
福音館書店
なかや みわ

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長男が2歳〜3歳ぐらいの時によく読み聞かせた絵本です。さすがに次男共々、SFや古代生物といった科学関係に熱狂の対象が移った今では読む機会もなくなりましたが、毎年春先のそら豆の季節には、実際にそら豆のぶあつい皮を剥いて感激しております。「そらまめくんのふわふわベッドだ!」って。覚えていてくれたんですね、うれしかったです。
作者のなかやみわさんの作品には、他に「くれよんのくろくん」シリーズがあったりして、なかなかに興味深い作品を書く絵本作家の1人だといえます。

子供向けのお話ですから、ストーリーはいたってシンプル。
そらまめくんにとっての“ライナスの毛布”である、ふわふわのベッド。この世に生まれてきたときからずっと一緒のベッドは、彼にとっては母親の胎内と同じ意味を持つのでしょうね。だから仲の良い友達にも、誰一人使わせることができない。その姿は、ちょうど2歳から3歳ぐらいの子供が、お気に入りのおもちゃをお友達に貸してあげることが出来ないのと似ています。自我の芽生えと共に生まれる物への独占欲は、人間が成長していく上で必ず通る道すじですしね。一方で、おもちゃを貸してもらえなくてぶーぶー文句を言うのも、この年頃の子供達が遊ぶ場面ではよく見られる光景です。
ところが、ある日突然大事なベッドがなくなったことで、そらまめくんに変化が生じ始めます。お母さん代わりのベッドをなくし、彼は生涯で一番のピンチを迎えるのです。彼は一大決心の末、ベッドを探す旅に出ました。そらまめくんにとってこの旅は、単なる宝物探索だけではなく、それに直結する自我の再確認する意味合いも持っていました。ついに見つけたベッドの上で、うずらの卵が孵る瞬間を目の当たりにすることで、そらまめくんは今まで知らなかった新しい生命の誕生に触れます。生命の誕生とは尊いもので、何者をも圧倒し浄化する不思議な力を宿しますよね。おかげでそらまめくんも、初めて他者にベッドを貸すことができました。ささいなことに思えますが、これは彼にとっては、精神の成長を促す重要なできごと。どんなものに換えることもできない大切なものを他者と分かち合うのは、いわゆる“博愛”と呼ばれる慈愛の感情ですからね。
そらまめくんも、この貴重な体験を通じて、改めて友達と無償の愛情を分かち合うことを理解できました。最後に皆を自分のベッドに招待した彼は、これまでとは違う安らかな気持ちに包まれたことでしょうね。

“お友達とは仲良くしましょう”という教育的テーマがイヤミにならないのは、絵が全体的にかわいらしく柔らかいタッチだから。それに、出てくるのがキュートなお豆さんたちばかりですし、舞台になっている草原も一面美しい緑に覆われているので、目にも優しい絵本になっています。よく目を凝らすと、ページに描かれた植物や花が近所でみかけるなじみ深いものだったりします。子供と読む際には、「これは何の花?」とクイズをしてみても楽しいかもしれません。
これを読んだ子供達が、即、毎日の生活の中で絵本の訴えるテーマを実行できるかどうかはわかりませんが、自我が芽生える最初の段階では、必ず触れさせてあげたい絵本であることは確かです。

さてこの絵本ですが、英語版もあるのだそうです。

そらまめくんのベッド 英語版 ―Big Beanie's Bed (with CD)
アールアイシー出版
なかや みわ

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「Big Beanie's Bed (with CD) (大型本) 」
なかや みわ (著), Mia Lynn Perry (翻訳)

ちょっとお値段は高くなりますが、アマゾンでも取り扱いがあります。あいにく、CDの朗読の方はあまり評判がよろしくないようですが。


……ん?Big Beanie's Bed?…Big Beanie…Beanie…

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えーと、リアルそらまめくんのベッドってこんな感じでしょうか…(笑)。

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ああ…確かにふわふわしてて、寝ごこちが良さそうです。これなら、誰にもベッドを貸してあげたくなくなるかもしれませんね(笑)。

注:参考作品「A Woman's Guide to Adultery」(1993年製作)…すいません、オチはこれです(笑)。

暑くて暑くて脳が沸騰しています、あしからず。


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