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zoom RSS 漂うピアノージョージ・ウィンストンGeorge Winston Part1

<<   作成日時 : 2016/02/20 13:46   >>

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“僕自身は、自分のプレイスタイルを単なるイージーリスニングだとは思っていない。あえて呼ぶなら『Rural Folk Piano』といったところかな。僕の音楽の土壌には、R&Bやジャズ、ブルース、そしてもちろんロックだってある。特にドアーズからは強い影響を受けたよ” - ジョージ・ウィンストン George Winston インタビューより

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昔から、私にとってのジョージ・ウィンストンのピアノというのは、秋から冬にかけて聴く音色でした。



どこまでも続く草原が秋の到来を告げるように黄金色に染まり、太陽の日差しはあくまで優しく木々の葉を揺らす。頬をなでる風はいつのまにかひんやりとした冷たさを帯び、夜、空に浮かんだ月と星を眺めると、一層くっきりと輝きを増したことに気づかされる…。

オータム~20th Anniversary Edition
BMG JAPAN
2003-04-23
ジョージ・ウィンストン

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「オータム Autumn」
収録曲
1.カラーズ/ダンス
2.森
3.あこがれ/愛
4.道
5.月
6.海
7.星
目を閉じると、北カリフォルニアの秋の景色が色鮮やかに映し出されるかのような、どこまでも澄み切った旋律をかなでるアコースティック・ピアノ。私がウィンストンというピアニストを知ったのは、日本で話題になった3曲目の“あこがれ/愛”を耳にしてから。シンプルで、無駄な音が一切ない美しいアコースティック・ピアノの繰り出す音は、しかし、一度聴けば耳の奥に焼きついて離れないほどのインパクトがありました。特に5曲目の“月”における、まるで琴を思わせる細やかで幽玄なる手さばきは、鍵盤で弦をつまびいているかのような錯覚さえ起こさせるほど。全楽曲、彼自身の手になるオリジナルで、彼が単なるイージー・リスニング・プレイヤーではないことを十分に証明する、一際高い完成度を誇るメジャー・デビュー作でした。



暗く冷たい冬の情景は、決して美しいばかりではない。1月の夜空に瞬く星は、今にも手が届きそうなほど強い光を放つけれど、同時に重い夜を切り裂く刃物のような怜悧さをも持つ。しんしんと底冷えのする2月、海は荒れ狂うようにうねり、辺りにあるものを残らず飲み込まんとするかのように波をもたげるよう。でも春はもうすぐそこまできている…。

ウィンター・イントゥ・スプリング~20thアニヴァーサリー・エディション~
BMG JAPAN
2002-03-20
ジョージ・ウィンストン

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「ウィンター・イントゥ・スプリング Winter into Spring」
収録曲
1.1月の星
2.2月の海
3.波
4.きらめき
5.レイン/ダンス
6.花/草原
7.イントロダクション
8.パート2
2 枚目のソロ・ピアノ・アルバム。ここで彼は、厳寒のモンタナが冬の呪縛を逃れて恵み深い春を迎えるまでを、実にドラマティックなタッチで描きました。今までの作品の中でも、最もピアニストとしてのテクニックを駆使したアルバムではないでしょうか。出だしの1、2曲目から、いきなり激しい情念を叩きつけるかのような、暗い情熱のこもった楽曲が飛び出します。元来彼は極力音の数を減らすアーティストですが、これらの曲に関しては音符が息つく間もなく次々と繰り出されていきます。
しかし春の兆しを感じ始めると、とたんにメロディは明るさと優しさを取り戻します。アルバム後半にかけては、子供達が春の温かい日差しの中で草原の上を転げまわったり、いつのまにか芽吹いた草木の命に目を見張る様が容易に想像できますね。1枚目に続き、オリジナル楽曲で統一した作品です。



目を閉じて耳をそばだてると、雪が降る音がひっそりと聞こえてくるはず。すると、どこか遠くの方から、鈴の軽やかな音に乗って橇がすべらかに空を飛ぶ音も聞こえてくる!季節は冬。キリストの生誕をおごそかに祝うクリスマスがやってきた…。

