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zoom RSS やっぱり映画っていいものですね(笑)―指定バトン「B級映画」編

<<   作成日時 : 2011/11/06 23:06   >>

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『指定バトン』

回してくれた人からもらった「指定」から 連想したワードを下記の「」の中に入れて答えること。

■最近思う「」
■この「」には感動!
■直感的「」
■こんな「」はいやだ!
■次に回す人5人!指定付き

今回私がいただいたワードは「B級映画」です。

B級映画の定義は実は難しいものです。A級とB級の間の境界線が非常に曖昧だからですね。特に近年製作される映画作品では、インディペンデント作品の台頭により一層その差が縮まり、もはやA級、B級というランク付けすら意味のないものになりつつあります。それに、人によってそのラインの解釈も異なるでしょうから、このブログにおける一定のルールというものを先に設けておきたいと思います。

@監督や出演者をはじめとする製作陣の知名度はこの際度外視する。つまり、彼らの知名度によって作品のランク付けをしない。
豪華キャスト、豪華製作スタッフを配しても、ダメな映画は山ほどありますものね(笑)。

A予算の規模もランク付けには加味しない。
作品の規模を決める予算は、本来ならランク付けにも大きな影響を持つものです。しかし前述の通り、近年インディペンデントな環境で製作される映画がメインストリームに台頭しており、高い評価も勝ち取っています。今やインディ=B級という図式も成り立たないと思いますよ。映画の出来を決めるのは、予算の大小ではなく、脚本、監督の才能、俳優の演技などの質だということが言えるでしょう。

B要は作品の内容のみで、そのランク付けをする。
知名度の低い作品だろうと、予算の乏しい作品だろうと、出来がよければA級にしようということです。では、A級とB級の差をどう定義するのかといえば、B級映画とは、知名度や予算関係なく、作品の内容がいまひとつというものです。映画は総合芸術ですので、ストーリー、俳優の演技、撮影における技術的なもの…全てが優れていなければ、A級映画と呼べないと思っております。それらのうち、どれかひとつでも欠けていれば、やっぱりA級じゃなくなるのではないかなあと。ですからB級映画とは、映画を形作る要素の中でどれかが、レベルを落としめている作品だと解釈しています。

前置きが長くなりました。でもこうやって書いておかないと、他ならぬ自分自身が肝心の定義を忘れてしまうので(笑)。では本題に入りたいと思います。

■最近思う「B級映画」

最近製作されるB級映画の中には、“B級である”ことを逆に売りにしているものが多いと感じています。B級映画であることを逆手にとって、メインストリームの作品では出来ないような過激な描写を入れてしまえ〜と、とことん遊んでしまう感覚。こういった遊び心は、個人的にはキライではないです。 A級とされる作品で施されるような、洗練されたものとは一味違う泥臭い感覚ですよね。

全米でNo1の興行成績をあげたとか、タランティーノが製作陣に名を連ねているとか、いろんな煽り文句で喧伝されたサディスティック・ホラー「ホステル」。 US版でこっそり観ましたが(笑)、“新感覚ホラー”という割りにストーリーがいただけません。前半のおバカアメリカ人バックパッカーの、エッチ三昧旅行の描写が少し長すぎ、間延びして見えるせいでしょうかねえ。能天気な彼らがやがて、本物の殺人を実体験させるというヨーロッパ裏社会のリアル殺人ビジネスの生贄になる筋書きは、従来あったおバカティーン・ホラー映画の焼き直しだとも感じました。主人公の青年が結局監禁されていた密室から逃亡し、復讐まで果たしてしまうクライマックスもシラケムードに拍車をかけます。しかし、拷問描写をそのままさらけだすようなことをせず、寸止めに抑えて逆に観客の恐怖を煽る技は、なかなかどうして堂に入ったものです。最近の映画技術の発達によって、ことSF映画やホラー映画では、これみよがしな露悪趣味が進んで食傷気味だったのですが、この作品ではその過ちは犯さなかったようですね。もうひとつおもしろかったのは、殺人ビジネスでは、生贄にするならアメリカ人が一番人気だという設定。ブラックな皮肉が利いててニヤリとさせられました。…しかし、その後製作されたシリーズ2作目では、この主人公もあっさり“組織”に始末されてしまうんですよね(苦笑)。やっぱB級でこうでなきゃ(大笑)。

■この「B級映画」には感動!

