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zoom RSS 「ウォーキング with ダイナソー タイムスリップ!恐竜時代」

<<   作成日時 : 2017/02/28 11:01   >>

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文字通り世界中を飛び回って野生動物たちの生態を探ってきた、動物学者にして冒険家のナイジェル・マーヴェン。彼はこのたび壮大な使命を帯びて太古の地球に降り立った。それは、数千年前に滅んだ恐竜たちに直に接近、遭遇することだ。


「ウォーキング with ダイナソー タイムスリップ!恐竜時代 Walking with Dinosaurs Original Series」(2003年製作)イギリスBBC制作

エピソード1「巨大な爪の謎」
製作総指揮:ティム・ヘインズ
製作・監督:ティム・ヘインズ
CG制作:フレームストアCFC
プレゼンター:ナイジェル・マーヴェン Nigel Marven
日本語版監修:冨田幸光(国立科学博物館 古生物第三研究室長)

ナイジェルは、1950年代にモンゴルで発見された、70センチもある巨大な鉤爪を持つ恐竜テリジノサウルス―大きな鎌を持つトカゲ―を探すため、7500万年前(白亜紀)の地球にやってきた。古生物学者は、テリジノサウルスを肉食恐竜の一種だと考えていたが、その実態は謎に包まれている。

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着いて早々、サウロロフスの群れにテントをぺしゃんこにされてしまった。彼はサウロロフスの間近まで接近し、彼らの姿をカメラに収めることに成功。その後もプロトケラトプスの営巣地に遭遇したり、7500万年前の砂丘の中にある森で、ヴェロキラプトルの群れの狩りを目撃したりする。ヴェロキラプトルは、小型ではあるが非常に獰猛な肉食恐竜で、サバンナのリカオンの群れとよく似た方法で獲物を狩る。集団で獲物を追い詰め、衰弱するまで待つのだ。その夜のキャンプ地では、現在でも生息するサソリを発見。暗くなると、モノニクスの群れがナイジェルたちのテントに近づいてきた。昆虫を主食とする彼らは身体に羽毛が生えている。さながら大きなニワトリだ。

翌朝ナイジェルは森を出て開けた土地に出た。そこで、食い荒らされたテリジノサウルスの巣を見つける。おそらく現在も生息するオオトカゲの仕業であろう。ところが、巣周辺にあった糞は肉食恐竜のそれではなく、草食恐竜のものだ。探索を続けるナイジェルの前に、ティラノサウルスの近縁種タルボサウルスが現れる。間一髪で難を逃れた。
見晴らしの良い湖で、テリジノサウルスがやってくるのを待ち受けるナイジェル。水を飲みにやってくる草食恐竜を狙って、肉食恐竜達も湖に近づいてくるからだ。周辺に落ちていたテリジノサウルスの骨は、予想通り巨大な鉤爪を持っていたが、同時に発見された歯は明らかに草食恐竜の特徴を備えている。テリジノサウルスは果たして肉食恐竜なのか、そうではないのか。謎が深まる。そこへヴェロキラプトルの群れが再び現れ、ナイジェルとカメラマンを付け狙う。彼らは森の中に戻り、大木の上に上って難を逃れたが、群れは離れようとしない。ナイジェルは、かねて用意の自転車のホーンをけたたましく鳴り響かせ、ヴェロキラプトルを退散させる。恐竜も野生動物同様、大きな音が苦手なのだ。

湖の方では、タルボサウルスが巨大な鉤爪を持つ奇妙な恐竜と対峙していた。その恐竜の頭は小さく、大きな下半身とアンバランス。前足の先には異様に大きな鉤爪。これがテリジノサウルスらしい。通常、大型肉食恐竜同士は衝突を避けるものだが、彼らは真っ向から戦いに入った。激しい争いの後、タルボサウルスは鉤爪に恐れをなして逃げていっってしまった。その直後、テリジノサウルスの群れが姿を現し、皆で木の葉を食べ始める。彼らは草食恐竜であったのだ。巨大な鉤爪は敵を撃退する武器であると同時に、木の枝を引き寄せるための道具でもある。ナイジェルはどうしても間近で彼らを見たくなり、群れの1頭に近づいて巨大な後ろ足に手を触れ、その巨体の下からカメラを構えた。テリジノサウルスはいたっておとなしい恐竜だった。ナイジェルのカメラを見ても別段警戒する様子もなく、レンズをべろりとひと舐めして悠然と去っていった。


エピソード2「地上最大の恐竜を追え!」
製作総指揮:ティム・ヘインズ
製作・監督:ジャスパー・ジェイムズ
CG制作:フレームストアCFC
プレゼンター:ナイジェル・マーヴェン Nigel Marven
日本語版監修:冨田幸光(国立科学博物館 古生物第三研究室長)