ディセンバー
アリスタジャパン
1997-09-26
ジョージ・ウィンストン

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「ディセンバー December」
収録曲
1.サンクスギヴィング
2.ジーザス,レスト・ユア・ヘッド
3.ジョイ(主よ,人の望みの喜びよ)
4.プレリュード
5.キャロル・オブ・ザ・ベルズ
6.ナイト−パート1 スノウ
7.ナイト−パート2 ミッドナイト
8.ナイト−パート3 ミンストレルズ
9.パッヘルベルのカノン
10.柊と蔦
11.サム・チルドレン・シー・ヒム
12.ピース
ウィンストン3枚目のアルバムは、一面の銀世界となった故郷モンタナの景色をピアノで綴っていきます。今回は19世紀後半のアパラチア人の聖歌や19世紀のウクライナ地方の聖歌、有名なオルガンのための楽曲“パッヘルベルのカノン”など、クリスマスにふさわしい厳かな楽曲が演奏されています。それらにひけをとらないほど完成された美しいオリジナル曲が合間に挿入され、全体として“冬”というイメージを強く打ち出したトータル・アルバムになりました。特に圧巻なのが、6〜8曲までに渡る壮大な“ナイト”。少年時代にモンタナで体験した吹雪の思い出を、ピアノの鍵盤で激しく表現していく様は鳥肌が立つほどです。人間に恵みだけではなく脅威をも与える大自然の力の一面が、うねるような旋律によって聴く者の感覚を圧倒します。それはやがて、8曲目の賛美歌風の静謐なメロディに収束していき、後に続く聖歌へとなめらかに流れていきます。
“四季”をテーマにしたコンセプト・アルバムは、ここでいったん中断します。当初は、「オータム」からこの作品までの3枚で、モンタナの四季3部作として完結する予定でした。メジャー・デビューしてから、立て続けにアルバムを製作してきたこと、そしてそのいずれもがこのジャンルの作品としては驚異的なヒットを飛ばしたことにより、ウィンストンを取り巻く環境がめまぐるしく変化したからです。彼はこのアルバムを発表後、ツアーに出たりレーベル仲間の作品製作にゲストとして参加したり、別のコンセプトアルバムに取り組んだりと、精力的に活動の幅を広げていきます。



一面の草原には、“モンタナ”を象徴する色とりどりの花が咲き誇っている。季節は夏。黄金色に輝く太陽の光、木々には青々とした葉が生い茂り、その隙間から零れ落ちる陽光をむせるような花の香りを乗せた風が攫っていく。目を開けていられないほどまばゆい夏の光景は、たとえどんなに離れていても、目を閉じればすぐ私の脳裏によみがえってくる…。

サマー[スペシャル・エディション]
BMG JAPAN
2006-05-24
ジョージ・ウィンストン

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「サマー Summer」
収録曲
1.リヴィング・イン・ザ・カントリー
2.ロレタとデジレのブーケ(パート1)
3.ロレタとデジレのブーケ(パート2)
4.フレグラント・フィールド
5.ザ・ガーデン
6.春の小川
7.子もり歌
8.ブラック・スタリオン
9.ハミング・バード
10.早朝の山景
11.リヴィング・ウィズアウト・ユー
12.グッバイ・モンタナ(パート1)
13.コリーナ,コリーナ
14.グッバイ・モンタナ(パート2)
15.ホエア・ア・ユー・ナウ
四季3部作発表から約10年後。全ての人の心の中に眠るふるさとの原風景を優しく呼び起こす“ウィンストン節”を待ち焦がれたファンに、満を持して提供された作品です。
故郷への尽きせぬ想いと過ぎ去った幼年期への苦しいまでの憧憬が、明るく優しい曲調に託されています。この作品では、夏の光景を表現するため、古くからアメリカに伝えられる緩やかなトラディショナル・ソングを中心に、映画音楽の世界で有名な作曲家、カーマイン・コッポラやランディ・ニューマンの作品が取り上げられています。アルバム全体が落ち着いたポピュラーな雰囲気に染まり、木漏れ日のように輝く旋律を聴くだけで、心は日ごろの喧騒を離れ永遠に美しいままの“ふるさと”へと飛んでいくようです。
しかし、『ふるさとは遠きにありて想うもの』というように、この作品でスケッチされた“ふるさと”とは、私たちの心の中にある原風景に他なりません。終盤の“グッバイ・モンタナ”や“ホエア・ア・ユー・ナウ”といったオリジナル曲には、幼い頃過ごしたあの故郷がもう二度と戻らないことへのやるせなさもにじみ出ていると思われますね。
「オータム」「ウィンター・イントゥ・スプリング」「ディセンバー」「サマー」、この4作品をもって、ウィンストンのアコースティック・ピアノのソロ演奏による“四季”を表現した4部作は、完結をみました。そして、現代を代表する演奏家としての彼自身の名声も、決定付けられることになったのですね。




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