うぬぬぬ。“感動”してしまったら、その作品は良き内容だということなので、B級映画にはならないかもしれんがなあ…。まあいいや。こうしましょう。B級映画だけど、自分は大変気に入っているんだという作品です。

「ヒッチャー」
監督:ロバート・ハーモン
製作:デヴィッド・ボンビック&キップ・オーマン
脚本:エリック・レッド
撮影:ジョン・シール
音楽:マーク・アイシャム
出演:C・トーマス・ハウエル
ルトガー・ハウアー
ジェニファー・ジェイソン・リー他。
この作品については、拙ブログでご紹介記事を書いています。履歴の全く謎な理由なき連続殺人者と、そんな彼をうっかり車に乗せてしまったために、悪夢に襲われる青年の死闘を描いた作品です。1985 年に公開された当時、一部でカルト的な扱いを受けたものですね。個人的には、このシンプルで一本調子のストーリーに起伏をつける技量が監督に欠けているとも感じます。しかしルトガー・ハウアーの鬼気迫る演技と、陰影に富んだ表情、そしていかようにも深読みできる内容にしてやられた作品です(笑)。実はこの作品、ショーン・ビーン主演でリメイクされました。

「処刑人」
監督:トロイ・ダフィー
製作:クリス・ブリンカー&ロバート・N・フリード他。
脚本:トロイ・ダフィー
撮影:アダム・ケイン
音楽:ジェフ・ダナ
出演:ウィレム・デフォー
ショーン・パトリック・フラナリー
ノーマン・リーダス
デヴィッド・デラ・ロッコ 他。
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藤田まことの必殺仕事人シリーズも大好きでして、この手のお話は大抵大好物です(笑)。この作品は、敬虔なカトリック教徒でアイルランドをルーツにもつ2人の兄弟が神の啓示を受け、闇にまぎれて跋扈する悪を討つ影の英雄になっていくというもの。ストーリー、演出は定石通りの域を出ませんが、主人公兄弟のフレッシュさ、愚直なまでに自らの行為を神の代行と信じる姿勢、そんな彼らにいつのまにか感化されてしまう法の番人FBI捜査官の個性豊かさ、マフィアを抹殺していくシーンの笑えるまでの居直り具合…等々で、お気に入りのB級映画になりました。これも、いわゆるB級であることを充分意識したつくりになっていて、絶対にA級にはなれないものの、それ故却って好感が持てます。

「ダーク・スター」
監督:ジョン・カーペンター
製作:ジョン・カーペンター
脚本:ジョン・カーペンター&ダン・オバノン
撮影:ダグラス・ナップ
音楽:ジョン・カーペンター
出演:ブライアン・ナレル
ドレ・バヒッチ
カル・カニホルム
ダン・オバノン
ジョー・サウンダース他。
拙ブログにて提灯持ち記事書いています(笑)。こちらを読んでください。ジョン・カーペンター監督そのものがB級映画の巨匠ですが、中でもこの作品が一番、一番好きなのです!理由は聞かないでください。とにかく全てが好き。カーペンターならば、「要塞警察」(1976年)や「ハロウィン」(1978年)、「遊星からの物体X」(1982年)などを挙げるべきだと思いますが、私にとってはこの「ダーク・スター」が全てです。超低予算、無名もいいとこ、ストーリー無茶苦茶、SFなのに特殊効果が手作りで学芸会レベル…でも大好き(笑)!あまりのカルト人気に、DVDも発売されています。お願い、買って(爆)。

■直感的「B級映画」

これも難しい質問ですねえ。名前聞いただけで“あ、B級だ!”と思える映画人ならいますが(笑)。

たとえば、チャールズ・“うーん、マンダム”・ブロンソン。 彼の主演した「Death Wish」シリーズ全作。第1作が「狼よさらば」として日本でもテレビで繰り返し放映されていますから、観た方も多いでしょうね。これも私の好きな必殺仕事人系のお話で、その代表格です。シリーズの中では、やはりこの「狼よさらば」が一番よかったですね。ブロンソンに関しては、強力なファンサイトがございます。ご存知の方も多いかも。こちらです。

それから“ゾンビの父”ことジョージ・A・ロメロ監督。彼には「モンキー・シャイン」(1988年)や「ダーク・ハーフ」(1993年)といった、メジャースタジオで製作された作品もありますが、見事なまでにアングラ色とB級感が抜けません。ご本人もメジャーであることを拒否なさっていますから、そのB級道は筋金入りですね。

「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生」
監督:ジョージ・A・ロメロ
製作:ラッセル・ストライナー&カール・ハードマン
原案:ジョージ・A・ロメロ
脚本:ジョン・A・ルッソ
撮影:ジョージ・A・ロメロ
出演:ジュディス・オディア
デュアン・ジョーンズ
カール・ハードマン
キース・ウェイン
ジュディス・リドリー
マリリン・イーストマン
ビル・ハインツマン他。