ナイジェルは1億年前の地球にやってきていた。白亜紀の中ごろ。現在のアルゼンチンにあたる場所だ。ここで、史上最大の恐竜と考えられているアルゼンティノサウルスを探す。アルゼンティノサウルスは体長30メートル以上ある。こんなに大きな恐竜であっても、肉食恐竜に襲われ、捕食される運命にある。
ナイジェルが野営しているキャンプから1キロ半の場所に湖がある。毎年そこにアルゼンティノサウルスの群れがやってきて、卵を産むのだ。湖の近辺は営巣地に最適の場所。彼はそこで群れがやってくるのを待った。最初にやってきたアルゼンティノサウルスはまだ子供である。そばに寄って観察していたナイジェルだったが、急に背後から襲いかかったものがいた。湖に住むワニの先祖サルコスクスだ。彼は木の枝で音を立ててサルコスクスを地上に誘い出す。体長12メートルの成体だ。彼らはここでアルゼンティノサウルスの群れを待ち伏せしているのだった。ナイジェルは、サルコスクスの口の中の映像をカメラに収めるべく近づいていくが、すんでのところでひと飲みにされるところであった。
ナイジェルは小高い丘に登り、アルゼンティノサウルスの群れの移動ルートを探すことにする。そこにはイグアノドンの群れもいた。彼らは地球上のどの地域でも繁栄を極めた種である。
ナイジェルはさらに海のほうまで足を伸ばした。切り立った断崖絶壁に高い波がぶつかるその場所には、プテラノドンの群れがいた。ナイジェルは1頭のオスに近づき、あらためてその大きさに感嘆する。体長約6メートル。彼らは身体中の組織が軽くできているため、空を舞うことができるのだ。その夜キャンプに戻ったナイジェルは、テントが滅茶苦茶に荒らされているのを見つけた。現場に残された大きな歯から判断するに、大きな肉食恐竜だろう。恐竜の歯は、サメやワニなどと同様、固すぎるものを噛むと自然に抜けるようになっている。中には一生のうちに500本もの歯が生え変わる種もいるほどだ。

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犯人の追跡を開始したナイジェル。足跡からはかなり大型のものだと思われる。彼は後ろ足に傷を追ったイグアノドンを発見した。血の跡をたどると、ギガノトサウルスに行き当たった。ティラノサウルスよりもさらに大型の肉食恐竜だ。

ナイジェルは小型飛行機を操縦する。空からアルゼンティノサウルスの群れを探すためだ。飛行機のそばを、最大の翼竜オルニトケイルスが滑空している。体長 12メートル。ついに12頭ほどのアルゼンティノサウルスの群れを発見した彼は、急いで地上に戻って群れを追跡した。ナイジェルは先回りして、群れの通り道に体重計をセットする。それによるとなんと重量92トン。
翌日ナイジェルは湖に向かう群れを車で追う。途中、群れを狙うギガノトサウルスに追いかけられたものの、なんとかそれを振り切り、アルゼンティノサウルスの群れとギガノトサウルスの群れの攻防戦を見守った。ギガノトサウルスは、群れの中で体力の落ちた若いメス1頭に目をつけ、集団で彼女に攻撃を繰り返す。ナイジェルの目の前で、ゆっくりと息絶えていくアルゼンティノサウルスの断末魔の悲鳴がこだました。
群れはついに営巣地に到着した。メス達は次々に産卵を行っていく。ひとつの生命が産み落とされる感動的な瞬間だ。ところが、あらためて人間のちっぽけさに思いを馳せるナイジェルの背後から、静かにサルコスクスが迫る。一瞬の後、カメラマンの叫び声が響いた。

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これまで、恐竜に関する映画やネイチャー系の番組では、取り上げられる恐竜の種類は決まっていました。ティラノサウルスやステゴサウルス、トリケラトプスやプテラノドンなど、一般に名前を知られているものばかりです。
ですが、近年古生物学の分野では、今まであまり研究対象とされていなかった中国を中心とするアジアの地域や、南米一帯で発見される新種の化石に関する分析が、急ピッチで進められています。その結果、生物の進化の過程を表す系図が新たに書き直されたりするほどの大発見をみているのです。

この「ウォーキング with ダイナソー」シリーズのクリエイターたち―ティム・ヘインズとジャスパー・ジェイムズは、日々進化の度合いを深めていく古生物学の研究成果を、番組にも反映させたいと願っていました。彼らは世界最高のVFX技術を借りて、従来の番組にはなかった視点から恐竜たちの生態を探り、映像化するテレビシリーズを制作していたのです。日本でもNHK-BSで放映され(ナレーションは江守徹)、DVD化もされた「ウォーキング with ダイナソー 驚異の恐竜王国」では、2億2000万年前から6550万年前の地球の状況を最新の研究成果に則って忠実に再現しながら、恐竜の誕生から滅亡までを一大叙事詩のように描きあげました。意図的に今まであまり知られていなかった種を多く取り上げることで、恐竜の世界をより多彩に表現することに成功しています。
ヘインズとジェイムズは、しかし番組のマンネリ化を避ける為、視聴者の目となり、また解説役ともなるナビゲーターを画面に登場させることにしました。そこで白羽の矢が立ったのが、自身動物学者で、数々の野生動物番組の制作に携わってきたナイジェル・マーヴェン氏。ナイジェルは、憧れのジェームズ・アッテンボローのように、自分がカメラの前に立って番組の進行係を演じるというアイデアに夢中になりました。しかも、恐竜の生きていた太古の時代にタイムスリップして、カメラマンなどのスタッフと共に恐竜に接近・遭遇するという、ドラマ仕立てなのですから。