今や古典となったロメロ監督の“ゾンビ”映画第一弾。この作品で描かれたゾンビの定義が、後に濫作されたゾンビ映画の基本となりました。製作は1968年、モノクロ映画です。次々と増え続ける生ける屍ゾンビたちと、一軒家に立てこもった7人の人間との死闘。プロットはシンプルそのものですが、なんといっても迫り来る理不尽な恐怖と、それを巧みに盛り上げていくロメロ監督の確かな演出が秀逸です。皮肉な結末も余韻を残していて素晴らしい。画面が白黒であるのも、一層恐怖を掻きたてられましたね。内臓が飛び出したり…といったグロテスクな描写がなくとも、次第に追い詰められていく中で暴かれる人間の闇の部分や、歪になる一方の社会への警鐘は充分に感じ取れます。まっこと、今作だけは、インディーズによるA級映画史に燦然と輝く作品だと思っています。後の「ゾンビ」「死霊のえじき」等の続編は、残念ながら第1作を超えられませんでした。

もうお一方。アベル・フェラーラ監督も、メジャーなんだかアングラなんだか微妙な立ち位置につけている監督ですよね。

「キング・オブ・ニューヨーク」
監督:アベル・フェラーラ
製作:メアリー・ケイン
脚本:ニコラス・セント・ジョン
撮影:ボジャン・バゼリ
音楽:ジョー・デリア
出演:クリストファー・ウォーケン
ラリー・フィッシュバーン
ヴィクター・アルゴ
デイヴィッド・カルーソー
ウェズリー・スナイプス
ジャネット・ジュリアン
ジョーイ・チン
スティーヴ・ブシェミ
ジャンカルロ・エスポジート他。
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ニューヨークの裏を仕切るマフィアのボス、フランクが出所したところから、この物語は始まります。彼がシャバに出てきたことで、彼と対立するギャング団や警察との間で再び攻防戦が繰り広げられます。終盤は、敵味方入り乱れての大激戦。“女”の介在しない男くさい戦いの美学がこれでもかと展開される、ニューヨーク産のフィルム・ノワールです。役者陣も今思えば豪華ですよね。ラリー・モーフィアス・フィッシュバーンのキレ具合、デイヴィッド・CSI・カルーソー、スティーヴ・ブシェミなども皆個性豊かでかっこいい。クリスも、男くささと一匹狼の哀愁を、カミソリの刃のように研ぎ澄まされた感覚の中にうまく溶け込ませていて秀逸。…でもA級ではありえない。緊張感がきちんと最後まで持続出来ているのは評価できますし、アクションシーンも迫力があってよろしい。…でもA級ではない(笑)。ストーリーがありきたりで、キャラクターの造形もステレオタイプ、演出のメリハリがいまひとつなせいでしょう。フェラーラ監督自身のフィルモグラフィーも、「バッド・ルーテナント」(1992年)や「スネーク・アイズ」(1993年)など、男の世界をバイオレンスとともに陰鬱に描いた作品が多く、アングラ色濃い傾向にありますね。おもしろいんだけど、どこかいまひとつ感がぬぐえない…典型的なB級監督ではなかろうかと。

もうひとつ、B級だろうけどなかなかおもしろかった作品をご紹介します。

「殺人ゲームへの招待」
監督:ジョナサン・リン
製作:デブラ・ヒル
原案:ジョン・ランディス&ジョナサン・リン
脚本:ジョナサン・リン
撮影:ヴィクター・J・ケンパー
音楽:ジョン・モリス
出演:レスリー・アン・ウォーレン
ティム・カリー
アイリーン・ブレナン
マデリーン・カーン
クリストファー・ロイド
マイケル・マッキーン
コリーン・キャンプ
マーティン・マル他。
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ボードゲーム『Clue』を元にしたサスペンス・コメディ。大邸宅に集まった、なにやらいわくありげな男女。彼らの間には一体どんな関係があるのか。そうこうするうち、殺人事件が起こってしまいます。彼らは全員が容疑者であり、なおかつ探偵役でもあるという、ユニークな設定です。ストーリーだけ聞くと例の「名探偵登場」を思わせるのですが、こちらはよりコミカルタッチになっていて、達者な役者同士の演技の駆け引きの妙を楽しめます。実際出演陣も、ティム・カリーやクリストファー・ロイド、アイリーン・ブレナンなどクセモノばかりですしね。中でも、絶妙の間合いで素っ頓狂なレディ役を演じて素晴らしいのが、マデリーン・カーンです。「ブレージング・サドル」や「ペーパー・ムーン」でオスカーにノミネートの経験もあった実力派であり、アメリカ映画界の名コメディエンヌでした。彼女は1999年に56歳の若さで急逝しています。残念ですね。
この作品には3種類の異なる結末が用意されていまして、ビデオにも DVDにもその全てが収められています。作品が公開された当時は、劇場によってそれぞれ違う結末のバージョンを上映したとか。決してA級にはなれない作品かもしれませんが、遊び心はなかなかおもしろいものです。

■こんな「B級映画」はいやだ!

自らは出来の悪い映画なのに、“B級映画”をバカにしている姿勢が顕著の映画全般。
例えば、マイケル・ベイとマックGが作る作品全部。自分をA級映画だと勘違いしている、出来の悪いB級映画は…ゴメン、やっぱりイヤなのよ。

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