従って彼は、第1話の「巨大な爪の謎」では、オーストラリアのフレーザー・アイランドで映画の撮影と同じような手順でロケを行うことになりました。まず必要とされる自然の背景を撮り、ナイジェルが実際にはそこにいない恐竜を相手に演技をする。恐竜の映像は後からCGで合成するという按配ですね。私は当初、ナイジェルが立っている場所の映像もCG処理しているのかと思ったのですが、そうではないようです。このエピソードでは、実に美しい湖畔で謎の恐竜テリジノサウルスとアジア最大の肉食恐竜タルボサウルスが戦うシーンがあるのですが、まだこんなに素晴らしい自然が残されている地域があることに、逆に感動したものです。
また、「ジュラシック・パーク」でも取り上げられて一躍有名になった(笑)ヴェロキラプトルの群れに追いかけられるシーンでは、彼らのサイズが従来より小さく描かれています。「ジュラシック・パーク」ではもっと大きな恐竜であるかのように描かれていましたが、近年の研究でそれは誤りであることが明らかになったのですね。ナイジェルが劇中でモノニクスを捕まえてみせるシーンでは、原寸大のモデルが作られたそうです。
プロトケラトプスの群れを潜り抜けるシーンでは、ナイジェルの背後にいるという設定のカメラマンが画面に映り込んだり、目的のテリジノサウルスの写真を撮るシーンでは、恐竜がナイジェルのカメラをべろっと舐めてみたりと、まるで本物のドキュメンタリー番組であるかのような、細かい演出が多々なされていて楽しいですね。まあこの番組は、一種のモキュメンタリーなわけです。でも、ナイジェルが本物の動物学者だったからこそ、こういった演出にも真実味が加わるわけで、これがロバート・デ・ニーロのような役者がやったのでは面白みも半減したのではないでしょうか。

第2話「地上最大の恐竜を追え!」では、中国と並んで古生物学者たちの注目を集める南米で発見された恐竜アルゼンティノサウルスを追います。実際のロケ地はカナリア諸島で、撮影隊は、記録的な熱波に見舞われた中での撮影を余儀なくされたそうです。
アルゼンティノサウルスの産卵の模様を追跡する過程でナイジェルが偶然出くわすといった形で、ここでも様々な種類の恐竜が紹介されていますね。湖では、巨大なワニといった風情の恐竜サルコスクスに背後から食われそうになったり。このシーンでは、スタッフがナイジェルの背後で水しぶきをあげ、そのタイミングで彼が驚く演技をしたそうです。後にサルコスクスが合成された映像は見事の一言。ナイジェルの熱演が光ります(笑)。断崖絶壁で暮らし、産卵もする翼竜プテラノドンの紹介はうれしかったですねえ。私はなにより翼竜が好きでして、かの「ジュラシック・パーク」シリーズでも、プテラノドンが出てくる第3作目は特にお気に入りなのです。彼らと一緒に飛行機で空を舞うなんて、翼竜ファンの夢ですよ(笑)。
また、ナイジェルたちがキャンプ地を留守にしていた隙に、テントが荒らされていたくだりだとか、このエピソードでも脇の筋立てが凝っていて思わずにやりとさせられますね。アルゼンティノサウルスの群れを車で追うナイジェルが、ギガノトサウルスに逆に追いかけられてしまうシーンなどは、「ジュラシック・パーク」の有名なシーンを思い出される方も多いかと思います(笑)。

目の前で弱肉強食の光景が繰り広げられていても、ナイジェルは一切手出しをしません。それが自然界の掟だからです。もちろん人間だって例外ではなく、生き物はすべからくその掟に従うもの。一瞬でも気を抜けばより強いものに捕食される運命であることは、劇中ナイジェルも何度も口にします。しかし食物連鎖の中で命を落とす生き物がいる一方で、新たな生命もまた次々と育まれていくわけです。アルゼンティノサウルスがその巨体から小さな卵を産み落とすシーンは一際感動的ですが、こうして自然界は、太古より生死のバランスを保ちつつ成り立ってきたのですね。人間は余りに強大な社会を作りすぎ、自分たちもまた自然界の一部であることを忘れがちです。巨大な恐竜たちが闊歩する時代を目の当たりにすることで、自然の営みの中では人間などちっぽけな存在に過ぎないことを再認識すべきでしょう。
もしも恐竜の時代にタイムスリップできたなら、きっとそこには想像を絶するドラマと、奇想天外な冒険が待っているはずです。それを視聴者にもリアルに体感させてしまうのが、この「ウォーキング with ダイナソー」という番組の魅力なのでしょうね。


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